AGAに遺伝は関係ない?発症する確率・割合を解説!

AGAに遺伝は関係ない?発症する確率・割合を解説!

家族にAGAの人が多いなら、ご自身も「将来的にAGAになるのでは?」と不安ですよね。

そこで本記事では、AGAと遺伝の関係について詳しく解説し、今後どのように対策するべきなのかも紹介します。

AGAの原因の多くは遺伝です。とはいえ、遺伝以外の要因でAGAが発症することがあるのも事実です。

そのため、家族にAGAの人がいようといなかろうと、事前に対策をすることは大事になります。

ぜひ本記事を参考にしていただき、AGAの不安を解消してください。

この記事で解説していること
目次

男性の薄毛であるAGAの原因の多くは遺伝!

男性の薄毛であるAGAの原因の多くは遺伝

AGAの原因の多くを占めているのは遺伝です。

食事や睡眠などの生活習慣も原因の一つにはなるものの、どれだけ生活習慣を正しても、遺伝という原因1つでも発症してしまうのがAGAです。

それでは実際何を遺伝することで、AGAを発症してしまうのか確認してみましょう。

5αリダクターゼの活性度が遺伝する

AGAが発症して薄毛になる仕組み
  • 男性ホルモンのテストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素の作用を受ける
  • テストステロンが「DHT」に変化する
  • DHTが男性ホルモンレセプターに作用する
  • 脱毛因子が発生し髪が抜ける

AGAは上記の流れで発症し、薄毛になっていきます。

5αリダクターゼの活性度は遺伝によって決まっています。

そのため、テストステロンがどれだけDHTに変化するかは遺伝によるものが大きいです。

結果、5αリダクターゼの活性度が遺伝することで、DHTが多くなってしまい、薄毛になってしまいます。

男性ホルモンレセプターの感受性が遺伝する

5αリダクターゼの活性度以外に、男性ホルモンレセプターの感受性も遺伝します。

端的にいえば、男性ホルモンレセプターの感受性が高いと、脱毛因子が発生しやすくなり、結果としてAGAになりやすくなります。

これら2つの要因が遺伝してしまうため、AGAは遺伝によって発症しやすいといわれています。

AGAの原因は遺伝以外に何がある?

