AGAの症状とは｜初期症状の見分け方と対処法

最近、抜け毛が増えたり、生え際が後退してきたりして、不安を感じていませんか。

AGAは進行性の脱毛症ですが、早期発見と適切な治療により改善が期待できます。

本記事では、AGAの症状の見分け方から、初期症状のセルフチェック方法、治療開始のタイミングまで、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。

症状を正しく理解することで、適切な対処法を選択できるようになります。

ぜひ最後までご覧いただき、薄毛の悩み解決の第一歩を踏み出しましょう。

AGAの症状とは｜薄毛の特徴と進行パターン

AGAの症状を正しく理解することは、早期発見と適切な治療につながります。

まずは、AGAとは何か、どのような症状が現れるのか、どんなパターンで進行するのかを見ていきましょう。

AGAとは何か｜男性型脱毛症の基礎知識

AGAは男性ホルモンの影響により毛髪が薄くなる進行性の脱毛症です。

日本人男性の約30%に見られ、年齢とともに発症率が高くなる傾向があります。

AGAの主な原因は、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素という酵素によってDHT（ジヒドロテストステロン）に変換され、このDHTが毛母細胞の働きを抑制することです。

DHTの影響を受けやすい体質は遺伝的要因が大きく、親や祖父母に薄毛の方がいる場合、AGAを発症しやすいといわれています。

適切な治療を行わないと徐々に進行

AGAは、適切な治療を行わないと徐々に進行していくため、早期発見と早期治療が重要なんです。

AGAの主な症状｜抜け毛・毛質・生え際の変化

AGAの症状は抜け毛の増加、毛質の細化、生え際や頭頂部の薄毛として現れます。

第一に、抜け毛の増加です。シャンプー時や枕元に残る抜け毛が以前より明らかに増えたと感じる場合、AGAの可能性があります。

通常、1日に50〜100本程度の抜け毛は自然な範囲ですが、それ以上になると注意が必要です。

第二に、毛質の変化です。髪の毛が細く柔らかくなり、ハリやコシがなくなってきます。

以前と比べて髪のボリュームが減り、セットがしにくくなったと感じることもあります。

第三に、生え際や頭頂部の薄毛です。AGAは特定の部位から進行する特徴があり、額の生え際（前頭部）や頭頂部が薄くなることが多いです。

症状は徐々に進行するため早めの対処が大切

これらの症状は徐々に進行するため、気づいたときには既にある程度進行している場合もあります。早めに変化に気づき、対処することが大切です。

AGAの進行パターン｜M字・O字・MO型の違い

AGAの進行パターンはM字型、O字型、MO型（複合型）の3つに分類されます。

• M字型：額の生え際が後退し、M字のような形になるタイプ。こめかみ付近から薄毛が進行します。
• O字型：頭頂部から円形に薄毛が広がるタイプ。つむじ周辺から薄くなり、本人は気づきにくいことがあります。
• MO型（複合型）：M字型とO字型が同時に進行するタイプ。前頭部と頭頂部の両方が薄くなり、進行が早い傾向があります。

これらの進行パターンは、ハミルトン・ノーウッド分類という国際的な基準で7段階に分類されています。

初期段階では生え際がわずかに後退する程度ですが、進行すると前頭部と頭頂部がつながり、側頭部と後頭部のみに毛髪が残る状態になります。

進行度によって治療法や期待できる効果が異なるため、自分がどの段階にあるのかを把握することが重要です。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

