はげの種類は3つ｜M字・U字・O字の特徴と対策を解説

「最近、生え際が後退してきた気がする」「頭頂部が薄くなってきた」など、はげの兆候に気づいたとき、自分がどのタイプに当てはまるのか気になりますよね。

はげには大きく分けてM字・U字・O字の3タイプがあり、それぞれ進行パターンや効果的な対策が異なります。

自分のタイプを正しく把握することが、適切な治療への第一歩なんです。

この記事では、はげの種類ごとの特徴や原因、セルフチェック方法、そしてタイプ別の治療法まで詳しく解説していきます。

医学的な根拠に基づいた情報をもとに、あなたに合った対策を見つけるお手伝いをします。

早めに対策を始めることで、進行を抑えられる可能性が高まりますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。

はげの種類は大きく3タイプに分けられる

はげと一口に言っても、その進行パターンは人によって異なります。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）でも示されているように、男性型脱毛症（AGA）は主にM字・O字・U字の3つのタイプに分類されます。それぞれのタイプを理解することで、自分に合った対策を見つけやすくなります。

M字はげ（生え際から後退するタイプ）

M字はげは、額の左右の生え際が後退していくタイプです。正面から見ると、生え際がアルファベットの「M」のような形になることからこう呼ばれています。日本人男性に最も多いパターンの一つで、20代後半から30代で気づく方が多いです。

M字はげの特徴として、おでこの中央部分は比較的保たれたまま、こめかみ付近から徐々に後退していく点が挙げられます。初期段階では前髪で隠せることも多いため、気づいたときにはある程度進行しているケースも少なくありません。進行すると、生え際全体が大きく後退し、U字型へと移行することもあります。

O字はげ（頭頂部から薄くなるタイプ）

O字はげは、頭頂部（つむじ周辺）から薄毛が進行するタイプです。上から見ると円形に地肌が見えることから、「O」の字に例えられます。自分では見えにくい部分なので、家族や友人に指摘されて初めて気づくことも多いパターンです。

つむじ周辺の毛髪が細く短くなり、徐々に密度が減少していきます。日本人を含むアジア人に比較的多く見られるタイプで、頭頂部の血行不良やDHT（ジヒドロテストステロン）の影響を受けやすい部位であることが関係しています。放置すると薄毛の範囲が広がり、頭頂部全体が薄くなっていきます。

U字はげ（前頭部から全体的に進行するタイプ）

U字はげは、額の生え際全体が後退していくタイプです。M字はげと異なり、額の中央部分も含めて全体的に後退するため、正面から見ると「U」の字のように見えます。最も進行が目立ちやすいタイプとも言えます。

U字はげは、M字はげが進行した結果として現れることもあれば、最初からU字型に進行するケースもあります。額全体が広くなるため、見た目の変化が大きく、早い段階で治療を検討する方が多いです。進行が進むとO字はげと合流し、頭頂部から前頭部にかけて広範囲に薄毛が広がることもあります。

出典:日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

自分のはげタイプを見分けるセルフチェック方法

はげの進行を早期に発見するためには、定期的なセルフチェックが有効です。自分のタイプを把握することで、適切な対策を早めに始められます。ここでは、自宅で簡単にできるチェック方法を3つご紹介します。

鏡を使った簡単チェック

最も手軽なのが、鏡を使った視覚的なチェックです。正面・側面・頭頂部の3方向から確認することで、どのタイプに当てはまるかを判断できます。

• 正面：生え際のラインがM字型になっていないか、額が以前より広くなっていないかを確認
• 側面：こめかみ付近の生え際が後退していないかを左右それぞれチェック
• 頭頂部：合わせ鏡やスマートフォンのカメラを使い、つむじ周辺の地肌が目立っていないかを確認

過去の写真と比較すると、変化がより分かりやすくなります。半年〜1年前の写真と見比べてみましょう。

抜け毛の状態から判断する方法

抜け毛の本数や状態も、はげの進行を判断する重要な手がかりです。一般的に、1日50〜100本程度の抜け毛は正常範囲とされていますが、それ以上に抜ける場合や抜け毛の質に変化がある場合は注意が必要です。

