クローラビリティ|向上の具体策12選、SEOに重要な理由など解説!
「クローラビリティってなに?」
「クローラビリティはどうやって向上させたらいいの?」
ウェブサイトの運用やSEO対策は複雑でわからないことだらけですよね。
本記事では、クローラビリティのご説明をはじめ、クローラビリティ向上のための具体的な方法などをご説明しています。
ぜひ、ご一読いただき、貴院のウェブサイトの運用、SEO対策にお役立てください。
Contents
クローラビリティとは?
クローラビリティとは、検索エンジンのクローラーと呼ばれるプログラムが、ウェブサイト内のページやコンテンツを発見し、収集する際の容易さを表す指標です。
特に検索エンジン最適化(SEO)の観点から重要視されており、クローラビリティが高いほど、検索エンジンがサイトを効率的に巡回できる状態にあるといえるでしょう。
クローラビリティが低い場合には、どんなに質の高いコンテンツがサイト内にあっても、クローラーがそれらのページを発見できなかったり、インデックスに登録できなかったりする恐れがあります。
クローラーとは?
クローラーとは、検索エンジンがインターネット上の膨大なウェブサイトを巡回し、情報を収集するための自動プログラムのことです。
世界中のウェブサイトの内容を把握し、データベースに登録(インデックス)することで、検索エンジンはユーザーに適切な検索結果を提供することができるのです。
Google の「Googlebot」や Bing の「Bingbot」など、各検索エンジンには独自のクローラーが存在しています。
インデックスとは?
インデックスとは、検索エンジンがウェブページの情報をデータベースに登録する過程を指します。
患者が検索エンジンでキーワードを入力した際、そのページが検索結果に表示されるためには、インデックス化が不可欠なのです。
例えば、「糖尿病治療」や「乳腺外科の診療案内」といった、患者が必要とする情報は、Google などの検索エンジンのデータベースに登録されることで、誰もがアクセスできるようになります。
SEOにおいてクローラビリティが重要な理由
クローラビリティが重要な理由は、検索エンジンがサイトをスムーズに巡回し、情報をインデックスに登録することが、検索結果にページが表示されるための必須条件だからです。
たとえクオリティの高いコンテンツがあっても、クローラビリティが低ければ、検索結果に表示されにくくなり、SEO効果が発揮されません。
特に医療機関のサイトでは、患者が求める診療内容や予約方法、アクセス情報などが適切にインデックスされ、検索結果に表示されることが重要なのです。
クローラビリティ向上の具体策12選
本項目では、クローラビリティ向上のための具体策についてご説明します。
クロールをリクエストする
検索エンジンのクローラーは、自動的にウェブサイトを巡回していますが、新しいページや更新されたページを優先的にクロールしてもらうために、積極的にクロールをリクエストすることが効果的です。
具体的には、Google Search Consoleの「URL検査ツール」を使用して、クロールしたいページのURLを指定し、インデックスを要求します。
これにより、新しいコンテンツがすぐに検索結果に反映されやすくなります。
例えば、病院のウェブサイトで新しい「オンライン診療予約ページ」を作成した場合、そのURLをGoogle Search Consoleに登録し、クロールをリクエストすることで、患者がすぐにそのページを検索で見つけられるようになります。
XMLサイトマップの作成と送信
効率的に作成する方法として、以下の手段をおすすめします。
WordPress以外のシステムや独自に作成したサイトの場合、「sitemap.xml Editor」や「XML Sitemaps Generator」といったオンラインツールを使って簡単にXMLサイトマップを作成できます。
これらのツールを使うことで、XMLファイルを短時間で生成し、サーバーにアップロードするだけで済みます。
診療科目が多い場合には、URLの追加やページ構成変更のたびに更新が必要です。
一方、WordPressで運営している場合、「XML Sitemap Generator for Google」や「All in One SEO」といったプラグインを使って自動的にXMLサイトマップを作成・更新できます。
特に、「XML Sitemap Generator for Google」には自動でGoogleに最新情報を通知する機能があり、季節ごとのキャンペーンや診療案内のページ更新があっても、毎回手動でサイトマップを再作成する必要がありません。
サイトマップを作成したら、次にGoogleサーチコンソールを使ってGoogleに送信します。
具体的には、サイトマップファイル(通常「sitemap.xml」)をサイトのルートディレクトリに設置し、Googleサーチコンソールにログインして「新しいサイトマップの追加」欄に「sitemap.xml」と入力し、送信します。
Robots.txtを最適な設定にする