AGAの初期症状チェック｜自分で見分ける5つのポイント

AGAは早期発見が治療効果を高める鍵となります。

ここでは、自分でできる初期症状のセルフチェック方法を5つのポイントに分けて紹介します。

これらのチェックポイントを参考に、ご自身の状態を確認してみてください。

セルフチェックは目安であり、確定診断は医療機関で

ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、確定診断は医療機関で行う必要があります。

抜け毛の本数と質の変化

1日100本以上の抜け毛が続く場合は要注意です。

通常、1日に50〜100本程度の抜け毛は正常な範囲ですが、それ以上になると注意が必要です。

シャンプー時に排水口に溜まる抜け毛の量や、枕元に残る抜け毛の本数が以前より明らかに増えている場合は、AGAの初期症状の可能性があります。

また、抜け毛の質も重要なポイントです。AGAの場合、抜けた毛が細く短いことが特徴です。

通常の抜け毛は根元が白く膨らんでいますが、AGAによる抜け毛は根元が細く、毛根が小さくなっていることがあります。

抜けた毛髪をよく観察し、以前と比べて細く短い毛が多い場合は、AGAが進行している可能性があります。

髪のハリ・コシがなくなる

髪が細く柔らかくなりボリュームが減った場合は注意が必要です。

AGAの初期症状として、髪のハリやコシがなくなることがあります。

これは、DHTの影響により毛髪の成長期が短縮され、毛髪が十分に太く成長しなくなるためです。

以前と比べて髪が細く柔らかくなり、ボリュームが減ったと感じる場合は注意が必要です。

具体的には、髪をセットしてもすぐにペタンとなる、髪の分け目が目立つようになった、髪全体が薄く見えるようになったなどの変化が現れます。

また、髪を触ったときの感触が以前と異なり、細く柔らかくなっていると感じる場合も、AGAの初期症状の可能性があります。

変化に気づいたら早めに専門医に相談

このような変化に気づいたら、早めに専門医に相談することをおすすめします。

生え際や頭頂部が薄くなった

生え際の後退やつむじ周辺の地肌が透けて見える場合はAGAの可能性があります。

AGAの典型的な症状は、生え際や頭頂部の薄毛です。

鏡を見たときに額の生え際が後退している、つむじ周辺の地肌が透けて見えるようになったと感じる場合は、AGAが進行している可能性があります。

生え際の後退は、額の両端（こめかみ部分）から始まることが多く、M字型に進行します。

以前の写真と見比べて、額が広くなっている、生え際のラインが後退しているなどの変化があれば要注意です。

頭頂部の薄毛は、自分では気づきにくいため、家族や友人に指摘されて初めて気づくこともあります。

スマートフォンのカメラなどで頭頂部を撮影し、以前と比較してみることをおすすめします。

地肌が透けて見える範囲が広がっている場合は、早めの対処が必要です。

頭皮のかゆみや皮脂の増加

頭皮環境の悪化がAGAの進行を加速させる可能性があります。

AGAに伴い、頭皮環境が変化することがあります。

頭皮のかゆみやフケの増加、皮脂の過剰分泌などが見られる場合、頭皮環境の悪化がAGAの進行を加速させている可能性があります。

頭皮症状は他の皮膚炎の可能性もあり

ただし、これらの症状はAGAに特有のものではなく、脂漏性皮膚炎や乾燥性皮膚炎など他の頭皮トラブルでも起こります。

頭皮が赤く炎症を起こしている、強いかゆみがある、大量のフケが出るなどの症状がある場合は、皮膚科での診察をおすすめします。

頭皮環境を整えることは、AGA治療の効果を高めるためにも重要です。

適切なシャンプー選びや頭皮ケアを行い、清潔で健康な頭皮を保つよう心がけましょう。

家族歴（遺伝的要因）の確認

AGAは遺伝的要因が大きく関わり、家族に薄毛の方がいる場合はリスクが高いです。

両親や祖父母に薄毛の方がいる場合、AGAを発症するリスクが高くなります。

特に母方の祖父が薄毛である場合、遺伝的にAGAになりやすいといわれています。

これらの項目に当てはまる場合、遺伝的にAGAになりやすい体質の可能性があります。

遺伝要因があっても必ず発症するわけではない

ただし、遺伝的要因があっても必ずAGAを発症するわけではありません。

生活習慣やストレス、頭皮ケアなども影響するため、総合的に判断することが大切です。

家族歴がある方は、早めに予防的な対策を始めることをおすすめします。

AGAと通常の抜け毛の違い｜他の脱毛症との見分け方

抜け毛が増えたからといって、必ずしもAGAとは限りません。

季節的な抜け毛や他の脱毛症との見分け方を理解することで、適切な対処法を選択できます。

ここでは、AGAと他の脱毛症の違いについて解説します。

AGAと季節的な抜け毛の違い

季節的な抜け毛は一時的だがAGAは継続的に進行します。

季節の変わり目、特に秋口には抜け毛が増えることがあります。

これは、夏の紫外線ダメージや気温の変化による一時的な現象で、通常は数週間から1〜2ヶ月程度で自然に落ち着きます。

一方、AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると徐々に薄毛が進行していきます。

自己判断は難しいため心配な場合は専門医に相談

抜け毛が一時的なものか、AGAによるものかを自己判断するのは難しいため、心配な場合は専門医に相談しましょう。

円形脱毛症との見分け方

円形脱毛症は円形の脱毛斑ができるが、AGAは徐々に薄くなるという違いがあります。

円形脱毛症は、AGAとは全く異なる脱毛症です。

円形脱毛症は自己免疫疾患の一種で、免疫細胞が誤って毛包を攻撃することで、円形または楕円形の脱毛斑ができます。

円形脱毛症はステロイド治療など異なる治療が必要

円形脱毛症の場合、ステロイド治療などAGAとは異なる治療が必要になるため、正確な診断が重要です。

円形の脱毛斑が見られる場合は、皮膚科を受診しましょう。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

びまん性脱毛症（女性型）との違い

女性型脱毛症は頭部全体が均等に薄くなるが、AGAは特定部位が薄くなる特徴があります。

女性に多く見られるびまん性脱毛症（FPHL：Female Pattern Hair Loss）は、男性のAGAとは異なる特徴があります。

以下の表で、AGAとびまん性脱毛症の違いをまとめました。

女性の抜け毛は出産後や甲状腺異常なども原因に

女性の場合、びまん性脱毛症以外にも、出産後の一時的な抜け毛（分娩後脱毛症）や、甲状腺機能異常、鉄欠乏性貧血などが原因で抜け毛が増えることがあります。

女性で抜け毛が気になる場合は、まず婦人科や内科で全身的な健康状態をチェックし、必要に応じて皮膚科やAGA専門クリニックを受診することをおすすめします。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

