抜けた髪の毛の根元に、白い塊のようなものが付いているのを見たことはありませんか?
この白い部分は「毛根鞘」と呼ばれるもので、髪の健康状態を知る手がかりになります。
毛根鞘の大きさや形、色を観察することで、正常な抜け毛なのか、AGAなどの異常な抜け毛なのかを判断できるんです。
本記事では、毛根鞘の基本的な役割から、自宅でできるセルフチェック方法、異常が見つかったときの対処法まで、医学的根拠に基づいて解説します。
毛根鞘の状態を正しく理解することで、早期にAGAのサインに気づき、適切な対策を取れるようになります。
- 毛根鞘は髪の根元を包む組織で、大きさ・形・色から髪の健康度が分かる
- 小さい・黒ずみ・ベタつき・歪みは、AGAの兆候の可能性がある
- 異常を発見したら、生活習慣の見直しと専門医への相談が重要
- 結論:毛根鞘のセルフチェックはAGAの早期発見に役立ちますが、自己判断には限界があるため、気になる症状があれば医師の診察を受けることをおすすめします。
毛根鞘とは?髪の健康を守る重要な役割
毛根鞘は、髪の毛の根元を包み込む組織で、毛髪の成長と健康維持に欠かせない役割を果たしています。抜け毛の根元に白い塊のようなものが付いているのを見たことがある方も多いと思いますが、これが毛根鞘なんです。
毛根鞘には「内毛根鞘」と「外毛根鞘」の2種類があり、それぞれ異なる働きをしています。この2つの構造を理解することで、毛根鞘が果たす役割がより明確になります。
毛根鞘の構造と働き
毛根鞘は、毛包の中で毛髪を包み込む組織です。主な働きは、成長中の毛髪を保護し、毛髪が正しい方向に伸びるようガイドすることです。
毛根鞘は毛髪の成長期に形成され、毛髪とともに上に押し上げられます。健康な髪の場合、毛根鞘は適度な大きさと弾力性を持ち、白色または半透明の色をしています。
毛根鞘の状態を観察することで、毛髪の成長サイクルがどの段階にあるのか、また髪の健康状態がどうなのかを推測できるんです。正常な毛根鞘は、髪がしっかりと成長期を過ごし、自然な周期で抜け落ちたことを示しています。
一方、毛根鞘が小さかったり、形が歪んでいたりする場合は、毛髪の成長に何らかの問題が生じている可能性があります。これがAGAなどの脱毛症の早期発見につながることもあるんです。
内毛根鞘と外毛根鞘の違い
内毛根鞘は、毛髪に最も近い位置にあり、毛髪を直接包み込んでいます。主な役割は、成長中の毛髪を保護し、毛髪が正しい方向に伸びるよう導くことです。内毛根鞘は毛髪とともに上に移動し、最終的には毛穴の途中で崩壊します。
外毛根鞘は、内毛根鞘の外側にあり、毛包の壁を構成しています。外毛根鞘は毛髪の成長期を通じて存在し続け、毛包の構造を維持する役割を担っています。また、毛髪が抜けた後に新しい毛髪が生えてくる際の基盤にもなるんです。
抜け毛の根元に付着している白い塊は、主に内毛根鞘の一部です。この塊の大きさや形状を観察することで、毛髪の健康状態を推測できます。健康な髪の場合、内毛根鞘はしっかりとした大きさがあり、毛根部分を包み込むように付着しています。
出典:日本毛髪科学協会
毛根鞘と毛周期の関係|抜け毛が起こる仕組み
髪の毛は「成長期」「退行期」「休止期」という3つの段階を繰り返しながら生え変わっています。これを毛周期(ヘアサイクル)と呼びますが、毛根鞘の状態は毛周期のどの段階にあるかによって大きく変化します。
毛周期を理解することで、抜け毛が正常なものか、それともAGAなどの異常なものかを判断する手がかりになります。それぞれの段階での毛根鞘の特徴を見ていきましょう。
成長期の毛根鞘
成長期は、髪の毛が活発に成長している段階で、通常2〜6年間続きます。この時期の毛根鞘は、毛髪をしっかりと包み込み、栄養を供給しながら成長をサポートしています。
成長期の髪が抜けることは通常ありませんが、強い力で引っ張った場合などに抜けることがあります。この場合、毛根鞘は大きく、しっかりとした構造を持っています。健康な成長期の毛根鞘は、白色または半透明で、弾力性があるのが特徴です。
