AGAの原因は遺伝によるものが多いので「親がAGAで自分もなりそうだから対策しておきたい」と思っている人は多いのではないでしょうか。
実際、AGAは遺伝によって発症することが多いものの、対策によって進行を遅らせられます。事前に対策をすることで、将来的なAGAの治療費用を抑えられるでしょう。
そこで本記事ではAGAの対策・予防方法を詳しく解説していきます。
ぜひ参考にして、AGAによる薄毛の不安を解消しましょう。

そもそもAGAとは?対策・予防はできる?

AGAは男性型脱毛症のことで、男性であれば誰でもAGAを発症する可能性があります。
AGAの対策・予防を効果的に行うためにも、まずはAGAとはそもそもどういった脱毛症なのか確認しておきましょう。
AGAの原因は遺伝や生活習慣の乱れなど
- 遺伝
- 飲酒・喫煙
- 生活習慣の乱れ
- 不適切なヘアケア
- 頭皮環境の悪化
AGAの原因として考えられるものは数多くあります。この中でも特に大きな原因となるのが、遺伝です。
たとえ、飲酒や喫煙をしていなくて、生活習慣も正しい人でも、家族にAGAの人が多いならAGAになってしまうこともあります。
そのため、どれだけ対策・予防をしても、AGAになってしまう可能性は否めません。
とはいえ、必ずしも遺伝をするとも限らないので、たとえ家族にAGAの人が多くても、諦めず対策・予防をすることをおすすめします。
遺伝でも進行を遅らせることは可能
遺伝によってAGAになってしまうにしても、お薬で予防したり、生活習慣を正したりすることで進行を遅らせることは可能です。
AGAは進行するほどに薄毛になっていきます。
お薬によって新たに毛を生やすのは大変で治療費用も高額なので、可能な限りは進行を遅らせて、今ある毛を守る予防・対策が重要です。
AGAのお薬には予防するものと発毛するものがある
- お薬以外の方法で日ごろから予防をする
- AGAを発症したら予防のお薬でこれ以上抜けないようにする
- 薄毛の状態になってしまったら発毛のお薬で毛を増やす
AGAの治療薬には予防をするものと発毛するものの2種類があり、上記のような流れで予防・対策をするのが一般的です。
AGAを発症していないのであれば、お薬を飲んでまで対策をする必要はありません。日ごろから髪や頭皮をいたわる生活をして、予防をします。
AGAを発症した場合は、抜け毛によって薄毛の状態になる前に予防のお薬を使って、これ以上抜けないよう対策を行います。
とはいえ、予防のお薬を使っても抜け毛が止まらないこともありますし、すでに薄毛になってしまっていることも少なくありません。そんなときは発毛のお薬をして、新たな毛を生やします。
薬以外でできるAGAに効果的な7つの対策・予防方法