AGAが起こるメカニズム｜DHT（ジヒドロテストステロン）と毛周期

AGAの症状を理解するためには、その発症メカニズムを知ることが重要です。

ここでは、AGAが起こる仕組みについて医学的に解説します。

男性ホルモンとDHTの関係

AGAの最大の原因はDHT（ジヒドロテストステロン）による毛母細胞の増殖抑制です。

テストステロンは、男性らしい身体を作るために必要なホルモンですが、毛包に存在する5α還元酵素という酵素と結びつくと、DHTに変換されます。

このDHTが毛乳頭細胞の受容体に結合すると、毛母細胞の増殖を抑制する信号が送られ、毛髪の成長期が短縮されてしまいます。

その結果、毛髪が太く長く成長する前に抜けてしまい、徐々に細く短い毛ばかりになり、最終的には産毛のような状態になります。

DHTの影響を受けやすいかどうかは遺伝的に決まっており、受容体の感受性が高い人ほどAGAを発症しやすいといわれています。

側頭部や後頭部はDHTの影響を受けにくい

なお、側頭部や後頭部の毛髪は、DHTの影響を受けにくい性質があるため、AGAが進行しても残りやすいんです。

ヘアサイクルの乱れと毛母細胞

AGAではヘアサイクルの成長期が数ヶ月から1年程度に短縮されることが問題です。

健康な毛髪は、成長期・退行期・休止期という3つの段階（ヘアサイクル）を繰り返しています。

成長期は通常2〜6年続き、この期間に毛髪が太く長く成長します。その後、2〜3週間の退行期を経て、数ヶ月の休止期に入り、自然に抜け落ちます。

AGAでは、DHTの影響により成長期が数ヶ月から1年程度に短縮されてしまいます。

その結果、毛髪が十分に成長しないまま退行期・休止期に移行し、細く短い毛が増えていきます。

ヘアサイクルの回数には限りがある（15〜20回程度）

また、ヘアサイクルの回数には限りがあり、通常は一生のうちに15〜20回程度繰り返されるといわれています。

AGAによりヘアサイクルが短縮されると、回数を早く使い切ってしまい、毛母細胞が機能を失って毛が生えなくなる可能性があります。

このため、AGAは早期に治療を開始し、ヘアサイクルを正常化することが重要なんです。

出典:日本毛髪科学協会:毛髪科学・AGAの病態

遺伝的要因の影響

AGAの遺伝的要因は約80%を占めるといわれています。

研究によると、AGAの遺伝的要因は約80%といわれており、家族にAGAの方がいる場合、発症リスクが高くなります。

遺伝要因があっても早期治療で進行を遅らせることは可能

ただし、遺伝的要因があっても、生活習慣やストレス管理、早期治療により、進行を遅らせることは可能です。

家族歴がある方は、早めに予防的な対策を始めることをおすすめします。

AGAの症状を放置するとどうなる？｜進行速度と不可逆性

AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると徐々に薄毛が進行していきます。

ここでは、AGAを放置した場合のリスクと、治療の限界について解説します。

AGAの進行速度｜個人差と年代別の傾向

若い年代で発症した場合、進行が早い傾向があります。

AGAの進行速度には大きな個人差があります。

遺伝的要因、生活習慣、ストレスレベルなどにより、進行の早さは人それぞれです。

一般的に、若い年代で発症した場合、進行が早い傾向があります。20代で発症した場合、30代までに顕著な薄毛になることも少なくありません。

一方、40代以降で発症した場合は、比較的ゆっくりと進行することが多いです。

放置しても自然に改善することはない

AGAは放置しても自然に改善することはないため、気になる症状がある場合は早めに対処することが重要です。

毛母細胞の死滅と治療の限界

毛母細胞が完全に死滅すると薬による治療では毛髪を再生できないという限界があります。

AGAを長期間放置すると、毛母細胞が完全に機能を失い、毛が生えなくなる可能性があります。

