AGAは完治が難しい脱毛症なので「AGA治療を途中でやめるとどうなる?」と疑問の人は多いかと思います。
AGA治療は途中でやめると、徐々にAGAの進行を予防していた効果がなくなっていきます。そして薄毛が進行するようになり、毛はどんどん抜けていくのは避けられません。
本記事では、AGA治療をやめるとどうなるのか、いつがやめどきなのかを詳しく解説していきます。
これからAGA治療をする人も、すでにAGA治療をしている人も、ご自身がどのタイミングでAGA治療をやめるのかの参考にしてください。

AGA治療をやめるとどうなる?

AGA治療を続けていると抜け毛が少なくなったり、新しい毛が生えたりするので、AGAが治ったと錯覚することも少なくありません。
しかし、実際はAGA治療というのはAGAの進行を止めているだけです。そのため、治療をやめると、AGAが再発して薄毛が進行してしまいます。
具体的にどのような流れで変化していくのか見ていきましょう。
1ヶ月ほどで副作用はなくなっていく
AGA治療をやめると1ヶ月ほどで副作用はなくなっていきます。
別の言い方をするなら、AGA治療の副作用が辛くてやめたい場合は1ヶ月は副作用が続くことになります。
特にAGA治療薬の副作用で妊活ができないなどの大きな障害が生まれている場合は、副作用が長く残ることは理解しておきましょう。
3ヶ月ほど経過すると頭皮の脂が増え髪が細くなる
AGA治療をやめて3ヶ月ほどたつと、頭皮の脂が増えていきます。これはAGAの原因であるDHTが皮脂を分泌する作用があるためです。
また、AGAの初期に見られる、髪が細くなるなどの症状も出てきます。
端的にいえば、AGA治療をする前の状態にだんだんと戻っていきます。
半年ほどで抜け毛が多くなる
半年ほど経つと抜け毛が多くなっていきます。
AGAの治療薬によってヘアサイクルが正常だったものが、DHTが増えてだんだんとヘアサイクルが乱れていき、それが原因で抜け毛が増えていきます。
おでこ周り、もしくは頭頂部から徐々に抜けていくのが一般的です。
なお、抜け毛が多くなってから再度服用を始めても、また効果が出るまでには時間がかかります。「やめる→再開する」というサイクルをすると、無駄に抜け毛を増やしてしまうのでできるだけ避けましょう。
お薬の節約をしたくて、少しだけ中断してすぐに再開する人も中にはいます。しかし、効果を薄めてしまうだけなので、AGA治療はやめずに継続することをおすすめします。
1年ほどたつとほとんどの人が再発し薄毛の状態になる
やめて1年ほどたつと、治療によって脱毛を防げていた毛は抜けてしまい、ほとんどの人がAGAを再発します。
以降は、時間経過とともにどんどん毛が抜けていきます。
一度毛が抜けてしまうと、再度毛を生やすのは非常に難しいので、AGA治療をやめるならある程度の覚悟が必要です。
AGAは完治しないため治療を続ける必要がある
AGA治療はどれだけ続けても完治することはありません。
さまざまなAGA治療薬がありますが、どの治療薬も一時的な効果に過ぎず、服用や散布をやめると元の状態に戻ります。
そのため「薄毛になりたくない」と考えているなら、治療を続けるほかありません。
治療をやめるときは「薄毛になって良い」と思ったときと考えましょう。
中途半端な気持ちで治療をやめてしまうと、一気に抜け毛が増えてしまい、取り返すのは非常に難しいのでよく考えましょう。
AGA治療はいつがやめどき?おすすめのタイミングを解説!

「AGA治療は続けたいけどずっと治療するわけにもいかない」と考えている人もいるかと思います。
実際、一生治療をすると考えると億劫になってしまうので、やめどきを考えておくのは一つの手です。
以下にAGA治療をやめるおすすめのタイミングをまとめたので、参考にしてみてください。
定年退職をしたとき
定年退職をするタイミングは最も分かりやすいやめどきではないでしょうか。
定年退職をした後は基本的には年金暮らしとなるので、AGA治療に充てるお金は節約したいところです。
また、職場の人と会うこともなくなるので、そこまで髪に気を使う必要もなくなるでしょう。
反対に定年退職時にやめないと、今後のやめどきを見失ってしまう可能性もあります。
惰性でずっと続けるよりは、定年退職という大きなタイミングで思い切ってやめてみてはいかがでしょうか。
髪型にこだわりを持たなくなったとき
髪型にこだわりを持たなくなったときにやめるのも一つの手です。
AGAの治療というのは、見方を変えれば美容院や理容室で支払う代金のようなものです。
おしゃれをするためにお金を払い続けているようなものなので、そこにこだわりがなくなったのなら治療はやめてしまいましょう。
薄毛であることが恥ずかしくなくなったとき
恥ずかしさからAGA治療をしているのであれば、恥ずかしくなくなったタイミングにやめましょう。
20代や30代でAGAを発症している人はまだ少数派なので、AGAであることは恥ずかしいと思うかもしれません。
しかし、40代や50代になるとAGAになっている人は数多くいます。60代では2人に1人がAGAといわれているほどです。
年齢を重ねるごとにAGAであることは恥ずかしくなくなってくるので、そのタイミングが来たらやめましょう。
副作用が弊害になっているとき
副作用が弊害になっている場合にやめることもあります。
特にフィナステリドやデュタステリドは副作用でEDになってしまうことがあるので、妊活をしている場合は大きな障害になりかねません。
さすがに頭皮のことよりも今後の子供のことの方が大事かと思いますので、妊活をしたい場合は思い切ってやめてしまいましょう。
長期的に治療しているのに効果がでないとき
AGA治療は長期間続けても効果がでないこともあります。
そんなときは思い切ってやめてしまいましょう。「いつか効果がでるかも」と思って続けても、お金を無駄にしてしまいます。
実際AGAは根気よく続けることで効果が出ることもあるのですが、数年間も続けて全く効果が出ないなら、体質的にAGAの治療薬が効かないのかもしれません。
AGA治療をやめたときに関するよくある質問
- やめたあとに再開することは可能?
AGA治療をやめて再開しても問題はありません。しかし、やめたときに発生した抜け毛を再度増やすのは簡単ではないため、可能な限りはやめずに常に治療は続けたいところです。
- AGA治療は一生続けるものなの?
薄毛になりたくない場合は一生続けることもあります。一生続けるかどうかは、将来の自分にまかせて、現状で薄毛を対策したいか、したくないかで治療を続けるか考えましょう。
- AGAが完治した人はいる?
AGAは完治しません。どのお薬を使っても、一時的な効果があるだけで、お薬の使用をやめるとAGAは再度進行します。
まとめ
- AGA治療をやめると3ヶ月で徐々に効果が薄まっていく
- 治療を続けなければ薄毛は再度進行する
- 定年退職をしたときや、効果がでないと感じたときがやめどき
AGA治療をやめると3ヶ月ほどでこれまで予防・対策できていた効果がなくなっていきます。最終的には、薄毛が進行していき毛がどんどん抜けていくことになります。
そのため、薄毛になるのが嫌ならAGA治療は続けましょう。
とはいえ、AGAは完治しないため、ずっと薄毛になりたくないなら、一生続ける必要があります。これからAGA治療を始める人は、一生続けると考えてしまうと億劫になるので、やめどきも考えておきましょう。
やめどきは人それぞれですが、定年退職をしたときや、効果がでないと感じたときは思い切ってやめてしまうのも一つの手です。
【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常