退行期の毛根鞘
退行期は、髪の成長が停止し、毛包が縮小し始める段階です。この時期は約2〜3週間続き、毛根鞘も徐々に退縮していきます。
退行期の毛根鞘は、成長期に比べてやや小さくなり、毛髪との結びつきも弱くなります。ただし、退行期の髪が自然に抜けることはまだ少なく、多くの場合は次の休止期まで頭皮に留まっています。
休止期の毛根鞘
休止期は、髪の成長が完全に停止し、新しい髪が生えてくる準備をする段階です。この時期は約3〜4ヶ月続き、最終的には古い髪が抜け落ちて、新しい髪に生え変わります。
休止期の毛根鞘は、成長期に比べて小さく、毛髪との結びつきが非常に弱くなっています。このため、シャンプーやブラッシングなどの軽い刺激で簡単に抜け落ちるんです。休止期に抜けた髪の毛根鞘は、白色でやや乾燥した質感を持つことが多いです。
正常な毛周期では、頭髪全体の約10〜15%が休止期にあると言われています。つまり、1日に50〜100本程度の抜け毛は自然な生え変わりと考えられます。しかし、AGAの場合は毛周期が短縮され、成長期が十分に続かないため、細く短い髪が増え、抜け毛も増加する傾向があります。
出典:日本毛髪科学協会
正常な抜け毛と異常な抜け毛の見分け方は3つ|毛根鞘でチェック
抜け毛の毛根鞘を観察することで、その抜け毛が正常な生え変わりによるものか、それともAGAなどの異常なものかをある程度判断できます。チェックポイントは「大きさ」「形」「色」の3つです。
気になる症状がある場合は、必ず医師の診察を受けることをおすすめします。
健康な毛根鞘の特徴(大きさ・形・色)
健康な毛根鞘は、マッチ棒の先端のような形をしており、白色または半透明で、適度な大きさがあります。具体的には、以下のような特徴があります。
| チェック項目 | 健康な毛根鞘の特徴 | 説明 | 
|---|---|---|
| 大きさ | 2〜3mm程度 | 毛根部分をしっかりと包み込む大きさがある | 
| 形 | ふっくらと丸みがある | マッチ棒の先端のような形で、歪みがない | 
| 色 | 白色または半透明 | 健康な組織の色で、黒ずみやベタつきがない | 
健康な毛根鞘は、髪が十分な成長期を経て、自然な毛周期で抜け落ちたことを示しています。こうした抜け毛は、1日に50〜100本程度であれば正常範囲と考えられます。
また、健康な毛根鞘は適度な弾力性があり、指で触れるとしっかりとした質感があります。これは毛髪が十分な栄養を受けて成長し、毛根鞘が正常に機能していたことを示す証拠です。
不健康な毛根鞘の特徴
一方、不健康な毛根鞘には以下のような特徴が見られます。これらはAGAや頭皮トラブルのサインである可能性があります。
| チェック項目 | 不健康な毛根鞘の特徴 | 考えられる原因 | 
|---|---|---|
| 大きさ | 1mm以下と小さい | 成長期が短縮され、十分に成長できていない | 
| 形 | 細長い、歪んでいる | 毛包の機能低下、栄養不足 | 
| 色 | 黒ずんでいる、ベタついている | 皮脂の過剰分泌、頭皮環境の悪化 | 
特に毛根鞘が小さく、細長い形をしている場合は、AGAにより毛周期が短縮されている可能性があります。AGAでは、成長期が通常の2〜6年から数ヶ月〜1年程度に短縮されるため、髪が十分に成長せず、毛根鞘も小さくなるんです。
また、毛根鞘が黒ずんでいたり、ベタついている場合は、頭皮の皮脂分泌が過剰になっている可能性があります。これは脂漏性皮膚炎などの頭皮トラブルや、生活習慣の乱れが原因となることがあります。
毛根鞘がない抜け毛の意味
抜け毛の根元に毛根鞘が全く付いていない場合は、いくつかの可能性が考えられます。
