「頭皮が白っぽく見えるけど、これって大丈夫なの？」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
鏡で頭皮をチェックしたとき、白く見えたりフケのようなものがあったりすると、何か病気なのではと心配になりますよね。
実は、頭皮が白いこと自体は必ずしも問題ではありません。健康な頭皮は「青白い」色をしているのが正常なんです。
ただし、白いかさぶたができていたり、フケが大量に出ていたりする場合は、何らかのトラブルが起きているサインかもしれません。
この記事では、頭皮が白い原因を症状別に解説し、自宅でできるケア方法から病院を受診すべき目安まで詳しくお伝えします。
正しい知識を身につけて、健康な頭皮環境を取り戻しましょう。
- 健康な頭皮は青白い色が正常で、白っぽく見えるだけなら問題ない
- フケ・かさぶた・かゆみを伴う場合は脂漏性皮膚炎などの可能性あり
- セルフケアで改善しない場合は皮膚科への受診を検討する
- 結論：頭皮が白いだけなら心配不要ですが、かゆみやフケが続く場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。
本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。
頭皮が白いのは正常？青白いなら健康なサイン
頭皮の色が白っぽく見えて心配になる方は少なくありません。しかし、頭皮が白い＝異常というわけではないんです。ここでは、健康な頭皮の色の基準と、色から読み取れる頭皮の状態について解説します。
健康な頭皮は青白い色をしている
健康な頭皮の色は「青白い」のが正常です。これは頭皮の血管が適度に透けて見えている状態で、血行が良く、皮脂バランスも整っていることを示しています。
頭皮が青白く見える理由は、頭皮の皮膚が薄く、その下を流れる血液の色が透けて見えるからなんですね。青みがかった白色は、血流が正常で酸素や栄養が行き渡っている証拠です。
自分の頭皮をチェックして青白ければ、まずは安心して大丈夫でしょう。
頭皮の色でわかる健康状態のチェック方法
自分の頭皮の状態をチェックするには、明るい場所で鏡を使うのがおすすめです。髪をかき分けて、地肌の色を確認してみましょう。
チェックするポイントは、色だけでなく質感も含めて観察することです。ツヤがあるか、カサついていないか、フケや皮脂が溜まっていないかなども合わせて確認しましょう。
できれば月に1回程度、同じ条件で頭皮をチェックする習慣をつけると、変化に気づきやすくなります。スマートフォンで写真を撮っておくと、比較しやすいですね。
白い・黄色・赤・茶色｜頭皮の色別の状態
頭皮の色によって、どのような状態かを把握することができます。以下の表で、色別の状態を確認してみましょう。
| 頭皮の色 | 状態 | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 青白い | 健康な状態 | 血行が良く、皮脂バランスが整っている |
| 白い（乾燥） | 乾燥気味 | 保湿不足、洗いすぎ、季節的な乾燥 |
| 黄色っぽい | 皮脂過多 | 皮脂分泌が多い、シャンプー不足、酸化した皮脂 |
| 赤い・ピンク | 炎症・血行不良 | 紫外線ダメージ、アレルギー、刺激による炎症 |
| 茶色っぽい | 血行不良・老化 | 慢性的な血行不良、紫外線による色素沈着 |
頭皮が白くなる4つの原因｜症状別に解説
頭皮が白く見える原因はいくつかあります。単なる乾燥なのか、フケなのか、それとも何か病気のサインなのか。症状によって原因が異なるため、自分の状態がどれに当てはまるのかを確認してみましょう。
乾燥による白さ｜カサカサして粉っぽい場合
頭皮全体がカサカサしていて、粉を吹いたように白く見える場合は、乾燥が原因の可能性が高いです。特に冬場や、エアコンの効いた室内に長時間いると起こりやすい症状ですね。
1日に何度も洗ったり、洗浄力の強いシャンプーを使ったりすると、必要な皮脂まで落としてしまいます。その結果、頭皮のバリア機能が低下して乾燥してしまうんです。
また、熱いお湯で洗うのも乾燥の原因になります。38度程度のぬるま湯で洗うようにすると、必要な皮脂を残しながら汚れを落とせますよ。
フケ・白い粉｜細かい白いものが落ちる場合
