AGAは生活習慣が原因で発症することもあります。生活習慣が悪いと「自分もAGAになるかもしれない……。」と不安になる人もいるでしょう。
そこで本記事では、AGAと生活習慣の関係性を詳しく解説していきます。
今後どのように生活するべきなのか、どう改善するべきなのかを理解し、AGAの予防をしましょう。

AGAは生活習慣のせい?考えられる原因を解説!
AGAは飲酒や喫煙などの生活習慣が原因である場合も少なくありません。
考えられる主な原因をまとめたので、ご自身に該当するものがないかチェックしてみましょう。
飲酒
飲酒をすると、アルコールの影響によって睡眠の質が低下したり、栄養素の吸収を阻害したりと、身体にさまざまな影響を及ぼします。
AGAは睡眠や栄養が非常に重要になるため、飲酒が多い人は間接的にAGAの原因を作ってしまっています。
そのため、可能な限りは飲酒は避けたいところです。
喫煙
喫煙をすると血行が悪くなり、頭皮に栄養が届きにくくなってしまいます。
また、喫煙をするとAGAの原因である「DHT」というホルモンの濃度が高くなるともいわれています。
つまり、喫煙は直接的にAGAの原因を作っているといっても過言ではありません。
AGAの原因となる生活習慣の中でも特に喫煙はリスクを高めるので、できるだけ禁煙することをおすすめします。
過度なストレス
過度なストレスもAGAの原因となり得ます。
人はストレスを感じると自律神経が乱れて、血行が悪くなります。また、ストレスによって睡眠不足になることも少なくありません。
これによって、頭皮に栄養が届きにくくなり、AGAを引き起こしてしまう可能性が考えられます。
食生活の乱れ
AGAと食生活も大きな関係性があります。
糖分や脂質の多い食事ばかりしていると、血行が悪くなりますし、頭皮に必要な栄養も接種できずAGAを悪化させてしまう可能性があります。
常にバランスの良い食事をとるというのは難しいので、少なくとも片寄った食事は避けるようにしましょう。
サプリに頼るのも一つの手です。
頭皮環境の悪化
頭皮環境を悪化させるとAGAは進行しやすくなります。
これまで紹介したように、血行が悪くなることで頭皮に栄養が届かなくなるとAGAになりやすくなります。また、他の原因としては誤ったヘアケアをして頭皮が炎症すれば、AGAを悪化させてしまうこともあるでしょう。
生活習慣の中で、頭皮環境に影響するどんなことでもしっかりと意識して過ごすことが重要です。
遺伝
生活習慣以外の原因として、特に重要なのが遺伝です。そもそものAGAの根本的な原因というのは「DHT」というホルモンが生成されるかどうかです。
「DHT」が生成されることで、ヘアサイクルを乱して抜け毛が出やすくなるというのがAGAです。
この「DHT」の生成のされやすさは遺伝が大いにかかわっており、どれだけ生活習慣を正していたとしても、遺伝によってAGAを発症してしまうこともあります。
とはいえ、家族に薄毛の人が多くても、生活習慣を正すことでAGAを予防できる可能性もあります。
生活習慣を正すことがマイナスに働くことはないので、可能な限り改善を行いましょう。
AGA対策・予防のための生活習慣改善のポイントを6つ紹介!

ここからはAGA対策・予防のためにしておきたい、生活習慣改善のポイントを紹介していきます。
少しでも改善を行い、AGAのリスクを減らしましょう。
禁酒・禁煙をする
特に最初に行いたい生活習慣改善は、禁酒・喫煙です。
単純にして難しい改善方法ですが、お酒やたばこをやめるだけでもかなり変わります。
特に喫煙に関しては、AGAの直接的な原因である「DHT」の濃度を高めるといわれているので、最優先で改善したいポイントです。
本気でAGA対策をしたいなら、禁煙外来を使ってでもたばこは辞めましょう。
ストレスを感じにくい環境を作る
- 休日は趣味に没頭する
- 入浴をする
- 愚痴を聞いてもらう
- 瞑想をする
- 友達と過ごす
ストレスを感じないような環境を作ることも大切です。
ただ、ストレスとの向き合い方は人によって最適解が異なります。
上記にストレスを減らす方法の例をまとめたので参考にしていただき、ご自身なりのストレスとの向き合い方を考えてみてください。
ストレスを発散して減らすのではなく、ストレス自体を感じにくくするマインドを身に付けることも一つの手です。
シャンプーや頭皮ケアを変える
シャンプーや頭皮ケア商品を変えることも検討してみましょう。
たとえば合成界面活性剤を配合したシャンプーは洗浄力が高くて、必要な油分も洗い流してしまい、頭皮環境を悪化させる可能性があります。
また、単純に肌に合っていない頭皮ケアを使い続けてしまい、頭皮が炎症してAGAを引き起こしてしまう可能性も考えられます。
今一度シャンプーや頭皮ケアを見直して、改善できるポイントがないかチェックしてみましょう。
睡眠の質を高める
- 寝室の温度や湿度を調整する
- 自分に合ったまくら・マットレスで寝る
- 入浴する
- 睡眠前のスマホを控える
睡眠は特にAGAを対策する上で重要です。
睡眠の質が高まればストレスを軽減できるようになり、頭皮に栄養も届けやすくなります。
