AGAはクリニックへいかずとも、ある程度はセルフチェックによる診断が可能です。
本来AGAの診察をしてもらう場合はクリニックへ行って頭皮まで見られるので、最初は診察を避けて、何とか自分で解決したいですよね。
そこで本記事ではAGAの診断方法、セルフチェックをする方法を解説していきます。
ご自身がAGAなのか確認し、今後薄毛を治療するべきかの参考にしていただければと思います。

AGAの診断・セルフチェック!10の項目を紹介!

さっそくAGAの診断・セルフチェックをする方法を解説していきます。
AGAの疑いが強いと考えられる10の項目を作ったので、ご自身に該当するのかそれぞれ確認していきましょう。
薄毛が気になる
シンプルかつAGAであると診断できるのが、薄毛が気になるかどうかです。
男性が発症する脱毛症はAGA以外に円形脱毛症や休止期脱毛症などがありますが、これらは突然毛が一気に抜けるという特徴があるため、発症すると分かりやすいです。
そのため「なんとなく薄毛になっている気がする」「薄毛が進行している」と感じているなら、その時点でAGAを疑いましょう。
家族に薄毛の人がいる
家族に薄毛の人がいる場合も、AGAを疑いましょう。
AGAは遺伝しやすく、父親がAGAだった場合は、ご自身もAGAになる可能性が高いです。
なお、母親が薄毛だとしても、女性と男性の薄毛は原因が異なるので、関係ありません。
家族の中でも、男性に薄毛の人がいるのかをチェックしてみましょう。
抜け毛の量が増えている気がする
抜け毛の量が増えている場合は、AGAを疑いましょう。
まだ薄毛になっていなくても、抜け毛の量が増えているということは、AGAを発症したばかりでこれから徐々に薄毛になっていくのだと考えられます。
AGAによって抜けた毛を元に戻すのは大変なので、抜け毛の量が増えていると気づいたタイミングですぐに治療するのは非常に重要です。
シャンプー時に毛の密度を以前より感じなくなっている
シャンプーの際に毛の密度を感じなくなっている場合も、AGAを疑ってください。
家の密度を感じなくなっているということは、それだけ毛の本数が減っているか、毛が細くなっていると考えられます。
また、頭頂部の薄毛が進行していることに気付いていない可能性もあります。
毛が伸びるのが遅くなっている
毛が伸びるのが遅くなるのもAGAの兆候の一つと考えられます。
毛が伸びるのが遅いということは、それだけ髪の毛に栄養が届いていない、栄養不足になっている証拠です。
髪や頭皮が栄養不足になると、結果としてAGAのリスクが高まります。
毛が柔らかくなっている
髪の軟毛化は、AGAの初期症状として知られています。
AGAになると、毛が抜けるほかに毛の発毛力が低下し柔らかくなっていきます。
「抜けてないから大丈夫」と安易に考えず、軟毛化を感じたらできるだけ早めの治療を始めましょう。
同年代と比べても明らかに薄いと感じる
ご自身の髪は毎日見るものなので、薄くなっていることに自分では気付けないことも少なくありません。
そのため、同年代の人と比べて、薄いかどうかをチェックしてみましょう。
同年代と比べて明らかに薄いと感じたら、すでにAGAが発症しており薄毛が進行していると考えられます。
日常的に飲酒・喫煙している
飲酒はアルコールによって、喫煙は血行不良によって頭皮に栄養が届きづらくなります。また、喫煙はAGAの原因ホルモンを増やすともいわれています。
そのため、日常的に飲酒や喫煙をしているなら、今後AGAになるリスクが高いと考えましょう。
もちろん飲酒や喫煙をしていても、AGAに一切ならない人もいますが、飲酒喫煙をしない方がリスクを抑えられるのは間違いありません。
可能であればどちらもやめたいところですが、強いて言えば喫煙の方がAGAには良くありません。そのため、禁煙を優先させましょう。
ストレスを感じやすい性格だと思う
ストレスを感じやすい性格だと思う人は、AGAのリスクを高めています。
人というのは、ストレスを感じると自律神経が乱れて血行が悪くなります。結果として、頭皮に栄養が届きづらくなり、AGAになりやすくなります。
飲酒や喫煙と同じように、ストレスがあるからといってAGAになるかどうかが決まるわけではないものの、AGAの予防をする上ではストレスはないに越したことはありません。
そのため、できるだけストレスを感じないような生活を送りましょう。
ストレスを感じないよう、物事をポジティブに考える癖をつけるのは一つの手です。それができない場合は、休みの日に趣味に没頭したり、リラックスできる環境を作ったりして、ストレス発散できるようにしましょう。
食事内容は似たり寄ったりになっている
食事内容が片寄っていると、髪や頭皮に必要な栄養が届かず、AGAのリスクを高めてしまいます。
そのため、できるだけ栄養バランスを意識して食事を取ることが大事です。
外食続きになるにしても、主菜を肉と魚で交互にしたり、いつもは食べないものを取りいれてみたりするなど、工夫してみましょう。
なお、AGAには亜鉛や植物性タンパク質が良いとされているので、意識して取りいれてみてください。
牡蠣・あわび・豚レバーには亜鉛が、納豆・豆腐には植物性タンパク質が多く含まれています。
より正確に知りたい場合は医師の診察・診断を受けよう