肩に白い粉のようなものが落ちていたり、髪をかき上げると細かいフケが見えたりする場合、フケ症の可能性があります。フケには大きく分けて「乾性フケ」と「脂性フケ」の2種類があるんです。
乾性フケは細かくパラパラとした白い粉のようなフケで、頭皮の乾燥が原因です。一方、脂性フケは黄色っぽくベタベタした大きめのフケで、皮脂の過剰分泌が原因となります。
自分のフケがどちらのタイプかを見極めることで、適切なケア方法が変わってきます。乾性フケなら保湿を、脂性フケなら皮脂コントロールを重視したケアが必要です。
白いかさぶた｜かゆみを伴う場合
頭皮に白いかさぶたのようなものができていて、かゆみも伴う場合は、何らかの皮膚トラブルが起きている可能性があります。かさぶたは皮膚が傷ついた後にできるもので、頭皮を掻きむしったり、炎症が起きたりした結果できることが多いです。
かさぶたができる原因としては、脂漏性皮膚炎、乾癬（かんせん）、接触性皮膚炎などが考えられます。これらは軽度の場合は自然に軽快することもありますが、繰り返す場合は皮膚科での治療が必要になることもあります。
触らないようにすることが大切です。
毛根の白い塊｜抜け毛に付着している場合
抜け毛の毛根部分に白い塊がついているのを見て、不安になる方もいるかもしれません。この白い塊は「毛根鞘（もうこんしょう）」と呼ばれるもので、毛根を包んでいた組織の一部です。
毛根鞘が付いていること自体は正常で、毛髪が成長期の途中で抜けたことを示しています。健康な毛髪でも、自然な抜け毛にはこの白い塊が付いていることがあります。
皮脂詰まりや毛穴の炎症が起きているかもしれないので、頭皮ケアを見直してみましょう。
頭皮の白いかさぶた・フケで疑われる3つの病気
頭皮の白いかさぶたやフケが長期間続く場合、皮膚疾患の可能性があります。ここでは、代表的な3つの病気について解説します。症状が当てはまる場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
脂漏性皮膚炎｜かゆみとフケが繰り返す
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に発症する炎症性の皮膚疾患です。頭皮では、フケ、かゆみ、赤みが特徴的な症状として現れます。成人男性に多く見られ、ストレスや睡眠不足、季節の変わり目に悪化しやすい傾向があります。
この菌は皮脂を栄養源として増殖し、その代謝物が皮膚に刺激を与えて炎症を引き起こすと考えられています。
治療には抗真菌薬の外用剤やステロイド外用剤が使われることが多く、症状のコントロールが可能です。セルフケアとしては、抗真菌成分入りのシャンプーを使用することで症状を軽減できる場合もあります。
粃糠性（ひこうせい）脱毛症｜フケと抜け毛が同時に起こる
粃糠性脱毛症は、大量のフケを伴う脱毛症です。頭皮全体に細かい乾燥したフケ（粃糠）が発生し、同時に抜け毛が増加するのが特徴です。フケが毛穴を塞いでしまい、毛髪の成長を妨げることで脱毛につながると考えられています。
この疾患は、頭皮の常在菌バランスの乱れや、過度な洗髪、不適切なヘアケア製品の使用などが原因となることがあります。また、ストレスや栄養バランスの乱れも悪化因子となります。
治療では、まず頭皮環境を正常化することが重要です。適切なシャンプー選びや洗髪方法の見直し、必要に応じて皮膚科での薬物治療を行います。
頭部白癬（はくせん）｜円形に脱毛する
頭部白癬は、白癬菌（いわゆる水虫の原因菌）が頭皮に感染して起こる疾患です。子どもに多く見られますが、成人でも発症することがあります。円形の脱毛斑ができ、その部分にフケやかさぶたが生じるのが特徴的な症状です。
以下の表で、3つの疾患の違いを比較してみましょう。
| 疾患名 | 主な症状 | 特徴 | 治療法 |
|---|---|---|---|
| 脂漏性皮膚炎 | フケ、かゆみ、赤み | 皮脂の多い部位に発症、繰り返しやすい | 抗真菌薬、ステロイド外用 |
| 粃糠性脱毛症 | 大量のフケ、抜け毛 | 乾燥したフケが毛穴を塞ぐ | 頭皮ケア、薬物治療 |
| 頭部白癬 | 円形脱毛、かさぶた | 真菌感染、接触で広がる | 抗真菌薬（内服・外用） |
頭皮を健康に保つ5つのケア方法
頭皮トラブルを予防・改善するためには、日々のケアが大切です。ここでは、自宅でできる効果的な頭皮ケア方法を5つご紹介します。すぐに取り入れられるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
