AGA治療を検討している方の多くが直面する選択が、デュタステリドとフィナステリドのどちらを選ぶかという問題です。どちらも5α還元酵素阻害薬として日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度Aとされる治療薬ですが、効果の強さや副作用のプロファイルには違いがあります。
結論から申し上げると、デュタステリドは効果が約1.6倍強力ですが、副作用リスクもやや高く、フィナステリドは効果は穏やかながら副作用リスクが低いという特徴があります。初期のAGAや副作用が心配な方はフィナステリド、フィナステリドで効果不十分な方や進行したAGAの方はデュタステリドという選択が基本となります。
本記事では、両薬剤の違いを医学的根拠に基づいて詳しく比較し、あなたに最適な選択ができるよう解説していきます。効果・副作用・費用など多角的な視点から検討し、実際にどちらかを選ぶ際の判断基準もお示しします。
デュタステリドとフィナステリドはどう違う?|基本の比較
デュタステリドとフィナステリドは、どちらも男性型脱毛症(AGA)治療の第一選択薬として位置づけられる5α還元酵素阻害薬です。AGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制することで、薄毛の進行を抑え、発毛を促進します。
最も重要な違いは、阻害する5α還元酵素のタイプと、その阻害力の強さにあります。これらの違いが、効果の差や副作用の発生率に影響を与えています。
作用メカニズムの違い
フィナステリドは5α還元酵素のⅡ型のみを阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。5α還元酵素Ⅱ型は主に毛包や前立腺に存在し、AGAに直接的に関与しています。一方、Ⅰ型は皮脂腺などに存在し、皮脂分泌にも関わっています。
デュタステリドがⅠ型とⅡ型の両方を阻害することで、DHTの産生をより強力に抑制できます。具体的には、血中DHT濃度をフィナステリドが約70%減少させるのに対し、デュタステリドは約90%以上減少させることが報告されています。
効果の強さ(1.6倍の差)
臨床試験のデータによると、デュタステリドの発毛効果はフィナステリドの約1.6倍とされています。24週間の比較試験では、デュタステリド0.5mg群の毛髪数増加量が、フィナステリド1mg群より顕著に多いことが示されています。
体質や進行度によって、フィナステリドで十分な効果が得られる方もいれば、デュタステリドでないと改善しない方もいます。
半減期と体内動態
半減期の違いも重要なポイントです。フィナステリドの半減期が約6〜8時間なのに対し、デュタステリドは約3〜5週間と非常に長いのが特徴です。これは、デュタステリドの方が体内に長く留まることを意味します。
数日程度の飲み忘れであれば大きな影響は出にくいというメリットがあります。
デュタステリドの方が体から抜けるまでに時間がかかるという側面もあります。
効果で比較|どちらが薄毛に効く?
効果の面では、デュタステリドがフィナステリドを上回ることが複数の臨床試験で示されています。しかし、どちらも日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)で推奨度Aとされており、十分な効果が期待できる治療薬です。
5α還元酵素Ⅰ型・Ⅱ型への作用
5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があり、それぞれ異なる組織に分布しています。Ⅱ型は主に前頭部と頭頂部の毛包、前立腺に存在し、AGAの主要な原因となっています。Ⅰ型は皮脂腺、肝臓、腎臓などに存在し、補助的な役割を果たしています。
- フィナステリド:Ⅱ型を約70%阻害
- デュタステリド:Ⅱ型を約99%、Ⅰ型を約60%阻害
特に頭頂部の薄毛に対しては、両方の酵素を阻害するデュタステリドの方が有効である可能性が示唆されています。ただし、前頭部の生え際については、どちらも改善が難しい傾向にあります。
臨床試験での改善率データ
国内外の臨床試験データを見ると、24週間の治療で以下のような改善率が報告されています
フィナステリド1mg:
・毛髪数増加:平均56.5本/cm²
・改善率(医師評価):約58%
・改善率(患者自己評価):約51%
デュタステリド0.5mg:
・毛髪数増加:平均89.6本/cm²
・改善率(医師評価):約78%