毛母細胞は、毛髪を作り出す細胞であり、一度完全に死滅すると、薬による治療では毛髪を再生させることができません。

ヘアサイクルの回数には限りがあり、AGAにより短縮されたサイクルを繰り返すと、毛母細胞が早く寿命を迎えてしまいます。

毛母細胞が死滅すると自毛植毛が唯一の選択肢に

このような状態になると、内服薬や外用薬では発毛が期待できず、自毛植毛などの外科的治療が唯一の選択肢になります。

そのため、AGAは早期発見・早期治療が非常に重要なんです。まだ産毛が残っている段階であれば、治療により太く長い毛に戻せる可能性があります。

症状に気づいたら、できるだけ早く専門医に相談し、適切な治療を開始することをおすすめします。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

AGAの症状が出たときの対処法｜治療開始のタイミング

AGAの症状に気づいたら、できるだけ早く対処することが重要です。

ここでは、専門クリニックを受診すべきタイミングや、初診時の検査内容、生活習慣改善の効果について解説します。

専門クリニックを受診すべきタイミング

AGAの治療は早ければ早いほど効果が期待できます。

「まだ大丈夫」と放置せず、気になる症状があれば早めに専門医に相談しましょう。

初診では無料カウンセリングを実施しているクリニックも多数

初診では、無料カウンセリングを実施しているクリニックも多いため、気軽に相談できます。

初診時の検査内容｜マイクロスコープ・血液検査

AGA専門クリニックでは問診、視診、マイクロスコープ検査、血液検査を実施します。

これらの検査結果をもとに、医師が診断を行い、最適な治療プランを提案します。

初診時の検査費用は無料〜5,000円程度が一般的

生活習慣改善での対処と限界

生活習慣改善は補助的な効果はあるが根本的治療にはならないことを理解しましょう。

AGAの根本的な原因は遺伝的要因と男性ホルモンの影響であるため、生活習慣の改善だけで完治することは困難です。

生活習慣改善だけでは根本的な治療にはならない

これらの生活習慣改善は、AGAの進行を遅らせる補助的な効果はありますが、根本的な治療にはなりません。

医学的に効果が証明された治療法（内服薬・外用薬など）と併用することで、より良い結果が期待できます。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

AGAの症状別｜治療法の選び方

AGAの治療法は、症状の進行度により適切な選択肢が異なります。

ここでは、症状の段階別に推奨される治療法を紹介します。

初期症状の場合｜内服薬（フィナステリド・デュタステリド）

初期症状では内服薬による治療が第一選択となります。

フィナステリド：5α還元酵素II型を阻害し、DHTの生成を抑制します。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度Aとされており、継続使用により約90%の方で進行抑制効果が認められています。

主な副作用：性欲減退（1.1%）、勃起不全（0.7%）

効果が現れるまでには通常3〜6ヶ月かかるため、継続的な服用が重要です。

デュタステリド：5α還元酵素I型とII型の両方を阻害するため、フィナステリドよりも強力にDHTを抑制します。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度Aとされています。

主な副作用：性欲減退（約3.9%）、勃起不全（約4.3%）、射精障害（約1.0%）

これらの内服薬は、医師の診断と処方が必要な医療用医薬品です。個人輸入での購入は偽造品のリスクや副作用発生時の救済制度対象外となる可能性があるため、必ず医療機関で処方を受けてください。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