一つ目は、髪が成長期の途中で抜けてしまった可能性です。通常、成長期の髪は毛包にしっかりと固定されているため、自然に抜けることはありません。しかし、強い力で引っ張ったり、頭皮に炎症があったりすると、成長期の髪が抜けることがあります。この場合、毛根鞘が頭皮内に残ってしまい、抜けた髪には付いてこないことがあるんです。
二つ目は、毛根鞘が既に脱落している可能性です。休止期の髪の場合、毛根鞘と毛髪の結びつきが非常に弱くなっているため、抜ける過程で毛根鞘が先に脱落してしまうことがあります。
気になる場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。
毛根鞘から分かるAGAの兆候は4つ
毛根鞘の異常パターンを知ることで、AGAの早期発見につながることがあります。ここでは、AGAの兆候として考えられる4つの毛根鞘の異常パターンを解説します。
毛根鞘が小さくなっている場合
毛根鞘が通常よりも小さい(1mm以下)場合は、AGAにより毛周期が短縮されている可能性があります。AGAでは、男性ホルモンの影響により、毛髪の成長期が短くなります。
通常、成長期は2〜6年続きますが、AGAの場合は数ヶ月〜1年程度に短縮されることがあります。その結果、髪が十分に成長せず、毛根鞘も小さくなってしまうんです。
また、小さな毛根鞘を持つ抜け毛が増えると、全体的な髪のボリュームも減少します。これがAGAの典型的な症状である「髪が細くなる」「全体的に薄くなる」という変化につながります。
毛根鞘が小さい抜け毛が多く見られる場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。AGAは進行性の脱毛症ですが、早期に治療を始めることで進行を抑えられる可能性があります。
出典:日本皮膚科学会
毛根鞘が黒ずんでいる場合
毛根鞘が黒ずんでいる場合は、頭皮の皮脂分泌が過剰になっている可能性があります。皮脂が毛穴に詰まると、毛根鞘に付着して黒ずんで見えることがあるんです。
皮脂の過剰分泌は、ストレス、睡眠不足、食生活の乱れなどが原因となることが多いです。また、シャンプーが不十分で頭皮が清潔に保たれていない場合も、皮脂が蓄積しやすくなります。
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まり、毛髪の成長が妨げられることがあります。また、脂漏性皮膚炎などの頭皮トラブルにもつながる可能性があります。
毛根鞘の黒ずみが気になる場合は、シャンプーの方法を見直したり、生活習慣を改善したりすることが大切です。改善が見られない場合は、皮膚科医や専門医に相談しましょう。
毛根鞘がベタついている場合
毛根鞘がベタついている場合も、皮脂の過剰分泌が原因と考えられます。健康な毛根鞘は、白色または半透明で、乾燥した質感をしていますが、皮脂が多いとベタベタとした感触になるんです。
ベタつきの原因としては、脂っこい食事の摂り過ぎ、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどが考えられます。また、シャンプーのすすぎ残しがあると、頭皮に残った洗浄成分が皮脂と混ざってベタつきを生じることもあります。
毛根鞘のベタつきが続くと、頭皮環境が悪化し、AGAの進行を促進する可能性があります。適切な頭皮ケアと生活習慣の改善が重要です。
毛根鞘の形が歪んでいる場合
健康な毛根鞘はふっくらとした丸みがありますが、細長かったり、左右非対称だったりする場合は、毛包の機能が低下している可能性があります。
毛根鞘の歪みは、栄養不足、血行不良、ストレスなどにより、毛包に十分な栄養が届いていないことが原因と考えられます。また、AGAの進行により、毛包自体が萎縮してくると、毛根鞘の形も不規則になることがあるんです。
毛根鞘の形が歪んでいる抜け毛が多く見られる場合は、頭皮の血行を促進したり、栄養バランスの良い食事を心がけたりすることが大切です。また、AGAの可能性もあるため、専門医の診察を受けることをおすすめします。