正しいシャンプーの方法を身につける
頭皮ケアの基本は、正しいシャンプーの方法を身につけることです。多くの方が間違ったシャンプー方法で頭皮にダメージを与えてしまっています。
まず、シャンプー前にブラッシングをして、髪のもつれや表面の汚れを落としておきましょう。次に、38度程度のぬるま湯で2〜3分かけて予洗いします。
シャンプー剤は手のひらで泡立ててから頭皮につけ、指の腹で優しくマッサージするように洗いましょう。爪を立てたり、ゴシゴシこすったりするのは頭皮を傷つける原因になります。すすぎは特に丁寧に、シャンプー剤が残らないようしっかり流してください。
頭皮マッサージで血行を良くする
頭皮マッサージは、血行促進に効果的な方法です。血流が良くなると、毛根に栄養や酸素が届きやすくなり、健康な頭皮環境を維持しやすくなります。
マッサージのやり方は簡単です。両手の指の腹を頭皮に当て、頭皮を動かすようにゆっくりと円を描くように動かします。生え際から頭頂部に向かって、少しずつ位置をずらしながら行いましょう。1日5分程度でも効果が期待できます。
頭皮の保湿ケアを取り入れる
頭皮の乾燥が気になる場合は、保湿ケアを取り入れることが大切です。顔や体と同様に、頭皮も保湿することで健康な状態を保ちやすくなります。
頭皮用の保湿ローションやエッセンスを使う方法が一般的です。シャンプー後、タオルドライした状態の頭皮に塗布し、指の腹でなじませるようにマッサージします。ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。
また、シャンプーをアミノ酸系の優しいものに変えることで、必要な皮脂を残しながら洗えるため、乾燥予防にもつながります。
食事・睡眠など生活習慣を見直す
頭皮の健康は、体の内側からのケアも重要です。偏った食事や睡眠不足は、頭皮環境の悪化につながることがあります。
食事面では、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。レバー、卵、納豆、緑黄色野菜などを積極的に取り入れましょう。
睡眠は、1日6〜8時間を目安に、質の良い睡眠を心がけてください。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、頭皮を含む全身の細胞が修復されます。
紫外線から頭皮を守る
意外と見落としがちなのが、紫外線対策です。頭皮は体の中で最も太陽に近い位置にあり、紫外線の影響を受けやすい部位なんです。
対策としては、外出時に帽子や日傘を使用することが効果的です。分け目や生え際など、特に紫外線が当たりやすい部分は注意が必要ですね。最近は頭皮用の日焼け止めスプレーも販売されているので、活用してみるのも良いでしょう。
頭皮トラブルと薄毛・AGAの関係は？
頭皮が白い、フケが多いといった症状があると「このままハゲてしまうのでは」と不安になる方もいるでしょう。ここでは、頭皮トラブルと薄毛・AGAの関係について正しく理解していきましょう。
頭皮が白いだけでハゲるわけではない
結論から言うと、頭皮が白いだけで薄毛になるわけではありません。先ほどお伝えしたように、健康な頭皮は青白い色をしているのが正常です。白っぽく見えること自体は、薄毛の直接的な原因にはなりません。
AGA（男性型脱毛症）は、遺伝と男性ホルモンの影響によって起こる進行性の脱毛症です。DHT（ジヒドロテストステロン）という男性ホルモンが毛根に作用し、毛髪の成長サイクルを短縮させることで起こります。頭皮の色とは直接的な関係がないんですね。
ただし、頭皮トラブルを放置することで、間接的に薄毛に影響を与える可能性はあります。次のセクションで詳しく解説します。
頭皮環境の悪化が薄毛を進行させることも
頭皮が白いだけでは薄毛になりませんが、頭皮環境が悪化した状態が続くと、薄毛を進行させる要因になる可能性があります。
例えば、粃糠性脱毛症のように、フケが毛穴を塞いでしまうと毛髪の成長を妨げることも。頭皮の血行不良が続けば、毛根への栄養供給が滞り、髪が細くなったり抜けやすくなったりすることもあるでしょう。
つまり、頭皮トラブルはAGAの直接的な原因ではないものの、頭皮環境を整えることは健康な髪を維持するために重要だということです。頭皮に異常を感じたら、早めにケアすることをおすすめします。