出典:PMDA:プロペシア錠添付文書

出典:PMDA:ザガーロカプセル0.5mg添付文書

中等度症状の場合｜内服薬+外用薬（ミノキシジル）

中等度症状では内服薬と外用薬の併用でより高い効果が期待できます。

薄毛がある程度進行している中等度の症状では、内服薬に加えて外用薬を併用することで、より高い効果が期待できます。

ミノキシジル外用薬：頭皮に直接塗布することで、血管を拡張し毛母細胞の活性化を促します。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、男性には5%濃度、女性には1%濃度が推奨度Aとされています。

主な副作用：頭皮のかゆみ、発疹、接触皮膚炎

通常、1日2回の塗布を継続することで、4〜6ヶ月後から効果が現れ始めます。

内服薬と外用薬の併用で相乗効果が期待できる

内服薬（フィナステリドまたはデュタステリド）と外用薬（ミノキシジル）の併用は、それぞれ単独で使用するよりも高い発毛効果が期待できます。

内服薬がDHTの生成を抑えて脱毛を防ぎ、外用薬が発毛を促進するという、異なるアプローチを組み合わせることで、相乗効果が得られます。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

進行症状の場合｜注入療法・メソセラピー

進行症状では注入療法やメソセラピーを検討することがあります。

薄毛が進行し、内服薬や外用薬だけでは十分な効果が得られない場合、注入療法やメソセラピーを検討することがあります。

メソセラピー：頭皮に直接、成長因子やビタミン、ミノキシジルなどを注入する治療法です。毛母細胞を活性化し、発毛を促進する効果が期待できます。

HARG療法：幹細胞から抽出した成長因子を頭皮に注入する治療法で、毛母細胞の再生を促します。

ガイドライン（2017年版）では推奨度C2（行わない方がよい）でエビデンス不十分

これらの治療法は、日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度C2（行わない方がよい）とされており、エビデンスが十分ではありません。

一部のクリニックでは効果が報告されていますが、標準治療とは位置づけられていないため、医師とよく相談の上、慎重に判断することが重要です。

自由診療のため費用が高額になる傾向

また、これらの治療は自由診療であり、費用が高額になる傾向があります。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

重度症状の場合｜自毛植毛の検討

重度症状で毛母細胞が機能を失っている場合は自毛植毛が有効な選択肢となります。

薄毛が重度に進行し、毛母細胞が完全に機能を失っている場合、薬による治療では発毛が期待できません。

このような場合、自毛植毛が有効な選択肢となります。

自毛植毛：後頭部や側頭部の健康な毛髪を採取し、薄毛部分に移植する外科的治療です。移植した毛髪は生涯にわたり生え続けるため、根本的な解決策となります。

自毛植毛には、FUT法（毛包単位移植）とFUE法（毛包単位抽出）の2つの主な方法があります。

FUT法は線状の傷跡が残る、FUE法は費用が高額

FUT法は一度に多くの毛髪を移植できますが、後頭部に線状の傷跡が残ります。FUE法は傷跡が目立ちにくいですが、費用が高額になる傾向があります。

以下の表で、各治療法の特徴を比較します。

自毛植毛は、日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）で推奨度Bとされており、他の治療法で効果が得られない場合の選択肢として位置づけられています。

費用が高額で外科的治療のため医師とよく相談を

ただし、費用が高額であり、外科的治療であるため、医師とよく相談し、メリット・デメリットを十分に理解した上で決断することが重要です。

※効果には個人差があります。詳しくは医師にご相談ください。

出典:日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

おすすめAGAクリニック5選｜症状診断から治療まで

AGAの症状に気づいたら、信頼できる専門クリニックで診断・治療を受けることが重要です。

ここでは、実績と信頼性の高いおすすめのAGAクリニックを5つ紹介します。

DMMオンラインクリニック｜24時間対応のオンライン診療

DMMオンラインクリニックは、DMMグループが運営するオンライン専門のAGAクリニックです。

24時間診療が可能なため、忙しい方でも自分の都合に合わせて受診できます。

予防プラン（フィナステリド1mg）は月額2,097円〜、発毛プラン（フィナステリド1mg+ミノキシジル5mg）は初回1,861円〜と、長期プランの価格が非常に安く設定されています。

