AGA治療の費用相場は？安くする方法について

「AGA治療って、結局いくらかかるの？」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

薄毛治療を始めたいけれど、費用がネックで一歩踏み出せないという声はよく聞きます。

結論から言うと、AGA治療の費用相場は月々15,000〜30,000円程度です。

ただし、これはあくまで目安であり、選ぶ治療法やクリニックによって大きく変わってきます。

予防目的の内服薬だけなら月3,000〜5,000円程度から始められますし、本格的な発毛治療になると月20,000円以上かかることもあります。

この記事では、治療法別の費用相場から、費用を抑えるコツ、おすすめのクリニックまで詳しく解説していきます。

最後まで読んでいただければ、ご自身の予算に合った治療プランが見つかるはずです。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。

AGA治療の費用相場は月々15,000〜30,000円が目安

AGA治療にかかる費用は、選択する治療法によって大きく異なります。最も一般的な内服薬と外用薬を組み合わせた発毛治療の場合、月々15,000〜30,000円程度が相場となっています。

ただし、予防目的で内服薬のみを使用する場合は月4,000〜10,000円程度、より積極的な注入療法を追加すると月50,000円以上かかることもあります。まずは治療法別の費用相場を確認していきましょう。

内服薬の費用相場（月4,000〜30,000円）

AGA治療の基本となるのが内服薬です。代表的な薬剤としては、フィナステリド（プロペシア）とデュタステリド（ザガーロ）があります。これらは5α還元酵素を阻害することで、AGAの原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）の生成を抑制します。

フィナステリドのジェネリックなら月3,000〜5,000円程度で始められます。先発品のプロペシアは月7,000〜9,000円程度ですが、ジェネリック医薬品を選べば費用を抑えられます。デュタステリドはフィナステリドより効果が高いとされていますが、その分費用も月8,000〜12,000円程度と高めです。

また、発毛効果を高めるためにミノキシジル内服薬を併用するケースも多く、この場合は月10,000〜30,000円程度になります。

ミノキシジル内服薬はAGA治療目的では国内未承認です

ミノキシジル内服薬は多くのクリニックで処方されていますが、AGA治療目的では国内未承認であることを理解した上で、医師の管理下で使用することが重要です。

外用薬の費用相場（月5,000〜20,000円）

外用薬で最も一般的なのがミノキシジル配合の塗り薬です。頭皮の血流を改善し、毛母細胞を活性化させる作用があります。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度Aとされている治療法です。

市販のミノキシジル外用薬（リアップなど）は月5,000〜8,000円程度で購入できます。クリニックで処方される高濃度の外用薬は月10,000〜20,000円程度となることが多いですね。内服薬と外用薬を併用することで、より高い効果が期待できます。

出典:日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

注入療法の費用相場（1回50,000〜200,000円）

注入療法は、成長因子やミノキシジルなどの有効成分を頭皮に直接注入する治療法です。メソセラピーやHARG療法などがこれにあたります。内服薬や外用薬だけでは効果が不十分な場合に検討されることが多いです。

費用は1回あたり50,000〜200,000円と幅があり、通常6〜12回程度の施術が推奨されます。トータルでは300,000〜2,000,000円程度かかる計算になります。

注入療法はガイドラインで推奨度C2（行わないほうがよい）

日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度C2とされており、エビデンスが十分ではありません。治療を検討する場合は、医師とよく相談し、メリット・デメリットを理解した上で判断することが大切です。

植毛の費用相場（1回500,000〜3,000,000円）

植毛は、自分の後頭部などから毛髪を採取し、薄毛部分に移植する外科的な治療法です。一度植毛した毛髪は定着すれば長期間生え続けるとされており、根本的な解決を求める方に選ばれています。

費用は1グラフトあたり800〜2,000円程度で、移植するグラフト（毛包）の本数によって決まります。生え際の修正程度であれば500,000〜1,000,000円程度、広範囲の場合は2,000,000〜3,000,000円以上かかることもあります。