毛根鞘のセルフチェック方法|自宅でできる観察手順
毛根鞘の状態を自宅で観察することで、髪の健康状態を把握できます。ここでは、セルフチェックに必要なものと、具体的な観察手順を解説します。
準備するもの
毛根鞘のセルフチェックには、以下のものを準備しましょう。
- ルーペまたは拡大鏡(倍率5〜10倍程度)
- 白い紙または白い布
- 十分な明るさの照明
- 記録用のノートやスマートフォン
毛根鞘は小さいため、肉眼では細部まで観察しにくいです。ルーペがあると、大きさや形、色を詳しく確認できます。白い紙または白い布は、抜け毛を置く背景として使用します。白色の背景を使うことで、毛根鞘の色や形が見やすくなります。
これらの道具は特別なものではなく、100円ショップやドラッグストアで手に入るもので十分です。
観察の手順とポイント
毛根鞘のセルフチェックは、以下の手順で行います。
- 抜け毛を集める:シャンプー時やブラッシング時に自然に抜けた髪を5〜10本程度集めます。無理に髪を引っ張って抜くことは避けてください。
- 白い紙の上に並べる:集めた抜け毛を白い紙または白い布の上に並べます。毛根部分が見やすいように配置しましょう。
- ルーペで観察する:ルーペを使って、毛根鞘の大きさ、形、色を観察します。以下のポイントをチェックしてください。
| 観察ポイント | チェック内容 | 
|---|---|
| 大きさ | 2〜3mm程度あるか、それとも1mm以下と小さいか | 
| 形 | ふっくらとした丸みがあるか、細長い・歪んでいないか | 
| 色 | 白色または半透明か、黒ずみ・ベタつきがないか | 
| 毛根鞘の有無 | 毛根鞘が付いているか、全く付いていないか | 
観察する際は、複数の抜け毛を比較することが大切です。1本だけでは判断が難しいため、5〜10本程度を観察して、全体的な傾向を把握しましょう。
抜け毛の状態は日によって変わることもあります。一度の観察だけで判断せず、定期的にチェックすることをおすすめします。
チェックの頻度と記録方法
毛根鞘のセルフチェックは、週に1回程度の頻度で行うのが理想的です。あまり頻繁にチェックしすぎると、かえって不安が増してしまうこともあります。
観察結果は、ノートやスマートフォンのメモアプリに記録しておくと便利です。記録する内容としては、以下のような項目があります。
- 観察日時
- 抜け毛の本数
- 毛根鞘の大きさ(大きい・普通・小さい)
- 毛根鞘の形(ふっくら・細長い・歪んでいる)
- 毛根鞘の色(白色・半透明・黒ずみあり・ベタつきあり)
- その他気づいたこと(ストレスの有無、生活習慣の変化など)
時間の経過とともに、毛根鞘の状態がどのように変化しているかを把握することで、AGAの進行や、生活習慣改善の効果を確認できます。
気になる変化があった場合は、記録を持って専門医を受診しましょう。
毛根鞘に異常があったときの対処法
毛根鞘のセルフチェックで異常が見つかった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、生活習慣の見直し、頭皮ケアの改善、そして専門医を受診すべきタイミングについて解説します。
生活習慣の見直しポイント
毛根鞘の異常は、生活習慣の乱れが原因となることも多いです。以下のポイントを見直すことで、頭皮環境の改善が期待できます。
- バランスの良い食事(タンパク質、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンE)
- 十分な睡眠(1日7〜8時間)
- ストレス管理(適度な運動、リラックスタイム)
- 禁煙・節酒
髪の成長には、タンパク質、ビタミン、ミネラルが欠かせません。特に亜鉛、ビタミンB群、ビタミンEは髪の健康に重要です。肉、魚、卵、大豆製品、緑黄色野菜、ナッツ類などをバランスよく摂りましょう。
