20代のAGA治療とおすすめの予防法を解説

20代のAGA治療とおすすめの予防法を解説

AGAは20代からでも発症します。そのため「薄毛になっている気がして心配」「親が薄毛だから自分もなりそう」と不安を抱えている人は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、20代の方に向けて、AGAの原因や予防法について詳しく解説していきます。

20代のAGAの対策・治療法を理解し、理想的な髪を維持し続けましょう。

この記事で解説していること
目次

20代が覚えておきたいAGAの特徴

まずは20代とAGAの関係について基本的なことから解説していきます。

20代がAGAと向き合っていくうえで重要な内容なので、しっかりと確認しておきましょう。

AGAの20代の発症率は1割程度

細かいデータがあるわけではないですが、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」によると、AGAの20代の発症率は1割と記載されています。

日本人男性の場合には 20 歳代後半から 30 歳代にかけて著明となり,徐々に進行して 40 歳代以後に完成さ
れる.25 年前の本邦における男性型脱毛症の統計から,日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報告されている
この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる

引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

ただし、特に注目したいのは「20歳代後半から30歳代にかけて顕著となり」という部分です。

つまり、20代の発症頻度は低いとはいえ、AGAになる人は20歳代後半からすでに徐々に薄毛が進行してしまうということです。

そのため、20代でもAGAの対策は重要になってきます。

20代で発症しなくても事前の予防が重要

たとえ20代でAGAが発症しなくても、AGAというのは事前の予防が重要になります。

AGAは遺伝によってどうしても発症してしまうケースももちろんありますが、生活習慣を正すことで予防することも可能です。

そのため、たとえ現状でAGAになっておらず、薄毛になる気配がなくても、事前にある程度の予防はしておきましょう。

AGA対策を20代からできれば進行を止めやすい

AGAの予防が大切な理由は、早期に対策できれば進行を止められるためです。

AGAで薄毛が進行して毛が抜けてしまうと、そこから新たに毛を生やして、今まで通りの髪型にするというのは大変です。

しかし、事前に予防だけでもしておくと、たとえAGAになっても抜け毛を防いでくれるため、そのまま予防の治療薬を服用するだけで対処し続けられます。

「予防だけのお薬」と「発毛と予防のお薬」では費用が大きく異なります。早めに対処をすれば「予防だけのお薬」で費用を抑えつつ理想としている髪型を維持できます。

20代でAGAになる主な原因

続いて、20代でAGAになる原因について見ていきましょう。

後述の「20代がAGAを発症前にするべきおすすめの予防法6選」にて対処法も解説していきますので、併せてチェックしてください。

遺伝

20代がAGAになる特に大きな原因が遺伝です。

AGAの根本的な原因は、男性ホルモンの一種であるテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結びつくことです。これによってジヒドロテストステロンというホルモンが生まれて、このホルモンがヘアサイクルを乱して薄毛にしてしまいます。

そして、この5αリダクターゼの結びつきやすさ、ジヒドロテストステロンの生まれやすさというのは遺伝によって決まります。

そのため、たとえどのような対策をしたとしても、遺伝によってAGAを発症してしまう可能性はあるということです。

生活習慣の乱れ

AGAのリスクを高める生活習慣
  • 睡眠不足
  • 片寄った食事
  • 悪い頭皮環境の放置

遺伝以外にも、生活習慣の乱れによってもAGAのリスクは高まります。

睡眠不足によって血行が悪くなったり、かたよった食事で髪や頭皮に影響が届かなくなったりするためです。

端的にいえば、健康的な生活を送らなければ、AGAのリスクを高めると考えられています。

過度なストレス

過度なストレスもAGAの原因になり得るとされています。

過度なストレスを感じると人は自律神経が乱れて、血行が悪くなるためです。

結果として、頭皮に栄養が届きにくくなり、AGAを引き起こしてしまいます。

喫煙

喫煙は特にAGAのリスクを高めるといわれています。

喫煙者は非喫煙者と比べて、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの濃度が高いというデータも出ています。