最も簡単に睡眠の質を上げられるのは、睡眠時のスマホをやめることです。
現代では多くの人はベッドまでスマホを持っていき、寝る直前まで画面を見てしまっています。
これは入眠にかかる時間を伸ばしてしまい、睡眠の質を大きく低下させるので、できるだけベッドにスマホは持っていかないようにしましょう。
適度な運動をする
適度な運動は、血行を促進させて、頭皮にまで栄養を循環させることに繋がります。
適度な運動はストレス発散にもなり、疲れによって睡眠の質を高めることにもなります。
運動が楽しくなることで、禁煙をすることにも繋がるかもしれません。運動をするだけでさまざまな生活習慣を一気に改善できるともいえます。
運動のハードルを上げすぎると続かないので、最初はウォーキングから始めて、徐々に運動の強度を上げていきましょう。
AGAクリニックにて診察を受ける
AGAクリニックにて診察を受けることも非常に重要です。医師に生活改善のポイントを直接教えてもらえます。また、必要に応じてサプリを処方してもらえることもあります。
生活習慣を改善するポイントは、人によって大きく異なります。
医師と相談して、自分にとって最も重要な生活改善のポイントを教えてもらいましょう。
生活習慣でAGAが発症したときの治療方法
生活習慣によってAGAを発症してしまったら、今後は生活習慣を正すだけでは進行を止めることはできません。
「AGAは発症したら終わり」ともいわれていますが、これは一度発症するとお薬を使い続けなければ進行を止められないためです。
以下に治療方法をまとめたので、チェックしていきましょう。
内服薬・外用薬による治療
内服薬・外用薬 | |
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治療費 | 月3,000円~10,000円 |
効果 | 薄毛の進行を止める 発毛の促進 |
AGAを発症してまず行う治療法が、内服薬や外用薬によるものです。
具体的にはフィナステリドやデュタステリドといった内服薬で、AGAの原因である「DHT」が生成されるのを防ぎ、薄毛の進行を止めます。
さらにミノキシジルという外用薬で血液の流れを改善し、毛乳頭細胞への働きかけによってヘアサイクルを良好にします。結果、新たな毛を増やすことができます。
予防だけをするならフィナステリドかデュタステリド、発毛の促進をするならさらにミノキシジルも併用するというのが、AGA治療の基本となります。
注入治療
注入治療 | |
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治療費 | 1回20,000円~100,000円 |
効果 | 効果的な発毛促進 |
内服薬や外用薬での効果では足りない、もしくは内服薬や外用薬で効果を感じられないという場合は、注入治療をすることがあります。
頭皮に直接成分を注射するため、より効果的に発毛の促進ができます。
ただし、高額なため、予算に余裕がある人向けの治療です。
自毛植毛
自毛植毛 | |
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治療費 | 300,000円~1,000,000円 |
効果 | 長期的な薄毛対策 |
側頭部や後頭部はAGAの影響を受けにくいという特徴があります。
自毛植毛は、この側頭部や後頭部の毛を薄毛の部分に移植する治療方法です。
移植した毛は薄毛になりにくいので、植毛をすることで長期的な薄毛対策ができます。
治療費は毛穴1つごとの料金となっており、広範囲であるほどに高額になります。
AGAの生活習慣に関するよくある質問
- AGAと生活習慣は関係ないって聞いたけど本当?
AGAの原因の多くは遺伝なので、関係ないという考えもあります。とはいえ、喫煙によってAGAのリスクが高まるという結果が出ているのも事実です。そのため、AGAのリスクを減らしたいなら、生活習慣を改めるに越したことはありません。
- AGAは生活習慣を正せば自力で治療できる?
すでにAGAを発症してしまっている場合は、生活習慣を治しただけで薄毛が改善されることはありません。一度発症した場合は、生活習慣を正しながら、お薬を使って予防・発毛をしましょう。
- 20代でも生活習慣が悪いとAGAになる?
AGAは若いほうが発症しにくいのは事実ですが、20代でも発症することはあります。そのため、20代でも生活習慣を正すことは大切です。
まとめ
- AGAは生活習慣が原因で発症することもある
- 生活習慣を正すことでAGAの予防ができる
- 生活習慣ではなく遺伝で発症することもある
AGAは遺伝が主な原因ではあるものの、生活習慣が原因で発症することもあります。そのため、生活習慣を正すことがAGAを予防することに繋がります。
本記事で紹介した生活習慣改善のポイントを意識したり、お薬による治療をしたりして、AGAの影響を減らし、理想の髪を維持しましょう。
【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常