植毛は日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）で推奨度B（行うよう勧める）とされており、確立された治療法です。

植毛の定着率や効果には個人差があります

費用が高額で外科手術を伴うため、まずは内服薬・外用薬から始めて、効果が不十分な場合に検討するのが一般的な流れです。

AGA治療の費用で知っておきたい4つの注意点

AGA治療を始める前に、費用に関していくつか知っておくべきことがあります。特に保険適用外であることや、クリニックによる価格差は、治療を続けていく上で重要なポイントです。ここでは、費用面で注意すべき4つのポイントを解説します。

保険適用外なので全額自己負担になる

AGA治療は保険適用外の自由診療です

風邪や骨折のように健康保険が使えないため、治療費は全額自己負担となります。これは、AGAが命に関わる病気ではなく、美容目的の治療と位置づけられているためです。

保険が適用されないということは、クリニックが自由に価格を設定できるということでもあります。そのため、同じ薬でもクリニックによって価格が大きく異なることがあるんですね。治療を始める前に、複数のクリニックの料金を比較検討することをおすすめします。

医療費控除も基本的に対象外

「保険が使えなくても、医療費控除で税金が戻ってくるのでは？」と期待される方もいるかもしれません。しかし残念ながら、AGA治療は医療費控除の対象外となるケースがほとんどです。

医療費控除は「治療」を目的とした医療費が対象であり、美容目的や予防目的の支出は対象外とされています。AGAは基本的に美容目的と判断されるため、控除の対象にならないのです。ただし、頭皮の炎症など他の疾患を伴う場合は対象になる可能性もありますので、詳しくは税務署や税理士にご確認ください。

クリニックによって料金が大きく違う

自由診療であるAGA治療は、クリニックによって料金設定がまちまちです。同じフィナステリドでも月3,000円〜10,000円以上と価格差があるのが実情です。

この価格差が生まれる理由はいくつかあります。使用している薬剤（先発品かジェネリックか）の違い、診察料や検査料の有無、クリニックの立地や設備、カウンセリングの充実度などが影響しています。安ければ良いというわけではありませんが、同等の治療内容であれば費用を抑えられるクリニックを選ぶのも賢い選択です。

薬代以外にもかかる費用がある

AGA治療の費用を考える際、薬代だけでなく付随する費用も把握しておく必要があります。主な追加費用は初診料・再診料・血液検査などがあります。

初診料（2,000〜5,000円程度）、再診料（1,000〜3,000円程度）、血液検査（3,000〜10,000円程度）が一般的な相場です。

初診料・再診料無料のクリニックも増えています

特にオンライン診療に対応したクリニックでは、こうした諸費用を抑えているところが多いですね。トータルコストで比較する際は、薬代だけでなくこれらの費用も含めて計算することが大切です。

AGA治療の費用を安く抑える5つの方法

AGA治療は継続が大切ですが、毎月の費用が負担になって途中でやめてしまう方も少なくありません。ここでは、治療効果を維持しながら費用を抑える5つの方法をご紹介します。賢く治療を続けるためのヒントにしてください。

ジェネリック医薬品を選ぶ

費用を抑える最も効果的な方法がジェネリック医薬品を選ぶことです。ジェネリックは先発品と同じ有効成分を含みながら、開発費用がかかっていない分、価格が安く設定されています。

例えば、プロペシア（先発品）が月7,000〜9,000円程度なのに対し、フィナステリドのジェネリックなら月3,000〜5,000円程度で済みます。有効成分が同じなので効果に差はなく、安心して使用できます。処方時に「ジェネリックでお願いします」と伝えるだけで変更してもらえることが多いです。

初診料・検査料が無料のクリニックを選ぶ

クリニックによっては、初診料や血液検査が無料のところがあります。これらの費用は1回あたり数千円〜1万円程度かかることもあるため、無料のクリニックを選ぶだけでも初期費用をかなり抑えられます。