・改善率(患者自己評価):約70%
これらのデータからも、デュタステリドの方が客観的にも主観的にも高い改善効果を示していることがわかります。
効果が出るまでの期間
効果発現までの期間は、両薬剤とも概ね同じです。一般的に、治療開始から3〜6ヶ月で効果が現れ始め、1年程度で最大効果に達します。ただし、デュタステリドの方がやや早期に効果を実感できる傾向があります。
治療開始1〜2ヶ月頃に一時的な抜け毛の増加が起こることがあります。これは新しい毛髪が古い毛髪を押し出すために起こる現象で、効果の表れと考えられています。デュタステリドの方が初期脱毛が強く出る傾向がありますが、これも効果が高い証左といえます。
副作用とリスクの比較|安全性で選ぶなら
副作用については、両薬剤とも性機能に関連する症状が主であり、重篤な副作用は稀です。ただし、デュタステリドの方が副作用の発生率がやや高い傾向にあります。
性機能への影響の違い
最も多い副作用は性機能に関するものです。添付文書によると、以下のような発生率が報告されています
フィナステリド(プロペシア)の副作用発生率:
・性欲減退:1.1%
・勃起不全:0.7%
・射精障害:0.4%未満
デュタステリド(ザガーロ)の副作用発生率:
・性欲減退:3.9%
・勃起不全:4.3%
・射精障害:1.0%
これらの症状は服用を中止すれば通常は改善します。また、心理的要因も影響することがあるため、過度に心配する必要はありません。
出典:PMDA
出典:PMDA
初期脱毛の程度と期間
初期脱毛は、治療開始後1〜2ヶ月頃に一時的に抜け毛が増える現象です。これは休止期の毛髪が成長期の新しい毛髪に押し出されるために起こり、治療が効いている証拠とも言えます。
フィナステリドでは1〜2週間程度で収まることが多いのに対し、デュタステリドでは2〜4週間続くこともあります。ただし、これは一時的な現象であり、その後は改善に向かいます。
肝機能への影響
両薬剤とも肝臓で代謝されるため、肝機能への影響が懸念されます。しかし、健康な人であれば問題になることはほとんどありません。
肝機能障害がある方では血中濃度が上昇する可能性があるため、慎重な投与が必要です。特にデュタステリドは半減期が長いため、肝機能障害がある場合は医師との相談が不可欠です。定期的な血液検査で肝機能をモニタリングすることが推奨されます。
妊活中の男性が知るべきこと
妊活中の男性は特に注意が必要です。両薬剤とも精液中に微量ながら移行することが確認されています。特に妊娠中の女性が薬剤に触れると、男児の生殖器発達に影響を与える可能性があります。
精子への影響については、精子数の減少が報告されていますが、通常は服用中止により回復します。
- フィナステリド:1ヶ月前から中止
- デュタステリド:6ヶ月前から中止
- 献血も同様の期間制限あり
どちらを選ぶ?|状況別の選択ガイド
デュタステリドとフィナステリドのどちらを選ぶかは、AGAの進行度、年齢、副作用への耐性、費用などを総合的に考慮して決める必要があります。以下、状況別に最適な選択をご提案します。
AGA初期なら
AGAの初期段階(ハミルトン・ノーウッド分類でⅠ〜Ⅱ型程度)であれば、まずはフィナステリドから始めることをおすすめします。初期のAGAは進行が比較的緩やかなため、フィナステリドの効果で十分な改善が期待できることが多いです。
特に20代〜30代前半の若い方で、初めてAGA治療を始める場合は、体への負担が少ないフィナステリドから試すのが賢明です。
また、フィナステリドで効果が不十分な場合でも、後からデュタステリドに切り替えることは可能です。段階的なアプローチを取ることで、必要最小限の薬剤で最大の効果を得ることができます。
フィナステリドで効果不十分なら
フィナステリドを6ヶ月〜1年程度服用しても効果が不十分な場合は、デュタステリドへの切り替えを検討する時期です。
- 抜け毛が減らない
- 薄毛の進行が止まらない
- 期待した発毛効果が得られない
切り替えによって改善する可能性は高く、臨床データでは約60〜70%の方で追加の改善効果が認められています。ただし、副作用リスクも上がるため、医師と十分に相談した上で決定することが大切です。
40代以上・前立腺も気になるなら
40代以上の方で、AGAだけでなく前立腺肥大症の症状(頻尿、残尿感など)も気になる場合は、デュタステリドが一石二鳥の選択となる可能性があります。
デュタステリドは元々前立腺肥大症の治療薬として開発された経緯があり、前立腺への効果も期待できます。