Robots.txtファイルは、クローラーに対してサイト内のどのページをクロールすべきか、またはクロールを避けるべきかを指示するためのファイルです。
適切に設定することで、クローラーが重要なページに集中し、無駄なクロールを防ぐことができます。
医療機関のウェブサイトの場合、患者向けの情報ページ(診療科紹介、医師紹介、治療法の説明など)はクロールを許可する、管理者用ページやスタッフ専用ページなど個人情報を含むページなどはクロールを禁止するというような設定が考えられます。
適切なRobots.txtの設定により、クローラーがクロールすべきページに集中でき、サイト全体のクローラビリティが向上します。
内部リンク構造を最適化する
ウェブサイト内のページ同士を結ぶ内部リンクは、クローラーがサイトを巡回する際の道しるべとなります。
内部リンク構造を最適化することで、クローラーがスムーズにページ間を移動でき、サイト全体を効率的にクロールできるようになります。
具体的には、以下のような施策が有効です。
・サイトの階層構造を明確にし、トップページからすべてのページにアクセスできるようにする
・重要なページには多くの内部リンクを設定し、クローラーが発見しやすくする
・ナビゲーションメニューやパンくずリストを活用し、ページ間の関係性を明示する
・コンテンツ内にも関連ページへの内部リンクを適切に配置する
各ページからそれぞれ関連するページへ内部リンクを設定することで、クローラーがサイト全体の構造を把握しやすくなり、重要なページを見落とすことなくクロールできます。
また、内部リンクのアンカーテキスト(リンクのテキスト部分)には、リンク先ページの内容を適切に表す言葉を使うことが重要です。
これにより、クローラーがリンク先ページの内容を推測しやすくなります。
パンくずリストを設定する
パンくずリストは、ウェブサイト内の現在位置を示すナビゲーション要素です。
通常、ページの上部に表示され、トップページからの階層構造を視覚的に示します。
パンくずリストを設定することで、以下のようなメリットがあります。
・ユーザーにとって、現在位置を把握しやすくなり、ナビゲーションが容易になる
・検索エンジンのクローラーに対して、サイトの階層構造を明示的に伝えられる
・内部リンクが強化され、クローラーがサイト内を巡回しやすくなる
ディレクトリ階層をなるべく浅くする
ウェブサイトのディレクトリ階層が深くなると、クローラーがページに到達するまでに多くのクリックを要することになり、クロールの効率が下がります。
また、ユーザーにとっても目的のページにたどり着きにくくなります。
そのため、ディレクトリ階層をなるべく浅くする、具体的には、トップページから重要なページへ3クリック以内で到達できるようにするとよいでしょう。
URLを正規化する
URLの正規化とは、同じコンテンツに対して複数のURLが存在する場合に、正規のURL(カノニカルURL)を指定することです。
これにより、重複コンテンツの問題を解消し、クローラーが適切なページをインデックスできるようになります。
例えば、以下のようなURLがあるとします。
・https://www.example-hospital.com/diabetes-treatment
・https://example-hospital.com/diabetes-treatment
・https://www.example-hospital.com/diabetes-treatment/
これらは全て同じコンテンツを指しているため、正規化する必要があります。
その際、カノニカルタグを指定します。
シンプルなURLにする
URLは、ユーザーにとって覚えやすく、理解しやすいものであることが望ましいです。
また、クローラーにとってもシンプルで明確なURLは巡回しやすくなります。
以下のようなポイントに注意してURLを設計しましょう。
・可能な限り短くする
・関連するキーワードを含める
・アンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使う
・小文字で統一する
例えば、糖尿病治療に関するページであれば、「https://www.example-hospital.com/diabetes-treatment」のようなURLが適切でしょう。
一方、「https://www.example-hospital.com/page.php?id=123&category=10&subcategory=5」のようなURLは避けるべきです。
このURLは長く、複雑で、ユーザーにもクローラーにも理解しづらいものになっています。
シンプルで明確なURLを使うことで、ユーザビリティの向上とクローラビリティの改善が期待できます。
リンク切れや404エラーの修正
リンク切れや404エラーは、ユーザーエクスペリエンスを損なうだけでなく、クローラーによるページの巡回を妨げる要因にもなります。
定期的にサイト内のリンクをチェックし、エラーを修正することが重要です。
1. 内部リンクの定期チェック
ツールやWordpressプラグインを使用して、定期的に内部リンクの状態をチェックします。