特にオンライン診療に対応したクリニックでは、診察料無料のところが多い傾向にあります。ただし、血液検査は副作用のチェックのために重要な場合もありますので、医師の判断に従って必要に応じて受けるようにしましょう。

オンライン診療を活用する

オンライン診療は、自宅にいながらスマートフォンやパソコンで診察を受けられるサービスです。通院の手間が省けるだけでなく、費用面でもメリットがあります。

オンライン診療は治療薬の価格も安い傾向

オンライン診療専門のクリニックは、実店舗を持たない分、運営コストを抑えられるため、治療薬の価格も安く設定されていることが多いです。また、交通費もかからないので、トータルで見るとかなりの節約になります。忙しくて通院の時間が取れない方にもおすすめです。

早めに治療を始めて進行を防ぐ

「費用を抑える方法」として意外に思われるかもしれませんが、早めに治療を始めることは長期的なコスト削減につながります。AGAは進行性の脱毛症なので、放置すればするほど症状は悪化していきます。

薄毛が進行してからでは、より強力な（＝より高額な）治療が必要になったり、植毛を検討せざるを得なくなったりする可能性があります。初期段階であれば、内服薬のみで維持できることも多いです。「気になり始めたら早めに相談」が、結果的に費用を抑えることにつながります。

減薬のタイミングを医師に相談する

AGA治療は基本的に継続が必要ですが、一定期間治療を続けて症状が安定すれば、薬の量や種類を減らせる場合があります。これを「維持療法への移行」といいます。

例えば、発毛期には内服薬と外用薬を併用していた方が、維持期に入って内服薬のみに切り替えるケースなどがあります。減薬のタイミングは自己判断せず、必ず医師に相談してください。適切なタイミングで維持療法に移行できれば、月々の費用を大幅に抑えられます。

AGA治療を続けるとトータルでいくらかかる？

AGA治療は継続が前提のため、月々の費用だけでなく長期的なトータルコストを把握しておくことが大切です。ここでは、1年・3年・5年という期間でのシミュレーションと、維持期に入った後の費用変化について解説します。

1年・3年・5年の費用シミュレーション

一般的な発毛治療（内服薬＋外用薬）を続けた場合の費用シミュレーションを見てみましょう。ここでは、月々の治療費を20,000円と仮定して計算します。

予防目的の内服薬のみなら5年でも約300,000円程度に抑えられます。逆に、注入療法を併用すれば費用はさらに高くなります。ご自身の症状と予算に合わせた治療プランを医師と相談して決めることが大切です。

維持期に入ると費用は下がる？

AGA治療には大きく分けて「発毛期」と「維持期」があります。発毛期は積極的に発毛を促す段階で、複数の薬剤を併用することが多いです。一方、維持期は発毛した毛髪を維持する段階で、薬剤を減らせる可能性があります。

維持期は月8,000〜10,000円程度に抑えられるケースもあります。例えば、発毛期には月20,000円かかっていた治療費が、維持期に移行することで大幅に減額できる可能性があります。維持期への移行時期は個人差がありますが、一般的に1〜2年の治療で効果が安定した後に検討されます。

減薬で再び薄毛が進行する可能性もあります

自己判断は禁物です。必ず医師の指示のもと、慎重に薬を減らしていくことが重要です。維持期でも定期的な診察を受け、状態を確認しながら治療を続けていきましょう。

費用を抑えて治療できるおすすめのAGAクリニック5院

ここからは、費用を抑えながら質の高いAGA治療を受けられるクリニックを5院ご紹介します。いずれもオンライン診療に対応しており、全国どこからでも診察を受けられるのが特徴です。各クリニックの料金体系や特徴を比較して、ご自身に合ったクリニックを見つけてください。

DMMオンラインクリニック

DMMオンラインクリニックは、DMMが運営するAGA治療サービスです。大手企業が運営しているという安心感と、リーズナブルな価格設定が魅力です。24時間診療に対応しているため、仕事で忙しい方でも空いた時間に診察を受けられます。