遺伝以外のAGAの原因

AGAは遺伝によって発症することが多いですが、遺伝以外の原因もあります。

遺伝によるものはどうしようもありませんが、遺伝以外の原因なら対策できることもあるので、確認しておきましょう。

過度なストレス

過度なストレスは自律神経を乱し、血行が悪くなってしまいます。

血行が悪くなると、頭皮まで栄養がいきわたらず、AGAの影響を受けやすくなります。

そのため、ストレスを感じないような生活を心がけましょう。

頭皮の血行不良を改善させるために頭皮マッサージをするのは一つの手です。

悪い生活リズム

過度なストレスと同じように、生活リズムが悪いと自律神経を乱しやすくなります。

結果、血行が悪くなり、頭皮に栄養が届かず、AGAを発症しやすくなります。

一時的に崩れた生活リズムでも、頭皮には良くないので、基本的には常に規則正しい生活を送りたいです。

飲酒・喫煙

飲酒や喫煙はAGAの原因になりやすいです。

飲酒はアルコールによって自律神経が乱れたり、血行不良を起こしたりし、頭皮に良くありません。

特に喫煙は脱毛ホルモンの濃度を増やすといわれているため、最も避けたい原因の一つでもあります。

本気でAGAの対策をしたいなら、禁煙外来を使ってでもタバコはやめましょう。

AGAが遺伝で発症する確率をケース別に解説

AGAが遺伝で発症する確率をケース別に解説

AGAが遺伝で発症する確率をケース別にまとめました。

ネット上にあるさまざまなデータや記事などを参考にまとめています。

そのため、正確な確率というわけではありませんが、家族にAGAの人がいる場合は参考材料の一つにしてください。

父親が薄毛なら約75%の確率で発症する

父親が薄毛なら約75%の確率でAGAが発症するといわれています。

また、父親が重度のAGAであるほど、子供もAGAを発症しやすくなります。

反対に父親がAGAではなく、より髪の毛が多いほど、子供もAGAになる可能性は下がります。

端的にいえば、父親がフサフサであるほどAGAになりにくく、ツルツルであるほどAGAになりやすいということになります。

母親が薄毛の場合は遺伝する可能性は低い

母親が薄毛でも、遺伝によって子供がAGAになる可能性は低いです。

これは女性の薄毛はAGAの原因とは異なるためです。

そのため、母親が薄毛でも過度にAGAの心配をする必要はありません。

母方の祖父が薄毛なら約75%の確率で発症する

母型の祖父が薄毛なら、約75%ほどの確率でAGAが発症します。

これは隔世遺伝というもので、母親は女性であるためAGAは発症しないのですが、母型の父親がAGAになる要因があり、それが孫にまで受け継がれたという形になります。

そのため、母親が薄毛かどうかではなく、母型の父親が薄毛かどうかをチェックしましょう。

父親が薄毛でなくても父方の祖父が薄毛なら遺伝する可能性がある

父親が薄毛でなかったとしても、父方の祖父が薄毛ならAGAを発症する可能性はあります。

これも隔世遺伝で、父方の祖父が持つAGAになる要因が、父親では発現しなくても、孫には発現する可能性があるということです。

そのため、父親が薄毛でないからといって、安心せずしっかりと対策をすることが大事です。

家族に薄毛の人が多いほど発症する可能性が高い

AGAというのはどこから遺伝するのかは分かりません。

父親からだけでなく、母型の父親や、父方の父親などどこからでも遺伝する可能性があります。

そのため、家族に薄毛の人が多いほど、遺伝をする可能性が高くなります。

また、たとえ家族に薄毛の人が一切いなくてもAGAを発症することはあります。

遺伝して発症する場合も、遺伝せずに発症する場合も、さまざま考えられるので、家族に薄毛の人がいるかどうか関係なく対策をしておくことが大事です。

家族に薄毛の人が多い場合のAGAの対処法

家族に薄毛の人が多い場合のAGAの対処法

家族に薄毛の人が多いなら、AGAになる可能性は非常に高いです。

そのため、できる限りの対策を行い、少しでも薄毛になるリスクを軽減しましょう。

内服薬や育毛剤で予防をしておく

AGAによって毛が抜けてしまう前に、内服薬や育毛剤で予防しておくのは一つの手です。

フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬を服用すれば、AGAの原因であるDHTの生成を抑えられるので、髪が抜けるリスクを減らせます。

また、育毛剤自体はAGAに効くわけではないものの、育毛剤で髪の毛を丈夫にしておくのは一つの手です。

育毛剤で髪が太くなれば、多少抜けたとしても毛が太いおかげで薄毛に見られることはありません。

規則正しい生活習慣を身に付ける

治したい生活リズム
  • 休日に寝だめをして平日は睡眠時間が少ない
  • 食事の回数がまばら
  • 夜に寝れなかった分を休憩中の昼寝でカバーしている

前述のように、悪い生活リズムはAGAの原因になり得るため、生活習慣を規則正しくすることで、AGAを防ぎやすくなります。

上記に該当することがあればできるだけ改善しましょう。

また、可能な限りは睡眠の質を高めて、より自律神経を整いやすくしましょう。

睡眠時間が毎回バラバラだと睡眠の質を高めるのは難しいので、毎回決まった時間に寝て、決まった時間に起きることが特に大事です。

ストレスを受けにくい環境を作る

ストレス解消法
  • 趣味に没頭する
  • 睡眠時間を長くする
  • 愚痴を聞いてもらう
  • 運動をする
  • 温泉に入る

一般的な手段ではありますが、ストレス解消法をまとめたので参考にしてください。

ストレスを受けにくくなれば、自律神経が整いやすくなり、頭皮の環境も良くなります。

もちろんストレスがなくなるだけではAGAを防ぐことは難しいですが、少しでも頭皮の環境を良くすることが、AGAの治療のしやすさに繋がります。

AGAと遺伝の関係性に関するよくある質問

AGAは遺伝子検査でリスクが分かるの?

AGAは遺伝子検査で発症リスクを調べられます。今後AGAにならないか不安なら遺伝子検査も検討してみましょう。

女性でもAGAを遺伝する?

女性はAGAを遺伝しません。ただし、隔世遺伝をすることはあります。つまり、父親がAGAの場合、その娘はAGAにならないものの、その娘の子供が男なら、その子供がAGAを遺伝することがあります。

家族に薄毛の人がいなくてもAGAは発症する?

遺伝以外でもAGAを発症する可能性はあります。家族に薄毛の人がいないからといって慢心せず、規則正しい生活をして対策を心がけましょう。

まとめ

AGAと遺伝の関係性まとめ
  • AGAの原因の多くは遺伝
  • 家族にAGAの人が多い場合は早めに薬で対策をする
  • 生活を正しストレスを減らすことでも対策できる

AGAの原因の多くは遺伝です。実際家族にAGAの人が多いほど、AGAになる可能性は高くなります。

そのため、家族にAGAの人が多いなら、早めにお薬で対策をしましょう。まだ、症状が出ていないなら、遺伝子検査でAGA発症のリスクをチェックしてみるのも一つの手です。

なお、お薬だけでなく、生活習慣を正したり、ストレスを減らしたりすることでもAGAは対策できます。

「遺伝だから仕方ない」とあきらめず、可能な限りの対策をしておきましょう。

【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常

目次