AGA(男性型脱毛症)とは?原因や治療方法など総まとめ!

AGA(男性型脱毛症)とは?原因や治療方法など総まとめ!

AGAとは、男性型脱毛症のことで、その名の通り、男性が発症する脱毛症です。発症すると完治は難しく、継続的に進行を止めるための治療を続ける必要があります。

そのため「もしからしたらAGAかもしれない」「できるだけAGAの対策をしておきたい」と考えている人は多いのではないでしょうか。

そこで本記事ではAGAについて、原因や治療法などを詳しく解説していきます。

ぜひ参考にしていただき、ご自身がAGAなのかチェックし、必要に応じて対策も行いましょう。

この記事で解説していること
目次

AGAとは?

AGAとは?

AGAとは、男性型脱毛症のことで、名称通り男性が発症する脱毛症です。男性ホルモンが原因なので、女性が発症することはありません。

脱毛の進行の仕方は人によって異なり、頭頂部から薄毛になる場合や、額から薄毛になる場合などさまざまです。

男性がなる薄毛はほかに円形脱毛症や休止期脱毛症などがありますが、これらは一気に毛が抜けるというのが特徴的です。

AGAは徐々に抜け毛が増えて薄毛になるというものなので、基本的に「薄毛になってきた」と感じる場合はAGAである可能性が高いです。

そのため、薄毛に対して不安があるなら、AGAについて正しく理解しておきましょう。

AGAになる3つの原因

AGAになる3つの原因

続いて、AGAになる主な原因を3つ解説します。

ある程度対策をすることも可能なので、それぞれの原因を確認していきましょう。

1.男性ホルモン

AGAになる根本的な原因は、男性ホルモンです。

テストステロンという男性ホルモンと、5αリダクターゼという酵素が結びつくことで、悪性の男性ホルモン「DHT」が生まれます。

このDHTが頭皮に発生し、細胞分裂を阻害することで、ヘアサイクルが乱れて薄毛が進行してしまいます。

つまり、DHTができやすい人が、AGAになりやすい人ということです。

2.遺伝

では、どんな人にDHTができやすいのかというと、これは遺伝による要因が大きいといわれています。

遺伝によって、5αリダクターゼの活性度はおおむね決まります。5αリダクターゼの活性度が高く男性ホルモンと結びやすいとDHTが生まれやすくなってしまい、結果として薄毛になってしまうということです。

「遺伝によるものならどうしようもない」と考える人もいるかもしれませんが、この5αリダクターゼと男性ホルモンとの結びつきは、お薬によって阻害できます。

そのため、たとえ遺伝によってAGAになりやすい人でも、お薬を使えば薄毛は防げます。

3.生活習慣・環境

AGAを防ぐために生活習慣・環境で改善すること
  • 睡眠の質を高める
  • 禁酒・禁煙をする
  • 片寄った食事を避ける
  • ストレスを避ける
  • 適切なヘアケアを行う

生活習慣や環境によってもAGAになります。

たとえ、家族にAGAの人がいなくてもAGAになってしまうのは、生活習慣や環境によるものが大きいです。

上記のような改善を行い、AGAを防ぎましょう。

家族にAGAの人が多くても生活習慣・環境を正すことでAGAを防ぐことも可能です。

AGAになると薄毛はどのように進行する?

AGA症状

AGAになると、薄毛はU字・O字・U字の3パターンで進行していきます。

具体的にどのように進行していくのか詳しく見ていきましょう。

AGAになると薄毛はどのように進行する?