予防プランはフィナステリド1mgで月々2,097円〜と、業界でもトップクラスの安さです。発毛プランもフィナステリドとミノキシジルの組み合わせで、12ヶ月プランを利用すれば月々1,861円〜から始められます（クーポン適用時）。長期プランを選ぶほどお得になる料金体系なので、継続を前提に考えている方におすすめです。

クリニックフォア

クリニックフォアは、オンライン診療と対面診療の両方に対応したクリニックです。全国10院以上を展開しており、オンラインで始めて対面に切り替えることも可能です。アプリで簡単に予約できる手軽さも人気の理由です。

予防プランは月々1,049円〜（12ヶ月まとめて定期にキャンペーン適用時）、発毛プランは月々1,851円〜とコストパフォーマンスに優れています。定期便の割引率が高いのが特徴で、継続して治療を続けたい方に向いています。初回は特に安く始められるキャンペーンを実施していることが多いので、チェックしてみてください。

AGAスキンクリニック

AGAスキンクリニックは、全国60院以上を展開するAGA治療専門のクリニックです。豊富な治療実績を持ち、投薬治療からメソセラピー、植毛まで幅広い治療選択肢を用意しています。夜22時まで診療している院もあるため、仕事帰りにも通いやすいです。

予防プランはフィナステリド1mgで初回3,700円、2回目以降は月々6,200円です。発毛プランのミノキシジル内服薬は、12ヶ月プランまとめてで月々8,400円となっています。オリジナル治療薬「Rebirth」や全額返金保証制度があるのも特徴です。対面でしっかり診てもらいたい方におすすめです。

イースト駅前クリニック

イースト駅前クリニックは、全国42院を展開する男性専門クリニックです。その名の通り駅近に立地しているため、通院の利便性が高いのが特徴です。診察から処方までがスピーディーで、忙しいビジネスマンにも人気があります。

予防プランは月々1,650円〜、発毛プランは月々5,945円〜と、シンプルでわかりやすい料金体系です。オンライン診療にも対応しているので、近くに院がない方でも利用できます。男性専門クリニックなので、女性の目が気になる方でも安心して通えます。

銀座総合美容クリニック

銀座総合美容クリニック（通称：銀クリ）は、東京と大阪に2院を構えるAGA治療専門クリニックです。明朗会計を重視しており、カウンセリング・診察料が無料、治療費以外の追加費用がかかりにくいのが特徴です。丁寧な対応で口コミ評価も高いクリニックです。

予防プランは初回1,000円、2回目以降は月々2,000円〜とリーズナブル。発毛プランのミノキシジル含有の内服薬も月々7,700円〜で始められます。費用の透明性を重視する方、じっくり相談しながら治療を進めたい方におすすめです。

AGA治療の費用に関するよくある質問

AGA治療の費用について、よく寄せられる質問にお答えします。治療を始める前に疑問を解消しておくことで、安心して治療に臨めます。

出典:厚生労働省：医薬品等の個人輸入について

まとめ

AGA治療の費用相場は、治療法によって大きく異なります。予防目的の内服薬のみであれば月3,000〜5,000円程度から、発毛を目指す場合は月15,000〜30,000円程度が目安です。注入療法や植毛はさらに高額になりますが、内服薬・外用薬から始めて効果を見ながら検討するのが一般的な流れです。

費用を抑えるポイントはジェネリック・オンライン診療・早期治療です。ジェネリック医薬品の活用、オンライン診療の利用、初診料・検査料が無料のクリニック選びなどがあります。特に早めに治療を始めることは、長期的なトータルコストを抑えることにもつながります。

AGA治療は継続が前提となるため、無理のない予算で始められるクリニックを選ぶことが大切です。今回ご紹介したクリニックはいずれも費用対効果に優れており、オンライン診療にも対応しています。

治療法の効果には個人差があります

本記事でご紹介した治療法の効果には個人差があります。ご自身に合った治療法を選択するため、まずは専門医に相談してみてください。無料カウンセリングを行っているクリニックも多いので、費用や治療内容について気軽に質問してみることをおすすめします。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。