前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値を低下させる作用があるため、前立腺がん検診を受ける際は必ず服用していることを医師に伝える必要があります。
費用を抑えたいなら(ジェネリック比較)
費用面を重視する場合は、ジェネリック医薬品の価格差も考慮に入れる必要があります。2025年現在、両薬剤ともジェネリック医薬品が発売されています。
フィナステリドジェネリック:月額3,000〜4,000円程度
デュタステリドジェネリック:月額5,000〜7,000円程度
フィナステリドの方が月額2,000〜3,000円ほど安く、年間では24,000〜36,000円の差になります。長期服用が必要なAGA治療において、この差は大きな負担の違いとなります。効果と費用のバランスを考えて、まずはフィナステリドのジェネリックから始めるのも賢い選択です。
薬の切り替え・併用の注意点
AGA治療の過程で薬剤の切り替えや、他の治療薬との併用を検討することがあります。ここでは、安全で効果的な切り替え方法と併用時の注意点について解説します。
フィナからデュタへの切り替え方
フィナステリドからデュタステリドへの切り替えは、基本的にフィナステリドの服用を中止した翌日からデュタステリドを開始します。両薬剤の作用機序が同じため、休薬期間を設ける必要はありません。
特に初期脱毛が再度起こる可能性があり、一時的に抜け毛が増えることがあります。これは薬剤が効いている証拠ですが、不安な場合は医師に相談してください。
また、切り替えてから効果を判定するまでには最低3〜6ヶ月は必要です。短期間で判断せず、じっくりと経過を観察することが大切です。
併用はできない理由
デュタステリドとフィナステリドの併用は推奨されません。両薬剤とも5α還元酵素阻害薬であり、作用機序が同じため、併用しても相加効果は期待できません。むしろ、副作用リスクだけが増加する可能性があります。
すでにデュタステリドがⅠ型とⅡ型の両方を強力に阻害しているため、フィナステリドを追加しても追加のメリットはありません。効果を高めたい場合は、異なる作用機序を持つミノキシジルとの併用を検討する方が理にかなっています。
ミノキシジルとの併用について
デュタステリドやフィナステリドとミノキシジルの併用は、AGA治療の標準的なアプローチです。5α還元酵素阻害薬がDHT産生を抑制して脱毛を防ぐのに対し、ミノキシジルは血管拡張作用により発毛を促進します。
脱毛抑制と発毛促進の両面からアプローチでき、単剤使用よりも高い効果が期待できます。多くのAGAクリニックでも、この併用療法を推奨しています。外用ミノキシジル5%との併用が一般的ですが、より強力な効果を求める場合は内服ミノキシジル(未承認薬)も選択肢となります。
切り替え時期の判断基準
薬剤の切り替えを検討すべきタイミングは以下の通りです:
- 6ヶ月〜1年服用しても効果がない:デュタステリドへの切り替えを検討
- 副作用が強く出た:フィナステリドへの変更や他の治療法を検討
- AGAが急速に進行:より強力なデュタステリドへの切り替えが必要
- 妊活を予定:休薬期間を設けてミノキシジル単剤などに切り替え
フィナステリド・デュタステリドの双方が入手できるおすすめクリニック3選
デュタステリドとフィナステリドの両方を取り扱っており、患者の状態に応じて最適な薬剤を選択できる信頼できるクリニックをご紹介します。オンライン診療にも対応しているため、全国どこからでも受診可能です。
DMMオンラインクリニック

DMMオンラインクリニックの基本情報 | |
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予防プラン | 2,097円/月 |
発毛プラン | 初回1ヶ月あたり:1,861円/月 ※発毛ライトプラン12か月プランで(クーポンコード:docaga)を適用した場合 |
診察費 | 0円 |
オンライン診療 | オンライン診療クリニック 診察料:0円 送料:550円 診察時間:24時間 |
治療内容 | 内服薬・外用薬・サプリメント・ヘアケア |
保証内容 | 全額返金保証(らくらく定期便1ヶ月ごとで決済し、薬が体に合わなかった場合) |
- 24時間オンライン診療に対応
- クーポンコードキャンペーンがある
- 全額返金保証がある
