抜け毛が増えてくると「AGAの初期症状なのでは?」と不安になってしまいますよね。
AGAは初期で治療をして進行を止められれば、今後の治療費を大きく抑えられます。
そこで本記事ではAGAの初期症状について詳しく解説していきます。
AGAを今後どのように治療・対策するのかの参考にしてください。

AGAの初期にみられる症状とは?

それではさっそく、AGAの初期にみられる症状を詳しく見ていきましょう。
もしご自身がこれらに該当するなら、すでにAGAを発症しているかもしれません。該当する場合は、後述する対策も参考にしてください。
髪の毛が細く柔らかくなってくる
AGAの初期は、AGAの原因であるDHTが細胞分裂を阻害することで、毛の発毛力が低下します。
結果として、髪の毛が細く柔らかくなります。
そのため、たとえ毛が抜けていなくても「髪のコシがなくなっている」「毛が立たなくなっている」と感じたらAGAを疑いましょう。
特につむじとおでこ周りの毛量が減る
AGAの原因であるDHTが細胞分裂を阻害すると、徐々に休止期に入る髪の毛の数が増えていきます。
DHTによる影響を受けやすいのは、頭頂部やおでこ周りからなので、最初はつむじやおでこ周りから徐々に毛量が減っていきます。
「以前よりもM字が食い込むようになっている」「おでこが広くなっている」「頭頂部のボリュームがなくなっている」と感じたらAGAを疑いましょう。
頭皮のかゆみを感じる
頭皮のかゆみを感じるのもAGAの初期症状の一つです。
AGAの原因であるDHTは、皮脂を多く分泌する働きがあるため、皮脂が増えて頭皮環境が悪化し、かゆみにつながることがあります。
また、かゆみによって掻きむしってしまい、炎症が発生し、それがAGAを悪化させることにも繋がりかねません。
頭皮にかゆみが発生する原因はさまざまあるので、かゆみが発生したからといって必ずしもAGAというわけではありません。
そもそもAGAになる原因とは?

AGAの原因がDHTであることは多少触れましたが、具体的にどのようにしてAGAになるのかも理解しておきましょう。
以下の原因をそれぞれ詳しく解説していきます。
男性ホルモンの異常で発生する
AGAの根本的な原因は、前述したようにDHTです。
DHTとは、男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼが作用することで生まれる、悪性の男性ホルモンの一種です。
細胞分裂を阻害してしまうため、ヘアサイクルが乱れてしまい、抜け毛が増えていき薄毛が進行していきます。
DHTが生まれないようにお薬で対策することは可能ですが、一時的な効果に過ぎないのでAGAは完治できません。抜け毛が増えないようにするには、常にお薬で対策し続ける必要があります。
遺伝でAGAになる可能性が非常に高い
5αリダクターゼの活性度、つまりテストステロンとの作用のしやすさは遺伝で決まります。
つまり、遺伝によってAGAの原因であるDHTの生まれやすさが決まるということです。
そのため、家族にAGAの人が多いなら、ご自身もAGAになる可能性が高いです。
ストレスや生活習慣などがAGAの原因にもなる
遺伝だけでなく、ストレスや生活習慣などもAGAの原因になり得ます。
ストレスを感じて自律神経が乱れると、血行不良を起こしてしまい、頭皮に栄養が届きにくくなります。
また、生活習慣が乱れることで、頭皮に栄養が届きにくくなることも。
結果として、毛が弱くなってしまい、AGAで薄毛になりやすくなります。
AGAの症状は初期段階からどのように進む?

AGAは初期段階から徐々に症状が進んでいきます。
症状の進み方は、大きく分けて3パターンあるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
前頭部から薄毛が進行する
前頭部から発症した場合は、おでこが広がるように進行していきます。
だんだんとおでこが広くなっていき、そのまま頭頂部にまで進んでいくのが一般的です。
頭頂部からも薄毛が進行していると、すぐに頭頂部の薄毛と繋がって頭皮全体に広がっていってしまいます。
額の生え際(M字)から薄毛が進行する
額の生え際から薄毛が進行していく場合もあります。いわゆるM字ハゲになるパターンです。
最初はM字の食い込みが徐々に強くなっていき、その後はM字の食い込みがおでこ全体に広がっていきます。
最終的には頭頂部の薄毛とM字が繋がり広範囲に薄毛が広がっていきます。
頭頂部から薄毛が進行する
額からではなく、頭頂部から薄毛が進行するパターンもあります。
つむじ周辺から丸い形で徐々に毛が減っていき、だんだんと頭皮が見えてくるようになってきます。
頭頂部から薄毛が進行すると、ご自身では気付きにくいのが怖いところです。
AGAは早期の治療が大切!初期段階でクリニックへ