オンライン診療で全国どこからでも受診可能

オンライン診療のため、全国どこからでも受診でき、薬は自宅に配送されます。

DMMグループ運営という安心感があり、初めてAGA治療を受ける方にもおすすめです。

クリニックフォア｜初月1,049円から始められる

クリニックフォアは、オンライン診療と対面診療の両方に対応しているクリニックです。

予防プラン（フィナステリド）は初月1,049円〜と非常にお手頃な価格で始められ、12ヶ月まとめて定期にキャンペーンを適用すると、さらにお得になります。

発毛プラン（フィナステリド+ミノキシジル合剤）も初回1,851円〜と始めやすい価格設定です。

定期便の割引率が高く長期治療に最適

アプリで簡単に予約でき、診察から処方までスムーズに進みます。

主要都市には対面診療の院もあるため、必要に応じて直接受診することも可能です。

定期便の割引率が高く、長期的に治療を続ける方にはコストパフォーマンスが良いクリニックです。

AGAスキンクリニック｜発毛実感率99.4%の実績

AGAスキンクリニックは、全国60院以上を展開する大手AGAクリニックです。

発毛実感率99.4%という高い実績を誇り、豊富な治療経験があります。

予防プラン（フィナステリド1mg）は初回3,700円、2回目以降6,200円、発毛プラン（ミノキシジル内服薬）は12ヶ月プランで月額8,400円です。

オリジナル治療薬「Rebirth」や全額返金保証制度

オリジナル治療薬「Rebirth」を使用した発毛プランや、メソセラピー、自毛植毛まで幅広い治療選択肢があります。

全額返金保証制度があり、効果が得られなかった場合の安心感もあります。

全国に多数の院があるため、転勤や引っ越しがあっても治療を継続しやすい点も魅力です。

湘南AGAクリニック｜全国140院以上の通いやすさ

湘南AGAクリニックは、全国140院以上を展開する圧倒的な院数を誇るクリニックです。

予防プラン（フィナステリド）は月額3,000円、発毛プラン（HRタブレットF+HRタブレットM）は3ヶ月まとめて25,500円（月額8,500円相当）です。

全国140院以上で通いやすさNo.1

大手美容クリニックグループの安心感があり、投薬治療から自毛植毛まで幅広い治療選択肢があります。

全国どこでも受診できる利便性が高く、地方在住の方でも通いやすいクリニックです。

オンライン診療にも対応しており、状況に応じて対面とオンラインを使い分けることができます。

イースト駅前クリニック｜駅近で通いやすい

イースト駅前クリニックは、全国42院を展開する男性専門クリニックです。

すべての院が駅から徒歩数分の好立地

すべての院が駅から徒歩数分の好立地にあり、仕事帰りやちょっとした空き時間にも通いやすいのが特徴です。

予防プランは月額1,650円〜、発毛プランは月額5,945円〜と、リーズナブルな価格設定です。

男性専門クリニックのため、プライバシーに配慮された環境で安心して受診できます。

処方までがスピーディーで、初診でも当日処方が可能です。

オンライン診療にも対応しており、通院とオンラインを組み合わせて利用することもできます。

まとめ

AGAの症状は、抜け毛の増加、毛質の細化、生え際や頭頂部の薄毛として現れます。これらの症状は、男性ホルモンのDHTが毛母細胞に作用し、ヘアサイクルを短縮することで引き起こされます。

初期症状のセルフチェックポイントとして、抜け毛の本数と質、髪のハリ・コシの変化、生え際や頭頂部の薄毛、頭皮のかゆみや皮脂の増加、家族歴の確認があります。これらの変化に早めに気づくことで、適切な治療を開始できます。

AGAは放置すると徐々に進行し毛母細胞が死滅すると治療困難に

AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると徐々に薄毛が進行していきます。毛母細胞が完全に機能を失うと、薬による治療では発毛が期待できなくなるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

治療法は症状の進行度により異なります。初期症状では内服薬（フィナステリド・デュタステリド）、中等度では内服薬と外用薬（ミノキシジル）の併用、進行症状では注入療法やメソセラピー、重度症状では自毛植毛が選択肢となります。

AGAの症状に気づいたら、できるだけ早く専門クリニックを受診しましょう。DMMオンラインクリニック、クリニックフォア、AGAスキンクリニック、湘南AGAクリニック、イースト駅前クリニックなど、信頼できるクリニックが全国に多数あります。

症状を正しく理解し、適切な治療を受けることで、AGAの改善が期待できます。一人で悩まず、まずは医師に相談してみることをおすすめします。

※効果には個人差があります。セルフチェックは目安であり、確定診断は医療機関で行ってください。