DMMオンラインクリニックは、DMMグループが運営する完全オンライン型のAGAクリニックです。24時間いつでも診療予約が可能で、診察から処方まですべてオンラインで完結します。
フィナステリドは月額3,520円〜、デュタステリドも取り扱っており、長期プランを選択することで大幅な割引が適用されます。例えば、12ヶ月プランなら1ヶ月あたりの費用が20%以上安くなるため、継続治療が必要なAGA治療には最適です。
初診料・再診料は無料で、薬代のみの明朗会計も魅力です。また、DMMポイントが貯まる・使えるため、他のDMMサービスを利用している方にとってはさらにお得になります。最短当日発送にも対応しており、すぐに治療を開始したい方にもおすすめです。
クリニックフォア

クリニックフォアの基本情報 | |
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予防プラン | 初回1か月あたり:1,049円/月 ※12ヶ月まとめて定期にキャンペーン(クーポンコード:YOBO2024C)を適用した場合 |
発毛プラン | 初回1か月あたり:1,851円/月 ※12ヶ月まとめて定期にキャンペーン(クーポンコード:AGA2024C)を適用した場合 |
診察費 | 0円 ※処方がない場合:1,650円 |
オンライン診療 | 基本オンライン診療 診察料:0円 ※処方がない場合:1,650円 送料:550円 診察時間:7:00〜24:00 |
治療内容 | 内服薬・外用薬・サプリメント |
保証内容 | 全額返金保証(治療開始後どうしても薬が体に合わなかった場合) ※単品1ヶ月、単品3ヶ月、単品6ヶ月は対象外 |
- キャンペーンコード利用でお得
(予防プラン:1,049円/月〜・発毛プラン:1,851円/月〜) - 定期配送なら単月処方の15%OFFとお得
- 発毛プランが合剤で1日1錠服用で治療ができる
クリニックフォアは、オンライン診療と対面診療の両方に対応している総合クリニックです。全国に10院以上を展開しており、対面での診察を希望する方にも対応できます。
フィナステリドは月額4,015円〜、デュタステリドも含めた幅広い治療薬を取り扱っています。定期便を利用すると15%OFFになるため、継続的な治療がお得になります。また、初回限定で1ヶ月分が0円になるキャンペーンも実施しています(診察料別途)。
専用アプリで簡単に予約・診察ができ、土日祝日も診療を行っているため、忙しい方でも受診しやすいのが特徴です。処方薬は最短翌日到着で、プライバシーに配慮した梱包で届けられます。医師への相談がしやすく、治療の切り替えも柔軟に対応してもらえます。
イースト駅前クリニック

イースト駅前クリニックの基本情報 | |
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予防プラン | フィナステリド(国内正規薬) 1ヶ月限定プラン:1,650円(税込) |
発毛プラン | フィナステリド(国内正規薬)+ミノキシジル内服薬 6ヶ月分まとめて処方で35,670円(税込) ※1ヶ月あたり5,945円 |
診察費 | 0円 |
オンライン診療 | 初診からオンライン診療ができる 診察料:0円 ※処方のない場合:3,300円 送料:1,100円 ※AGA治療の全プラン 1万円以上で送料無料 診察時間:月〜金:10:00~21:00 土日祝:10:00~17:30 休診日:なし |
治療内容 | 内服薬・外用薬 |
保証内容 | ー |
- トライアルプランで初月安価で始められる
- 対面診療は予約不要 10分の診察で治療薬を受け取れる
- オンライン診療は初回から来院不要
イースト駅前クリニックは、男性の悩みに特化した専門クリニックです。全国42院すべて駅から徒歩3分以内という通いやすさが特徴で、予約不要で当日処方も可能です。
フィナステリドは月額4,700円〜、デュタステリドは月額7,000円〜と明確な価格設定です。ジェネリック医薬品も豊富に取り扱っており、費用を抑えたい方にも対応しています。初診料・再診料は無料で、薬代のみの支払いとなります。
男性スタッフのみで運営されているため、女性の目を気にすることなく受診できます。また、オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも診察を受けることができます。処方までの時間が非常に短く、診察から処方まで約10〜15分で完了するスピーディーな対応も魅力です。
よくある質問
どちらが先に承認された?