シャンプー時や枕についた抜け毛をチェックしてみてください。細くて短い毛髪が多い場合、毛髪の成長サイクル（ヘアサイクル）が乱れている可能性があります。特に、以前より明らかに細い毛や、成長しきっていない短い毛が増えている場合は、AGAの兆候かもしれません。

複合型（M字+O字）の場合の見分け方

はげのタイプは単独とは限らず、M字とO字が同時に進行する複合型も珍しくありません。複合型の場合、生え際の後退と頭頂部の薄毛が別々に進行し、最終的につながることがあります。

複合型かどうかを確認するには、生え際と頭頂部の両方を定期的にチェックすることが大切です。両方に変化が見られる場合は複合型の可能性が高いため、早めに専門医に相談することをおすすめします。進行度によって治療法の選択も変わってきますので、正確な診断を受けることが重要です。

はげの原因は？AGAと他の脱毛症の違い

はげの原因として最も多いのがAGA（男性型脱毛症）ですが、それ以外にも様々な脱毛症があります。原因によって治療法が大きく異なるため、正確な診断が重要です。ここでは、AGAのメカニズムと、他の脱毛症との違いを解説します。

AGA（男性型脱毛症）の原因とメカニズム

AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンがDHTに変換されることで発症します。DHTが毛乳頭細胞のアンドロゲン受容体に結合すると、毛髪の成長期が短縮され、毛髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまいます。

AGAには遺伝的な要因も大きく関わっています。母方の祖父や父親にAGAの方がいる場合、発症リスクが高まるとされています。また、生活習慣の乱れやストレスも進行を早める要因となることがあります。AGAは進行性の脱毛症であり、治療しないと徐々に薄毛の範囲が広がっていくのが特徴です。

出典:日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

円形脱毛症とはげの違い

円形脱毛症は、AGAとは全く異なるメカニズムで発症する自己免疫疾患です。免疫システムが誤って毛根を攻撃することで、突然円形や楕円形の脱毛斑が現れます。AGAのように徐々に進行するのではなく、急に髪が抜け落ちるのが特徴です。

AGAは生え際や頭頂部など特定のパターンで進行しますが、円形脱毛症は頭部のどこにでも発生する可能性があります。また、円形脱毛症は適切な治療で毛髪が再生することも多く、AGAとは治療アプローチが異なります。境界がはっきりした脱毛斑がある場合は、円形脱毛症の可能性があるため皮膚科を受診しましょう。

その他の脱毛症（脂漏性・粃糠性など）

AGAや円形脱毛症以外にも、様々な脱毛症があります。脂漏性脱毛症は、頭皮の過剰な皮脂分泌による炎症が原因で起こります。かゆみやフケを伴うことが多く、頭皮環境の改善が治療の基本となります。

粃糠性（ひこうせい）脱毛症は、乾燥したフケが毛穴を塞いで起こる脱毛症です。頭皮の乾燥や刺激の強いシャンプーの使用が原因となることがあります。また、牽引性脱毛症は、ポニーテールなど髪を強く引っ張るヘアスタイルを続けることで起こります。これらの脱毛症は、原因を取り除くことで改善が期待できます。

はげの進行度を知ろう｜ハミルトン・ノーウッド分類

AGAの進行度を把握するために、医療現場では「ハミルトン・ノーウッド分類」が広く使用されています。自分の進行度を知ることで、最適な治療タイミングや方法を判断しやすくなります。I型からVII型までの7段階で分類されています。

初期段階（I型〜III型）の特徴

初期段階では、まだ薄毛がそれほど目立たない状態です。この段階で治療を開始すると、高い効果が期待できます。

I型〜II型の段階では、本人も周囲も気づきにくいことが多いです。III型になると「薄くなってきた」と自覚する方が増えてきます。この段階で治療を始めれば、進行を効果的に抑えられる可能性が高いとされています。

中期〜進行期（IV型〜VII型）の特徴

IV型以降になると、薄毛が明らかに目立つようになります。治療効果を得るには時間がかかることもありますが、進行を遅らせることは可能です。

進行期であっても、内服薬や外用薬による治療で進行を抑えることが期待できます。さらに進行した場合は、植毛などの選択肢も検討されます。どの段階であっても、まずは専門医に相談することが大切です。