より正確にAGAの診断をしたい場合は、医師に診てもらいましょう。
ここからは医師にAGAの診断をしてもらうポイントを解説していきます。
皮膚科や病院でもAGAを診てもらうことは可能!
- AGAクリニック
- 皮膚科
- 総合病院
AGAは一般的にはAGAクリニックにて診てもらいますが、皮膚科や総合病院などでも診てもらえることがあります。
診療科目に「AGA」の記載があるなら診てもらえるので、皮膚科や総合病院を希望しているなら、一度公式サイトから確認してみましょう。
ただし、皮膚科や総合病院はAGA専門のクリニックに比べると、お薬の代金が高かったり初診料が高かったりします。
「かかりつけ医に診てほしい」というような特別な理由があるなら、皮膚科や総合病院を利用すると良いですが、特に理由がないならAGA専門クリニックをおすすめします。
カウンセリング無料のクリニックなら診断だけでもOK
AGA専門クリニックは、カウンセリングが無料の場合もあります。
カウンセリングが無料のクリニックなら、診断だけしてもらうことも可能です。
費用を抑えたいならカウンセリングが無料のクリニックを探しましょう。
カウンセリング無料を謳っているクリニックでも「処方がない場合は有料」というケースもあります。カウンセリングが無料の条件に付いても事前に確認しておきましょう。
写真を送ることでAGAの診断ができるアプリもある
頭皮の写真を送ることで、AGAなのかどうか診断ができるアプリもあります。
クリニックまで行く手間を大きく抑えられるので、写真を送ることに抵抗がないならぜひ利用を検討してみてください。
AGAとほかの脱毛症の違い

男性が発症する薄毛はAGAだけではないため、場合によってはほかの脱毛症と勘違いすることもあります。
AGAとほかの脱毛症の詳細な違いをチェックして、ご自身の脱毛症が何なのか調べましょう。
円形脱毛症は円形や楕円形で境界がはっきりしている
AGA | 円形脱毛症 | |
---|---|---|
原因 | 男性ホルモン | 自己免疫疾患 |
脱毛初期の特徴 | 頭頂部や生え際が徐々に抜ける | 発症後急速に円形に脱毛する 脱毛箇所の境界がはっきりしている |
脱毛の進行の仕方 | そのまま徐々に毛が抜け続ける | 自然に治る場合もあれば、さらに円形の脱毛が増える場合もある |
円形脱毛症は円形や楕円形で境界がはっきりしているのが大きな特徴です。
まさにその名の通りのような毛の抜け方で、AGAか円形脱毛症かは抜けている個所を確認すればすぐにわかります。
円形脱毛症は自然に治るケースもありますが、増えてしまうこともあります。円形脱毛症が治らず長期間続く場合はクリニックへ来院して治療を検討しましょう。
休止期脱毛症は短期間に一気に脱毛量が増える
AGA | 休止期脱毛症 | |
---|---|---|
原因 | 男性ホルモン | ストレスや栄養不良など |
脱毛初期の特徴 | 頭頂部や生え際が徐々に抜ける | 頭部全体から一気に抜ける |
脱毛の進行の仕方 | そのまま徐々に毛が抜け続ける | 自然に回復することが多い |
休止期脱毛症はストレスや栄養不良などで発症することが多いですが、原因が不明な場合もあります。
頭部全体から毛が抜け落ちていくような感覚で、AGAとは違い頭頂部や生え際などの場所も決まっていません。
一気に抜ける点がAGAとの違いとして分かりやすいです。
「起きたら一気に毛が抜けている」「シャンプーをしたらたくさんの毛が抜けた」という場合は休止期脱毛症を疑いましょう。
AGAと診断されたらどうする?3つの対処法を紹介!