日本では、フィナステリド(プロペシア)が2005年に、デュタステリド(ザガーロ)が2015年にAGA治療薬として承認されました。フィナステリドの方が10年早く承認されており、より長い使用実績があります。世界的に見ても、フィナステリドは1997年にFDAで承認されており、20年以上の歴史があります。この長い使用実績により、安全性プロファイルがより確立されているといえます。
女性は使える?
デュタステリドもフィナステリドも、女性への使用は禁忌とされています。特に妊娠中や妊娠の可能性がある女性は、薬剤に触れることも避ける必要があります。これは、男児の生殖器発達に影響を与える可能性があるためです。女性の薄毛治療には、ミノキシジル外用薬(2%または5%)が第一選択となります。閉経後の女性でも、これらの5α還元酵素阻害薬は推奨されていません。
個人輸入で買っても大丈夫?
個人輸入での購入は強く推奨されません。偽造品のリスクが高く、健康被害の報告も多数あります。また、個人輸入薬で副作用が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。正規の医療機関で処方を受けることで、適切な診断と安全な治療が保証されます。価格面でも、ジェネリック医薬品やオンライン診療を利用すれば、個人輸入とそれほど変わらない費用で安全に治療を受けることができます。
献血はできる?
両薬剤とも服用中は献血ができません。これは、血液中に薬剤成分が含まれており、輸血を受ける人(特に妊婦)に影響を与える可能性があるためです。献血を希望する場合は、フィナステリドは服用中止から1ヶ月後、デュタステリドは6ヶ月後から可能となります。この期間の違いは、それぞれの薬剤の半減期の差によるものです。
出典:厚生労働省
まとめ
デュタステリドとフィナステリドは、どちらも日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度Aとされる優れたAGA治療薬ですが、それぞれに特徴があります。デュタステリドは効果が約1.6倍強力で、Ⅰ型とⅡ型両方の5α還元酵素を阻害しますが、副作用リスクもやや高くなります。一方、フィナステリドは効果は穏やかながら、副作用リスクが低く、長年の使用実績があり安全性が確立されています。
選択の基本的な考え方としては、AGA初期や初めての治療、副作用が心配な方はフィナステリドから始め、効果不十分な場合や進行したAGAの方はデュタステリドを検討するというアプローチが推奨されます。また、40代以上で前立腺の症状も気になる方は、最初からデュタステリドを選択することも合理的です。費用面では、フィナステリドのジェネリックが最も経済的であり、長期継続が必要なAGA治療において重要な要素となります。
どちらを選ぶにしても、効果には個人差があり、最適な薬剤は人によって異なります。信頼できる医療機関で適切な診断を受け、医師と相談しながら自分に合った治療薬を選択することが大切です。また、治療効果を最大化するためには、ミノキシジルとの併用も検討する価値があります。AGA治療は長期戦となりますが、適切な薬剤選択により、多くの方が満足できる結果を得ることができます。