U型脱毛

U字型の脱毛は、前頭部から薄毛が進行していきます。

イメージとしてはおでこがどんどん広くなっていくような進行の仕方です。

広範囲に薄毛が進行していき、頭頂部からも薄毛が進行していき、前頭部の薄毛と頭頂部の薄毛がつながった状態になることもあります。

M型脱毛

M字型の脱毛は、おでこの生え際から進行していきます。

いわゆるM字ハゲといわれているものがこのM字型の脱毛です。

最初はM字に頭頂部へ食い込む形で薄毛が進んでいくのですが、さらに薄毛が進行するとU字型の脱毛と同じようにおでこの広範囲に広がっていきます。

O型脱毛

O字型の脱毛は、つむじから薄毛が進行していきます。

つむじ周辺の毛が全体的に徐々に薄くなっていき、最終的には地肌が見えてくるようになります。

頭頂部の薄毛がご自身では気付きにくいため、いつの間にか薄毛が進行していることがないように、普段から気を使いましょう。

ハミルトン・ノーウッド分類をチェック!

ハミルトン・ノーウッド分類

画像引用元:Classifications of Patterned Hair Loss: A Review – PMC

ご自身の薄毛の進行状況を確認するには、ハミルトン・ノーウッド分類を参考にしましょう。

ハミルトン・ノーウッド分類は薄毛の進行状況を7段階に分類したもので、ご自身の薄毛の進行度合いが分かります。

分類の仕方は多岐に渡るので、一概には言えないのですが、まずはシンプルに以下の指標を参考にしてください。

ハミルトン・ノーウッド分類
  • Ⅰ型:生え際の抗体が軽度
  • Ⅱ型:生え際がM字型に後退する
  • Ⅲ型:さらに生え際が深くなる
  • Ⅳ型:生え際の後退が進み頭頂部も薄くなる
  • Ⅴ型:生え際の後退がさらに進み頭頂部の薄毛も広くなる
  • Ⅵ型:生え際の後退と頭頂部の薄毛がつながる
  • Ⅶ型:前頭部から頭頂部にかけて発毛がなくなる

AGAのセルフチェック

「AGAかもしれない…」と感じているなら、一度AGAのセルフチェックをしてみましょう。

以下の項目で当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

AGAのセルフチェック
  • 抜け毛が増えている気がする
  • 髪の毛が細くなった
  • 髪の毛の密度が減っている気がする
  • 薄毛になっている気がする
  • 家族に薄毛の人がいる

これらに1つでも当てはまるものがあればAGAの可能性があります。

AGAというのは徐々に進行していくので、なんとなくでも薄毛の兆候を感じたのであれば、AGAの可能性は高いと考えましょう。

手遅れにならないためにも早めの治療が肝心!

AGAは手遅れにならないためにも早めの治療が肝心

AGAは治療することが可能で、お薬を使えば薄毛の進行を止められます。

しかし、すでに毛が抜けてしまった場合は、そこから新たに毛を増やすのは大変です。不可能ではないものの、抜け毛を予防するよりも毛を増やす方が多くの出費が発生します。

また、進行が進みすぎると、発毛効果のあるお薬を使っても効果が出ないこともあります。

そのため、AGAは少しでも早く治療をすることが大事です。

AGAは、徐々に進行するため「気が付いたら薄毛になっていた」ということも少なくありません。少しでもAGAの兆候を感じたのなら、一度クリニックへ来院して診察してもらいましょう。

AGAの主な治療方法を4つ紹介!

AGAの主な治療方法

AGAの治療方法は主に4種類あります。

AGAの進行状況や、治療に充てられる予算によって適切な治療方法は異なります。

それぞれの治療方法を解説していきますので、ご自身に合った治療方法を選びましょう。

1.内服薬

内服薬
費用月3,000円~5,000円
効果薄毛の進行を止める

内服薬には主にプロペシアとザガーロの2種類があり、これらは薄毛の進行を止めてくれます。

どちらもAGAを治療するうえでは特に重要になるお薬です。

これ以上抜け毛を増やさないために、ほかの治療をする場合にも、プロペシアやザガーロは常に服用を続けるのが一般的です。

プロペシア(フィナステリド)

プロペシアは内服薬の中でも特に安さに優れており、月3,000円程度、安ければ月2,000円程度で処方してもらえることもあります。

「低価格で予防したい」という場合はプロペシアを選びましょう。

ザガーロ(デュタステリド)