そのため、AGAの予防をするなら喫煙は最も改善したいところです。

20代がAGAを発症前にするべきおすすめの予防法6選

20代がAGAを発症前にするべきおすすめの予防法6選

続いて、20代がAGAを発症前にするべきおすすめの予防法を解説していきます。

AGAの症状がなくても、日常的にこれらの予防をしておくことで、今後AGAになる可能性を減らせるかもしれません。

但し、AGAの発症は遺伝による影響が大きいです。AGAかな?と思ったら早めにクリニックで受診し、診断を受けてみてください。早めに治療を始めれば少量のお薬で済ませられる可能性もあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

禁酒・禁煙

禁酒・禁煙は特に心がけましょう。どちらかというと禁煙が特に重要です。

AGAの原因というのは不明確な部分も多いですが、喫煙に関してはAGAの原因であるジヒドロテストステロンの濃度を高めるというデータが出ています。

そのため、AGAのリスクを下げたいならたばこは最優先でやめるようにしましょう。

ご自身の力だけでやめるのが難しい場合は、禁煙外来を使うのも一つの手です。

睡眠時間の確保

睡眠時間を確保することでもAGAの予防につながります。

睡眠は、身体の調子を整える非常に重要な行動です。

少なくとも6時間以上は睡眠時間を確保し、身体の調子を整えましょう。

どうしても睡眠時間を確保できない場合は、睡眠の質を上げることに注力してみてください。

入浴したり、就寝前のスマホをやめたりすることで睡眠の質は向上します。

食生活の改善

食生活もできるだけ改善しましょう。

20代だと一人暮らしの人も多く、かたよった食事をしてしまうことも少なくありません。

毎日同じ飲食店だったり、同じようなジャンルの食事だったりすると、栄養バランスがかたより頭皮に必要な栄養が届きにくくなります。

まずは「主菜を肉と魚で交互にする」「意識的に野菜を食べる」といった簡単なところから改善してみましょう。

頭皮環境の改善

頭皮環境もできるだけ整えましょう。

たとえば界面活性剤を含むシャンプーで激しく洗うと、頭皮に必要な油脂も洗い流してしまい、頭皮が荒れてしまうこともあります。

また、連続して何度も髪の毛を染めていると、頭皮環境が悪化することもあります。

可能な限り頭皮への刺激を抑える生活を心がけてください。

ストレスの緩和

ストレスを緩和する主な例
  • 没頭できる趣味を見つける
  • ストレスを感じないマインドを身に付ける
  • 友達に愚痴を聞いてもらう
  • 運動・スポーツをする
  • 入浴をする
  • カラオケで大声を出す
  • 好きなものをたくさん食べる

ストレスを感じると自律神経が乱れて、血行が悪くなり頭皮に栄養が届きにくくなります。

そのため、ストレスを緩和する方法を身につけましょう。

人によってストレスとの向き合い方は異なるので、自分なりの方法を見つけてみてください。

クリニックの受診

AGA治療のクリニックを受診して、ご自身がおこなうべき最適な対処法を医師に教えてもらうのも一つの手です。

AGAの適切な対処法は人によって異なります。禁煙を最優先でおこなうべき人もいれば、頭皮環境の改善が求められる人もいます。

また、場合によってはクリニックを受診したときに、すでにAGAを発症していたことに気付くことも少なくありません。

そのため、まずは近くのAGAクリニックを探してみてください。

カウンセリングが無料のクリニックもあるので気軽に活用しましょう。

AGAを20代の人が治療をする際に覚えておきたいポイント

20代がAGA治療をする際の重要なポイントをまとめました。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

20代がAGA治療する場合の費用は月3,000円~

目的治療費
AGAの予防をしたい
進行を止めたい
月3,000円前後
新しく毛を増やしたい月10,000円前後

20代がAGA治療する場合の費用はおおむね3,000円からです。

一概にはいえないものの、20代ではまだ薄毛が進行しておらず「新しく毛を生やしたい」というよりも「これ以上抜け毛を増やしたくない」と考えている人も少なくありません。