クリニックや皮膚科などでAGAと診断された場合は、これから薄毛が進行しないように対策を続ける必要があります。
以下に3つの対処法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
1.生活習慣を正して内服薬で抜け毛を予防する
最初にすることは、抜け毛の予防です。
AGAの治療では最も基本的なもので、今後毛が抜け落ちて薄毛が進行しないように内服薬の服用を続けます。
フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬を服用することで、AGAの原因物質がうまれないように阻害できます。
また、AGAが悪化しないように生活習慣を正すことも大事です。
内服薬で予防をするだけなら、月3,000円程度の出費に抑えられるので、可能な限りは薄毛になる前に予防をして今後の費用を抑えたいところです。
2.外用薬を使い新しい毛を生やす
内服薬だけでは新しい毛は増えないため、すでに薄毛になってしまって髪の毛を増やしたい場合は、外用薬を使います。
薄毛の部分に散布することで、毛母細胞を活性化させて毛を増やします。
内容薬と併用して外用薬を使い、抜け毛の予防をしながら新しい毛を生やしていくのが基本です。
内服薬と外用薬を使って治療をする場合は、治療費はおおむね月10,000円ほどになります。
3.植毛をして髪が生える環境を作る
内服薬や外用薬では効果が出ない場合や、内服薬や外用薬による継続的な出費を避けたい場合は、植毛をします。
側頭部や後頭部は、AGAの影響を受けにくい個所で、毛が抜けにくいといわれています。
その個所の毛穴を、外科手術によってそのまま毛が薄い部位に移植することで、長期的にAGAによる薄毛の予防が可能です。
費用は300,000円~1,000,000円ほどで、移植する範囲が広いほど高額になります。
費用は高いものの、長期的な予防効果が見込めることを考えると、総費用は抑えられることもあります。
AGAの診断に関するよくある質問
- オンライン診療でAGAの診断はできる?
可能です。クリニックによっては無料でオンライン診療していることもあるので、一度診てもらいましょう。
- AGAは治る?どれくらいの期間で良くなる?
AGAは治療可能です。治療薬を使えば、おおむね半年から1年ほどで効果を実感できるようになっていきます。
- 診断のために血液検査がある?
AGA治療をする際には、血液検査をすることがあります。AGA治療のお薬を服用しても問題ないかを調べるためです。また、遺伝子検査を兼ねて血液検査をすることもあります。
- 女性でもAGAになる?
女性はAGAにはなりません。ただし、女性専用の脱毛症であるFAGAになることはあります。
まとめ
- 薄毛が気になるならAGAと考えたほうが良い
- AGAは育毛剤や発毛剤で対策できる
- 継続的な出費を避けたいなら植毛をする
男性はAGA以外に考えられる脱毛症は、円形脱毛症や休止期脱毛症などがあります。これらはAGAとは明らかに異なる症状なので、AGAと誤るケースはほとんどありません。
そのため、薄毛が気になる時点で、基本的にはAGAと考えたほうが良いです。
AGAは育毛剤や発毛剤で対策できますが、治療を続けなければ薄毛は進行してしまいます。
継続的な出費を避けたいなら、植毛での治療も検討してみましょう。
【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常