出典:日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

女性にもはげの種類はある？FAGAとびまん性脱毛症

薄毛は男性だけの悩みではありません。女性にも特有の脱毛パターンがあり、男性とは異なるメカニズムで進行します。女性の薄毛は「FAGA」や「びまん性脱毛症」と呼ばれ、適切な治療で改善が期待できます。

FAGA（女性男性型脱毛症）の特徴

FAGA（Female AGA）は、女性に起こる男性型脱毛症です。男性のAGAと同様にホルモンの影響を受けますが、進行パターンは異なります。男性のようにM字やO字に薄くなるのではなく、頭頂部を中心に髪が細くなり、分け目が広がっていくのが特徴です。

FAGAは、加齢による女性ホルモンの減少や、ストレス、生活習慣の乱れなどが引き金となることがあります。40代以降に発症することが多いですが、20〜30代でも見られることがあります。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、女性の薄毛治療としてミノキシジル外用が推奨度Aとされています。

びまん性脱毛症の特徴

びまん性脱毛症は、頭部全体の毛髪が均一に薄くなる脱毛症です。「びまん」とは「広く広がる」という意味で、特定の部位だけでなく全体的にボリュームが減少します。髪のハリやコシがなくなり、全体的にペタンとした印象になるのが特徴です。

原因としては、ホルモンバランスの乱れ、栄養不足、ストレス、過度なダイエット、貧血などが挙げられます。出産後に一時的に起こる「分娩後脱毛症」もびまん性脱毛症の一種です。原因を特定し、それに応じた対処をすることで改善が期待できます。気になる症状がある場合は、皮膚科や婦人科に相談することをおすすめします。

出典:日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

はげのタイプ別｜効果が期待できる治療法

はげの治療法は、内服薬・外用薬・施術など様々な選択肢があります。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、エビデンスに基づいた推奨度が示されています。自分のタイプや進行度に合った治療法を選ぶことが、効果を高めるポイントです。

内服薬（フィナステリド・デュタステリド）

内服薬は、AGAの根本原因であるDHTの生成を抑える治療法です。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、フィナステリドとデュタステリドがともに推奨度Aとされています。

副作用として性欲減退や勃起機能不全が報告されています

デュタステリドの添付文書によると、性欲減退は約3.9%、勃起不全は約4.3%の発生率とされています。これらの副作用が気になる場合は、医師に相談してください。また、女性（特に妊婦）は服用できないため注意が必要です。

出典:PMDA：ザガーロカプセル0.5mg添付文書

外用薬（ミノキシジル）

ミノキシジル外用薬は、日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）で推奨度Aとされており、男女ともに使用できます。頭皮に直接塗布して発毛を促進する治療薬です。血管を拡張させて頭皮の血流を改善し、毛母細胞を活性化させる働きがあります。

国内では男性用として5%製剤、女性用として1%製剤が市販されています。効果を実感するまでには通常4〜6ヶ月程度の継続使用が必要です。

主な副作用として、頭皮のかゆみや発疹が報告されています

使用中に異常を感じた場合は、使用を中止して医師に相談してください。

なお、ミノキシジル内服薬については、日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度Dとされていますが、多くのAGAクリニックで発毛プランの一環として処方されています。1,404名を対象とした研究では、副作用による治療中止率は1.2%と報告されており、医師の管理下で適切に使用すれば選択肢の一つとなります。

ミノキシジル内服はむくみや動悸などの副作用に注意が必要です

出典:J Am Acad Dermatol 2021：Safety of low-dose oral minoxidil for hair loss

進行した場合の選択肢（メソセラピー・植毛）

内服薬や外用薬で十分な効果が得られない場合や、進行が進んでいる場合には、より積極的な治療法も検討されます。

メソセラピーは、発毛に効果的な成分を頭皮に直接注入する治療法です。成長因子やミノキシジルなどを注入することで、毛母細胞を直接刺激します。効果には個人差があり、日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では推奨度C2（行わないほうがよい）とされていますが、クリニックでは補助的な治療として提供されていることがあります。

自毛植毛は、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪を、薄毛部分に移植する外科的治療です。移植した毛髪は生着すれば半永久的に生え続けるため、進行したAGAに対する有効な選択肢となります。