AGAは初期段階で発症を確認し、早期に治療をすることが大事です。
初期段階の治療が大事な理由を詳しく解説していきます。
初期段階の方が治療費を抑えられる
治療方法 | 費用 |
---|---|
予防のみ | 月3,000円ほど |
予防と発毛 | 月10,000円ほど |
AGAは初期段階だと治療費を抑えやすいです。AGAが進行していないうちは、予防のお薬だけで事足りるためです。
しかし、AGAが進行して薄毛になってしまった場合は、新たに毛を生やすための治療も必要となります。
予防にプラスして発毛の治療をするとなると、予防のみに比べて治療費が高額です。
そのため、薄毛になる前に予防をすることが大事です。
初期段階の方が治療で高い効果を実感しやすい
初期段階の方が治療の効果は高いです。
AGAの治療が遅れて長期間放置すると毛包が死滅してしまい、どれだけ治療をしても生えてこなくなります。
そのため、初期から治療を続けて、毛包が生きている状態を維持することが大事です。
AGAの初期症状が出たときの5つの対策方法

AGAの初期症状が出てもしっかりと対策をすれば、薄毛にならずに過ごせます。
以下に紹介する対策方法を参考にしてください。
1.睡眠の質を高める
- 仰向けで寝る
- シャワーではなく入浴をする
- 日中に運動をする
睡眠の質を高めると、頭皮に栄養が届きやすくなり、AGAを予防しやすくなります。
睡眠の質を高めるために特におすすめの方法が日中の運動です。
運動をすることで疲労感から眠りやすくなりますし、運動自体がストレス解消にもつがなります。
2.ストレスをためない生活習慣を身に付ける
- 平日と休日のメリハリをつける
- 自分なりのストレス発散法を身に付ける
- ストレスを感じないようにポジティブ思考に切り替える
ストレスは自律神経を乱して、血流が悪くなり、頭皮に栄養が届きにくくなります。結果として、AGAを悪化させる原因になります。
ストレスを一切なくすのは現実的ではないので、自分なりのストレス発散法を身に付けて、ストレスを貯めないような生活を送りましょう。
ストレスの感じやすさは性格による部分も大きいので、ストレスを感じないよう思考から変えてみるのも一つの手です。
3.質の良い食事を摂る
質の良い食事をとることでもAGAを対策することに繋がります。特にAGAには亜鉛や動物性たんぱく質が良いといわれています。
栄養バランスをご自身で考えるのは大変なので、最初は片寄った食生活を正すことを意識しましょう。
肉ばかり食べているなら、週に2回は魚を食べる、野菜を意識して取り入れるなどすると、自然と栄養バランスが整っていきます。
あわびや牡蠣などには亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛を食事で接種するのが難しい場合は、サプリを活用するのも一つの手です。
4.育毛シャンプーや育毛剤を使う
育毛シャンプーや育毛剤を使うのも一つの手です。
育毛シャンプーや育毛剤は直接的にAGAの対策ができるわけではないものの、より髪を太く固く元気にできます。
そのため、多少毛の本数が少なくなっても頭髪全体のボリュームを上げられて、薄毛のイメージをなくせます。
5.内服薬や外用薬を使う
内服薬や外用薬を使って治療をすることも検討しましょう。AGAを治療する最もメジャーな方法が、内服薬と外用薬によるものです。
これまで紹介した間接的な対策とは異なり、内服薬と外用薬では根本的な対策を行えます。
たとえばフィナステリドやデュタステリドによる内服薬の治療では、AGAの原因であるDHTの生成を阻害できます。
ミノキシジルによる外用薬なら、新しく毛を増やせるので、薄毛になった頭皮をAGAが発症する前の状態にするのも夢ではありません。
AGAの初期症状に関するよくある質問
- 初期脱毛はどれくらい抜ける?
初期脱毛では1日に200~300本ほどの毛が抜けます。
- AGAとほかの薄毛の違いは?
円形脱毛症は、円形に沿ってまとまって毛が抜けます。休止期脱毛症は短期間に脱毛量が一気に増えます。
- AGAになる確率は?
AGAになる確率は年齢によって異なります。具体的なデータはないものの、50代になると約50%ほどの確率で発症しているといわれています。
- AGAの治療費用はどれくらい?
AGAの治療費用は、内服薬のみなら月3,000円ほど、内服薬と外用薬を併用する場合は月10,000円ほどです。
- 初期症状ではどのくらい抜ける?一日に何本?
通常の人は一日約50~100本ほどの毛が抜けますが、AGAの初期段階では倍量、つまり約100~200本量が抜けるようになるといわれています。
まとめ
- かゆみを感じたり毛が柔らかくなったりしたら初期症状の可能性が高い
- 初期から対策をすることで治療費用を抑えやすくなる
- 内服薬の服用でAGAを予防できる
AGAの初期症状はさまざまあります。単純に抜け毛が目立ってきたらすでに発症していますし、かゆみを感じたり、毛が柔らかくなったりした場合も初期症状を疑いましょう。
AGAで毛が抜けてから再度毛を増やすのは大変で、たくさんの費用が必要になります。初期から対策ができれば、今後の治療費を抑えやすくなります。
そのため、AGAの初期症状が見られたら、できるだけ早くクリニックへ来院して治療を開始しましょう。
【参考文献】
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
臨床発毛医学の現状と展望 2018
毛と毛包の解剖・毛髪異常