前述のように、まずはお薬以外でAGAの対策・予防をしましょう。
AGAを発症したあとでも、AGAの進行を遅らせるために以下の対策・予防は重要になるのでこれからぜひ実践してください。
1.睡眠の質を高める
- 枕の高さを自分に合ったものにする
- マットレスの硬さを自分に合ったものにする
- できる限り仰向けで寝る
- 40度ほどのぬるま湯に20~30分入浴する
- 就寝の2~3時間前に入浴する
AGAは男性ホルモンが大きく関係しており、端的にいえば男性ホルモンのバランスが乱れがAGAの進行を促進させてしまいます。
また、睡眠の質を高めれば男性ホルモンの乱れを防止でき、結果としてAGAの進行を抑えることに繋がります。
さらに睡眠の質を向上させると成長ホルモンが分泌しやすくなり、髪質を向上させることにも繋がります。
2.バランスの良い食事をする
- 納豆
- 豆腐
- ブロッコリー
- 牡蠣
- あわび
- 豚レバー
バランスの良い食事することも大事です。
髪の毛はたんぱく質であるため、たんぱく質が多く含まれる食べ物で、その中でもコレステロール値の少ない納豆や豆腐などがAGAには良いといわれています。
また、細胞の分裂を促進する効果を持つ亜鉛もAGAに良いとされており、亜鉛が多く含まれている牡蠣やあわび、豚レバーはおすすめです。
とはいえ、ご自身で栄養の管理をするというのは難しいので、最初は無理をせずに、片寄った食事を避けることを第一に考えましょう。
3.飲酒や喫煙は避ける
飲酒や喫煙は頭皮の血行を悪くし、髪に栄養が届きづらくなってしまうため、AGAには良くないといわれています。そのため、飲酒や喫煙はできるだけ避けてください。
お酒をやめるなら、休肝日を作って徐々に飲む量を減らすように心がけましょう。
たばこは、吸いたくなったら歯を磨いたり、ガムを噛んだりと、別のことをするように心がけると徐々に吸う本数を減らせます。
4.ストレスとの向き合い方を考える
- 日常のストレスを忘れるために趣味に没頭する
- 友達と過ごして愚痴を聞いてもらう
- ストレス自体を感じないように物事をポジティブにとらえる
- 休みの日に温泉へ行ったりマッサージをしたりしてリフレッシュする
ストレスによって自律神経が乱れると、交感神経が有利になり血管が収縮し、髪へ栄養が届きづらくなります。そのため、ストレスもAGAには良くないといわれています。
ストレスを完全にゼロにするのは難しいので、ストレスとの向き合い方を考えてみましょう。
ストレスを軽減する方法は人によって異なるので、自分に合った方法を探してみてください。
5.育毛シャンプーを使う
育毛シャンプーはAGAの原因に直接作用するわけではありませんが、頭皮に優しい成分が配合されていたり、血行促進ができたりします。結果として、AGAの進行を遅らせたり、悪化を防いだりすることに繋がります。
育毛シャンプーは、洗浄力はあるか、頭皮ケアの成分があるか、刺激は少ないかなどをチェックして選びましょう。頭皮に合わない育毛シャンプーを選ぶと、頭皮トラブルが発生して逆効果になってしまいます。
そのため、ご自身の頭皮の状態に合わせて選んでください。
6.亜鉛や各種ビタミンを含むサプリを服用する
バランスの良い食事をすることが重要と前述しましたが、忙しい現代人にとってバランスの良い食事をするのは簡単ではありませんよね。
そんなときに活躍するのがサプリです。
AGAには細胞の分裂を促進する亜鉛が大事です。また、各種栄養を取り入れて健康的な生活を送ることももちろん重要になります。
そのため、亜鉛や各種ビタミンを含むサプリを服用しましょう。
7.適度な運動をする
- 運動による疲労で睡眠の質が上がる
- 運動が楽しめると自然と禁煙しやすくなる
- ストレス解消になる
適度な運動は上記のように、AGA対策をするうえで数多くのメリットがあります。
最初から完璧に運動をしようと考えるとハードルが上がって、長続きしないこともあります。
最初は週1回でも良いので始めていき、徐々に運動する頻度を増やしていきましょう。
本格的にAGA予防・対策をするならお薬がおすすめ!
効果 | お薬 |
---|---|
予防する | フィナステリド デュタステリド |
発毛する | ミノキシジル |
AGAは生活習慣を正すことでもある程度の予防・対策はできますが、すでにAGAが発症してしまったのなら、お薬を使って本格的な予防・対策を行いましょう。
「フィナステリド」「デュタステリド」はAGAの原因になるホルモンの生成を抑制する効果があり、これ以上毛が抜けないように防いでくれます。
「ミノキシジル」は血行を促進し、さらに毛乳頭細胞を増殖させる効果があり、新たな毛を増やしてくれます。
お薬以外での予防・対策と比べて、より具体的な効果が見込めるので、AGAを発症したらできるだけ早くお薬による予防・対策に切り替えましょう。
AGAの対策・予防に関するよくある質問
- 20代で予防するべきことはある?
20代でも予防方法は通常と変わりません。日ごろから生活習慣を正して、AGAを発症したらお薬によって予防・対策をしましょう。
- 発毛剤と育毛剤はどちらを使うべき?
育毛剤は今ある毛を太く元気にするお薬で、厳密にはAGAには効果はありません。毛を増やしたい場合は、毛を生やす成分が含まれた発毛剤を選びましょう。
- AGA対策はいつから始めればいい?
お薬を使わないAGA対策は常日頃から行いましょう。AGAを発症したらお薬を使ったAGA対策をしてください。
まとめ
- AGAは対策によって進行を遅らせることが大事
- 睡眠や食事の質を高めることが対策につながる
- 本格的にAGA予防・対策をするならお薬を使う
AGAは対策によって進行を遅らせられます。対策で抜け毛を防ぐことができれば、今後毛を生やすための治療をする必要がなくなり、出費を抑えることにも繋がります。
対策方法はさまざまありますが、生活習慣を正すことが大事です。睡眠の質を高めたり、片寄った食事をやめたりすることがAGA対策に繋がります。
より本格的な予防・対策をしたいなら、お薬を使うことも検討しましょう。月3,000円程度の費用から始められて、ヘアサイクルを正常化し、抜け毛を防げます。
正しい対策をおこない、薄毛の不安を解消させましょう。
【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常