睡眠中に成長ホルモンが分泌され、髪の成長が促されます。1日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。
これらの生活習慣を改善することで、頭皮環境が整い、毛根鞘の状態も改善される可能性があります。ただし、効果が現れるまでには数ヶ月かかることもあります。焦らず、継続することが大切です。
頭皮ケアの改善方法
頭皮環境を整えることも、毛根鞘の健康維持には重要です。以下のような頭皮ケアを実践しましょう。
- 適切なシャンプー(1日1回、夜に)
- しっかりとしたすすぎ(生え際や耳の後ろまで丁寧に)
- 頭皮マッサージ(指の腹で優しく)
- 頭皮の保湿(乾燥が気になる場合)
1日1回、夜にシャンプーするのが基本です。洗いすぎは頭皮の乾燥を招き、洗わなすぎは皮脂の蓄積につながります。自分の頭皮タイプに合ったシャンプーを選び、優しく洗いましょう。
シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しは、頭皮トラブルの原因になります。特に生え際や耳の後ろはすすぎ残しが多い部分なので、丁寧にすすぎましょう。
頭皮ケアを適切に行うことで、皮脂の過剰分泌や乾燥が改善され、毛根鞘の状態も良くなる可能性があります。
専門医を受診すべきタイミング
生活習慣の見直しや頭皮ケアを行っても、毛根鞘の異常が続く場合や、以下のような症状が見られる場合は、早めに専門医を受診することをおすすめします。
- 抜け毛の本数が明らかに増えている(1日100本以上)
- 毛根鞘が小さい抜け毛が多く見られる
- 毛根鞘の黒ずみやベタつきが改善しない
- 頭皮に赤み、かゆみ、フケなどのトラブルがある
- 髪のボリュームが明らかに減ってきた
- 生え際や頭頂部の薄毛が進行している
これらの症状は、AGAや他の脱毛症、頭皮疾患の可能性があります。AGAは進行性の脱毛症であり、早期に治療を始めることで進行を抑えられる可能性が高くなります。
専門医を受診する際は、皮膚科やAGA専門クリニックを選びましょう。受診時には、セルフチェックの記録を持参すると、診断の参考になります。
出典:日本皮膚科学会
まとめ
毛根鞘は、抜け毛の根元に付いている白い組織で、髪の健康状態を知る重要な手がかりになります。健康な毛根鞘は、2〜3mm程度の大きさで、ふっくらとした丸みがあり、白色または半透明の色をしています。
一方、毛根鞘が小さい、細長い、黒ずんでいる、ベタついているといった異常が見られる場合は、AGAや頭皮トラブルのサインである可能性があります。特に毛根鞘が小さい抜け毛が多く見られる場合は、AGAにより毛周期が短縮されている可能性が高いです。
毛根鞘のセルフチェックは、ルーペと白い紙があれば自宅で簡単に行えます。週に1回程度の頻度で観察し、記録を残しておくことで、時間の経過による変化を把握できます。ただし、セルフチェックはあくまでも参考であり、自己診断だけでは正確な判断ができない場合があることを理解しておきましょう。
毛根鞘に異常が見つかった場合は、まず生活習慣の見直しや頭皮ケアの改善を試みることが大切です。バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理、適切なシャンプーなどを心がけることで、頭皮環境が整い、毛根鞘の状態も改善される可能性があります。
しかし、これらの対策を行っても改善が見られない場合や、抜け毛が明らかに増えている場合は、早めに専門医を受診することをおすすめします。AGAは進行性の脱毛症であり、早期に治療を始めることで進行を抑えられる可能性が高くなります。
毛根鞘のチェックは、AGAの早期発見に役立つ有効な方法ですが、自己診断には限界があります。気になる症状がある場合は、必ず医師の診察を受け、適切な治療を受けることが大切です。