皮膚科とAGAクリニック、どちらに行くべき？
頭皮トラブルや薄毛が気になるとき、皮膚科とAGAクリニックのどちらを受診すべきか迷う方も多いでしょう。それぞれの特徴を理解して、自分の症状に合った医療機関を選びましょう。
皮膚科は、頭皮の炎症、かゆみ、フケ、かさぶたなどの皮膚疾患を診療します。脂漏性皮膚炎や頭部白癬などの診断・治療は皮膚科の専門領域です。まず皮膚トラブルを解決したい場合は、皮膚科を受診するのが適切です。
一方、AGAクリニックは、薄毛・抜け毛の治療を専門としています。AGAと診断された場合、フィナステリドやミノキシジルなどの治療薬を処方してもらえます。「明らかに髪が薄くなってきた」「家族に薄毛の人がいて心配」という場合は、AGAクリニックで相談してみると良いでしょう。
頭皮トラブルで病院を受診する目安
セルフケアで改善できる頭皮トラブルもありますが、症状によっては医療機関での治療が必要な場合もあります。ここでは、病院を受診すべき症状の目安と、注意点をお伝えします。
こんな症状があれば皮膚科へ
以下のような症状がある場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
- フケやかゆみが2週間以上続いている
- 頭皮に赤みや腫れがある
- 白いかさぶたが広範囲にできている
- 円形に脱毛している部分がある
- 膿（うみ）や出血がある
- セルフケアをしても症状が改善しない
- かゆみがひどく、夜眠れないほど
- 市販薬を使っても効果がない
放置すると症状が悪化したり、脱毛につながったりすることもあるため、早めの受診が大切です。
皮膚科では、頭皮の状態を詳しく診察し、必要に応じて顕微鏡検査や細菌培養検査などを行います。適切な診断に基づいて、外用薬や内服薬が処方されます。
かさぶたを無理に剥がさないでください
頭皮にかさぶたができると、気になって剥がしたくなる方も多いでしょう。しかし、かさぶたを無理に剥がすのは避けてください。
かさぶたを無理に剥がすと、出血や感染症のリスクが高まります。
かさぶたは、傷ついた皮膚を保護し、その下で新しい皮膚が再生するためのものです。無理に剥がすと、まだ完全に回復していない傷が露出してしまいます。また、同じ場所で傷と治癒を繰り返すことで、色素沈着や瘢痕（はんこん）が残る可能性もあります。
医師の指導のもとで適切に処置してもらえば、跡が残りにくくなります。
また、かゆみがひどい場合も、掻きむしらないよう注意が必要です。爪を短く切っておく、かゆみ止めの薬を使用するなどの対策を取りましょう。
まとめ
頭皮が白く見えること自体は、必ずしも異常ではありません。健康な頭皮は青白い色をしているのが正常で、透明感のある白さであれば心配いりません。
ただし、乾燥によるカサつき、フケ、白いかさぶたなどを伴う場合は、何らかの頭皮トラブルが起きているサインです。特に、脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症、頭部白癬などの皮膚疾患は、放置すると症状が悪化する可能性があるため、早めの対処が大切です。
日常のケアとしては、正しいシャンプー方法を身につけること、頭皮マッサージで血行を促進すること、保湿ケアを取り入れること、そして食事・睡眠などの生活習慣を見直すことが効果的です。紫外線対策も忘れずに行いましょう。
頭皮が白いだけでハゲるわけではありませんが、頭皮環境の悪化が続くと、間接的に薄毛に影響を与える可能性があります。頭皮トラブルと薄毛の悩みがある場合は、まず皮膚科で頭皮の状態を診てもらい、必要に応じてAGAクリニックへの相談を検討してみてください。
かさぶたを無理に剥がしたり、かゆい部分を掻きむしったりするのは避けてくださいね。
正しい知識と適切なケアで、健康な頭皮環境を目指しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスを提供するものではありません。症状が気になる場合は、必ず医師にご相談ください。
2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。
本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。