ザガーロはプロペシアに比べると少しだけ高く、月4,000円程度であることが多いです。

しかし、効果はプロペシアよりも優れており、よりレベルの高い予防が可能です。

予算に余裕があるならプロペシアよりもザガーロを選びましょう。

2.外用薬(ミノキシジル)

外用薬
費用月5,000円~10,000円
効果発毛を促進する

外用薬ではミノキシジルが配合されているものを使うのが一般的です。

費用は月5,000円から10,000円ほどです。

ミノキシジルが配合されている外用薬は、発毛を促進する効果があります。つまり新しい毛を生やせるということです。

前述の内服薬と併用して使い、内服薬で抜け毛を防ぎつつ、外用薬で新しい毛を増やすというのがAGAの基本的な治療方法となっています。

3.メソセラピー

メソセラピー
費用1回20,000円~100,000円
効果薄毛の進行を止めて発毛を促進する

メソセラピーは、AGAに有効な成分を直接頭皮に注入する治療方法です。

費用は高額ですが、直接頭皮に成分を届けるので、より高い効果を期待できます。

内服薬や外用薬だけでは効果を感じられない場合に、メソセラピーでの治療が選ばれることが多いです。

4.自毛植毛

自毛植毛
費用300,000円~1,000,000円
効果長期的に薄毛を予防する
薄毛部分の髪を増やす

自毛植毛は、側頭部や後頭部などのAGAの影響を受けにくい個所の毛を、薄い部分に移植する治療法です。

薄毛部分の髪を増やせて、さらに移植するのはAGAの影響を受けにくい毛なので、長期的な薄毛予防ができるのが魅力です。

内服薬や外用薬で効果が出ない人や、内服薬や外用薬による長期的な出費を避けたい場合に自毛植毛が選ばれる傾向にあります。

AGAに関するよくある質問

女性でもAGAになる?

女性はAGAにはなりません。ただし、女性の脱毛症であるFAGAにはなる可能性があります。

皮膚科でAGAは治せる?

皮膚科でもAGAの治療は可能です。ただしすべての皮膚科がAGAの診療科目を設けているわけではないので、皮膚科の公式ホームページを確認したうえで診察を受けましょう。

AGAはなんの略?

AGAはAndro-genetic-Alopeciaの略です。意味は男性型脱毛症です。

AGAの治療をするとEDになるって本当?

フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬で治療する場合は、副作用にEDがあります。とはいえ、副作用でEDになる可能性は低いため、過度に不安になる必要はありません。EDになったとしてもED治療薬によって治療も可能です。

抜け毛が気になるんだけどこれってAGA?

抜け毛が気になる場合はAGAである可能性が高いです。円形脱毛症や休止期脱毛症のように一気に毛が抜けたのではなく、徐々に抜け毛が増えているという場合はAGAを疑ってください。

まとめ

AGAまとめ
  • AGAとは男性型脱毛症のことで男性ホルモンが原因
  • 早めに対策をすることで治療費を抑えやすくなる
  • クリニックにて処方される内服薬や外用薬で治療する

AGAとは、男性が発症する脱毛症のことで、男性ホルモンが原因です。そのため、女性は発症しません。

生え際から進行するもの、頭頂部から進行するものなど、さまざまなタイプがあり、世間一般的に認知されている男性の薄毛は、基本的にAGAと考えて良いです。

毛は新しく生やすのは大変なので、AGAの疑いがあるなら早めに対策をして今ある毛が抜けないようにする治療をすることが大事です。

治療はAGAの診察をしているクリニックにて、処方してもらう内服薬・外用薬を使うのが一般的です。

そのため「AGAかもしれない」という人は、一度クリニックにて医師に診てもらいましょう。

【参考文献】
Classifications of Patterned Hair Loss: A Review – PMC
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常

目次