進行を止めるだけなら月3,000円程度の「フィナステリド(プロペシア)」だけで治療ができます。

進行を止めつつ、新しく毛を増やしたい場合は「ミノキシジル」も併用して治療を進めるのが一般的です。

繰り返しになりますが、薄毛になってからの治療だと新しく毛を増やすために治療費がかさんでしまうので、早めに治療を始めることが大切です。

20代で治療を始めても完治することはない

たとえ20代の早いうちに治療を始めたとしても、AGAは完治することはありません。

AGAの治療というのは、あくまで一時的に薄毛の進行を止めている、もしくは毛を増やしているというだけです。

つまり、お薬の使用をやめると、またAGAは進行してしまい、薄毛になってしまいます。

薄毛の原因はAGAではない可能性もある

20代がなるAGA以外に考えられる脱毛症
  • 円形脱毛症
  • 休止期脱毛症
  • 牽引性脱毛症

男性がなる脱毛症の多くはAGAですが、場合によってはAGA以外の脱毛症が発症していることもあります。

抜け毛が増えてきたからといってAGAであるとは限らないため、ご自身で決めつけず、一度クリニックを受診して医師に診てもらいましょう。

AGA治療薬の種類と効果

これからAGA治療を始めるなら、主な治療薬と効果についても理解しておきましょう。

AGA治療にて使われる主な治療薬は以下の3つです。

フィナステリド(プロペシア)

フィナステリド
治療費月3,000円~4,000円
効果AGAの進行を止める

フィナステリドは、AGAの原因を作る「5αリダクターゼ」という酵素の力を弱める効果があります。

そのため、フィナステリドを服用している間はAGAが進行せず、薄毛になるのを防げます。

AGA治療の基本となるお薬なので、必ず覚えておきましょう。

デュタステリド(ザガーロ)

デュタステリド
治療費月4,000円~5,000円
効果AGAの進行を止める
フィナステリドよりも効果を期待できる

デュタステリドもフィナステリドと同様に「5αリダクターゼ」という酵素の力を弱めます。

大きな違いとしては、デュタステリドは「5αリダクターゼ」の1型にも2型にも効果があるという点です。

フィナステリドは「5αリダクターゼ」の2型にしか効果がありません。

その分、デュタステリドはフィナステリドよりも少しだけ高価になっています。

AGAの進行を止めたい場合は、このフィナステリドかデュタステリドのどちらかを選ぶことになります。

予算を考慮して自分に合った方を選びましょう。

ミノキシジル

ミノキシジル
治療費月5,000円~8,000円
効果発毛を促す

ミノキシジルは発毛を促進する効果があります。つまり、新しく毛を増やせるため、すでに薄毛になった人でも以前のような髪型を目指せます。

なお、ミノキシジルにはAGAの進行を止める効果はないため、フィナステリドやデュタステリドと併用して使われることが多いです。

内服薬と外用薬の2種類がありますが、日本皮膚科学会ガイドラインでは外用薬での治療が推奨されています。

ミノキシジル内服薬は、あくまで多毛症という副作用によって毛が増えているだけで、利益と危険性が十分に検証されていません。

20代のAGAに関するよくある質問

AGAは20代の女性がなることはある?

AGAは男性しかなりません。そのため、20代の女性がなる薄毛は「FAGA」「休止期脱毛症」「牽引性脱毛症」などが考えられます。

20代でAGAになってから回復することはある?

一度AGAを発症したら、お薬を使っても完治することはありません。基本的にはお薬にて進行を止め続ける、もしくは発毛を促し続ける必要があります。そのため、見た目はフサフサな状態に戻すことはできても、お薬をやめるとまた薄毛になってしまいます。

20代ではどのAGA治療薬を使えばいい?

AGAの治療薬は年齢に関わらず、基本的に予防にはフィナステリドかデュタステリドで、発毛にはさらにミノキシジルを併用すると考えましょう。

まとめ

まとめ
  • 20代でもAGAは発症するため予防が肝心
  • 早めに予防をしておくことで今後の治療費用を抑えやすくなる
  • 家族に薄毛の人がいるなら早めにクリニックにて診断してもらうのも大事

AGAは20代でも発症します。20代でも1割程度の人が発症するといわれているため、年齢に関わらず、薄毛になっていると感じたらすぐにでもクリニックにて診察を受けましょう。

特に家族に薄毛の人がいる場合は、20代で発症しても何も珍しくはありません。

早めに予防ができれば、今後の治療費を抑えることにも、髪を維持することにも繋がりますよ。

【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常
中年男性における喫煙、年齢、体重、食事摂取と血清ホルモンレベルの関連(海外論文)

目次