リンク切れが見つかった場合は、リンク先を修正するか、適切なページに301リダイレクトを設定します。
2. 外部リンクのモニタリング
他のサイトから自サイトへのリンク(被リンク)の状態を監視します。
被リンク元のページが移動や削除された場合、自サイトへのリンクが404エラーになることがあります。
このような場合は、被リンク元のサイト管理者に連絡を取り、リンクの修正を依頼するとよいでしょう。
3. 404エラーページのカスタマイズ
ページが見つからない場合に表示される404エラーページを、ユーザーフレンドリーにカスタマイズします。
サイトマップやトップページへのリンクを設置し、ユーザーを適切なページに誘導します。
また、検索エンジンに対して404ステータスコードを返すことで、ページが存在しないことを明示します。
リンクエラーや404エラーを放置すると、クローラーがサイトを巡回する際の障害となり、インデックスの質が下がる恐れがあります。
継続的なモニタリングと速やかな修正が肝要です。
不要なリダイレクトの改善
リダイレクトは、ページの移動や統合の際に有用な手法ですが、不要なリダイレクトはクローラーの巡回効率を下げ、ページの読み込み速度にも影響を与えます。
1. リダイレクトチェーンの解消
リダイレクトが複数回発生している場合(「ページA→ページB→ページC」など)、リダイレクトチェーンと呼ばれます。
チェーンを解消し、不要なリダイレクトを削除することで、クローラーがスムーズにページを巡回できるようになります。
2. 不要なリダイレクトの削除
一時的なキャンペーンや期間限定ページなど、既に不要となったリダイレクトは削除しましょう。
リダイレクト先のページが存在しない場合、リダイレクト元のページも削除するか、適切なページにリダイレクトします。
3. リダイレクト方式の選択
ページの恒久的な移動には301リダイレクト、一時的な移動には302リダイレクトを使用します。
301リダイレクトを使うことで、SEOの価値がリダイレクト先のページに引き継がれます。
不要なリダイレクトを改善することで、クローラーのサイト巡回がスムーズになり、ページの表示速度も向上します。
定期的にリダイレクトの状態を確認し、最適化に努めましょう。
ページ読み込み速度を改善する
ページの読み込み速度は、ユーザーエクスペリエンスに直結するだけでなく、クローラビリティにも大きな影響を与えます。
クローラーは、読み込みが速いページを優先的に巡回し、インデックスしやすくなります。
1. 画像の最適化
画像は、品質を維持しつつ、ファイルサイズを減らすことが重要です。
具体的には、画像ファイルのサイズを圧縮し、適切な形式(JPEG、WebPなど)で保存します。
必要な大きさの画像を用意し、リサイズやトリミングをHTMLやCSSで行うことを避けます
2. JavaScriptとCSSの最適化
外部JavaScriptやCSSファイルを最小限に抑え、必要なものだけを読み込むようにします。
ファイルを圧縮し、不要な空白や改行を取り除きます。
可能であれば、JavaScriptやCSSをHTMLに直接組み込むことで、リクエスト数を減らせます。
3. ブラウザキャッシュの活用
キャッシュの活用にはデメリットも存在しますが、メリットとして、ブラウザキャッシュを利用することで、再訪問時のページ読み込み速度を改善できます。
サーバー側で適切なキャッシュ設定を行い、静的ファイルのキャッシュを最大限に活用します。
4. CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の利用
CDNを利用することで、ユーザーに近いサーバーからコンテンツを配信できます。
特に、大規模な医療機関のウェブサイトでは、CDNの活用が有効です。
これらの施策を実施することで、ページ読み込み速度が向上し、クローラーによるインデックスの効率が高まります。
被リンクを獲得する
被リンク(外部サイトからのリンク)は、ウェブサイトの権威性を示す重要な指標の1つです。
質の高い被リンクを多く獲得することで、クローラビリティの向上はもちろん、直接的なSEO評価の向上にもつながります。
被リンクを獲得するためには、オリジナルで有益なコンテンツを提供することが効果的です。
医療機関では、専門的な健康情報や治療法の解説など、ユーザーにとって価値のあるコンテンツが重要です。
また、医療関連サイトとの連携、プレスリリースの活用、ポスティングの実施などの方法も有効です。
ただし、被リンクの獲得は自然な形で行うことが重要です。
購入したリンクや、関連性の低いサイトからの被リンクは、ペナルティのリスクがあるため避けましょう。
クローラーがウェブサイトを巡回しているか確認する方法
本項目では、クローラーがウェブサイトを巡回しているか確認する方法をご紹介します。
Googleサーチコンソールを利用する
Googleサーチコンソールを使ってクローラーの巡回状況を確認する方法を具体的に見ていきましょう。
まず、「ページ」レポートにアクセスすることで、サイトのインデックス状況やエラーを確認することができます。