費用が高額であることや、手術に伴うリスクもあります

医師とよく相談して決めることが大切です。

はげが気になったら相談したいAGAクリニック5院

AGAの治療を始めるなら、専門のクリニックに相談するのがおすすめです。ここでは、オンライン診療や全国展開など、それぞれ特徴のあるAGAクリニックを5院ご紹介します。

DMMオンラインクリニック

DMMオンラインクリニックは、DMMが運営するAGA治療サービスです。24時間診療に対応しており、忙しい方でも自分の都合に合わせて受診できるのが魅力です。スマートフォンがあれば、自宅からでも診察を受けられます。

予防プラン月額2,097円〜と長期プランがリーズナブル

発毛プラン（フィナステリド+ミノキシジル）は初回1,861円〜と、大手企業DMMが運営している安心感も選ばれる理由の一つです。

クリニックフォア

クリニックフォアは、オンライン診療と対面診療の両方に対応しているクリニックです。全国に10院以上を展開しており、対面での診察を希望する方にもおすすめです。アプリで簡単に予約ができ、土日祝日もオンライン診療を受けられます。

予防プラン初回1,049円〜で始められる

発毛プラン（フィナステリド+ミノキシジル合剤）は初回1,851円〜で始められます。12ヶ月まとめて定期にキャンペーン適用時の価格で、定期便の割引率が高いのも特徴です。

AGAスキンクリニック

AGAスキンクリニックは、全国に60院以上を展開するAGA治療専門のクリニックです。発毛実感率99.4%の実績があり、投薬治療から植毛まで幅広い治療オプションを提供しています。夜22時まで診療している院もあり、仕事帰りにも通いやすいです。

全額返金保証制度あり

予防プラン（フィナステリド1mg）は初回3,700円、月額6,200円〜。発毛プラン（ミノキシジル内服薬）は12ヶ月プランで月額8,400円〜です。効果に不安がある方も安心して始められます。オリジナル治療薬「Rebirth」も取り扱っています。

湘南AGAクリニック

湘南AGAクリニックは、全国に140院以上を展開する大手美容クリニックのAGA部門です。院数が多く通いやすいのが特徴で、投薬治療から植毛まで幅広い治療法を提供しています。大手美容クリニックならではの安心感と実績があります。

予防プラン月額3,000円から始められる

発毛プラン（HRタブレットF+M）は3ヶ月25,500円（月額8,500円相当）です。オンライン診療にも対応しており、近くに院がない方でも治療を受けられます。

イースト駅前クリニック

イースト駅前クリニックは、全国42院を展開する男性専門クリニックです。その名の通り駅近に立地しており、通いやすさが魅力です。男性専門なので、周囲の目を気にせず通院できます。処方までがスピーディーなのも特徴です。

予防プラン月額1,650円〜とリーズナブル

発毛プランは月額5,945円〜と、リーズナブルな価格設定です。オンライン診療にも対応しているので、忙しい方や通院が難しい方にもおすすめです。

まとめ

この記事では、はげの種類（M字・U字・O字）の特徴から、セルフチェック方法、原因となるAGAのメカニズム、そして効果的な治療法までを解説してきました。

はげは大きくM字・U字・O字の3タイプに分けられ、それぞれ進行パターンが異なります。M字は生え際の左右から、O字は頭頂部から、U字は額全体から進行していきます。複合型として同時に進行するケースもあるため、定期的なセルフチェックで自分の状態を把握することが大切です。

AGAが原因の場合、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬、ミノキシジル外用薬による治療が有効とされています。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、これらの治療法が推奨度Aと評価されています。早期に治療を開始するほど、高い効果が期待できます。

本記事でご紹介した治療法の効果には個人差があります

また、円形脱毛症や脂漏性脱毛症など、AGA以外の脱毛症の可能性もあるため、正確な診断のためにも専門医への相談をおすすめします。

はげが気になり始めたら、それは対策を始めるベストなタイミングです。一人で悩まず、まずはAGA専門のクリニックで相談してみてください。オンライン診療に対応しているクリニックも多いので、気軽に第一歩を踏み出せるはずです。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。