このレポートでは、「登録済」(インデックス登録され、検索結果に表示される状態のページ)、「未登録」(インデックス登録されていないページ)、「未登録」の場合の理由などが確認できます。
例えば、「季節性インフルエンザ予防接種」ページが新たに公開された場合、ページレポートを使ってそのページがインデックス登録されているかどうかを確認できます。
「登録済み」と表示されていれば正常に登録されていますが、「未登録」になっている場合、Googleが巡回できていないか、設定に問題がある可能性があります。
このような場合は、問題を特定し、インデックスに登録されるよう調整が必要です。
次に、特定のページがGoogleにインデックスされているかどうかを確認したい場合は、サーチコンソールの「URL検査」ツールが便利です。
このツールでは、特定のURLを個別に確認し、インデックス状況やクロールエラーの有無などの情報が得られます。
例えば、医療機関が新しく「花粉症対策外来」ページを作成した場合、URL検査ツールでそのURLを検索し、インデックス登録状況を確認できます。
「URLはGoogleに登録されています」と表示されていれば問題ありませんが、インデックス登録されていない場合は「インデックス登録をリクエスト」ボタンを押して、Googleに巡回を促します。
これにより、季節に合わせて公開したページが早期に検索結果に表示されるようになり、患者が情報を見つけやすくなります。
Google検索で「site:URL」と入力する
「site:URL」コマンドを使用すると、Google検索結果に特定のドメインやページがインデックスされているかを確認でき、ウェブサイト全体のインデックス状況を手軽に把握できます。
例えば、「site:clinic-example.com」をGoogle検索に入力すれば、そのドメイン下にあるインデックス済みのページが一覧表示されます。
これにより、サイト内の各ページがGoogleに認識されているかどうか、簡単にチェックできるのです。
「インフルエンザ予防接種」や「内科診療案内」など、医療機関にとって重要なページがインデックスされているかを確かめたい場合にも便利です。
Googleの検索ボックスに「site:clinic-example.com/flu-vaccine」と入力することで、該当ページがインデックスされているか確認できます。
表示されない場合は、そのページがまだインデックスに登録されていない可能性があるため、Googleサーチコンソールを使用してインデックス登録をリクエストするとよいでしょう。
さらに、「site:clinic-example.com 内科」や「site:clinic-example.com 健康診断」など、特定の診療内容やキーワードに絞って確認することも可能です。
これにより、診療科や健康診断に関するページがきちんとインデックスされているかを、個別に確認できます。季節性キャンペーンや新しく追加したサービスページのインデックス確認にも役立つでしょう。
まとめ
クローラビリティとは、検索エンジンのクローラーがウェブサイトの情報を適切に収集し、検索結果に反映できるかどうかを表す指標です。
クローラーとは、GoogleやBingなどの検索エンジンが、ウェブサイトの情報を収集するために使用するプログラムのことで、別名としてスパイダーやボットとも呼ばれます。
クローラーは、ウェブサイト上のリンクを辿って、ページの情報を読み取り、その情報を検索エンジンのデータベースに保存します。
そして、このデータベースに登録された情報をインデックスと呼びます。
インデックスによって、検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードに関連するウェブページを素早く見つけ出し、検索結果に表示することができるのです。
クローラビリティを向上させるための具体策として、まず、クロールをリクエストすることが挙げられます。
これにより、新しいページや更新されたページを優先的にクロールしてもらうことができます。
その他、XMLサイトマップの作成と送信、Robots.txtの最適化、内部リンク構造の最適化、パンくずリストの設定、ディレクトリ階層の最適化、URLの正規化とシンプル化、リンクエラーや404エラーの修正、不要なリダイレクトの改善、ページ読み込み速度の改善、被リンクの獲得など、様々な施策を組み合わせることで、クローラビリティを高めることができます。
クローラーがウェブサイトを巡回しているかを確認する方法として、Googleサーチコンソールの活用や、Google検索での「site:URL」の入力などがあります。
これらの方法を定期的に用いて、サイトのクロール状況をチェックし、問題があれば速やかに対処することが重要です。
医療機関のウェブサイトは、患者にとって重要な情報源です。
クローラビリティを向上させ、適切に情報を届けることは、医療サービスの提供において欠かせない取り組みと言えるでしょう。
弊社では、医療機関のウェブサイト運営を総合的にサポートしております。
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