プロペシアのジェネリック｜種類・価格・選び方を解説

「プロペシアは効果があるけど、もっと安く治療を続けたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。

プロペシアのジェネリック医薬品（フィナステリド錠）は、先発品と同じ有効成分を含みながら、より手頃な価格で処方を受けられるAGA治療薬です。

国内では10社以上の製薬会社からジェネリックが承認されており、多くのAGAクリニックで処方されています。

先発品のプロペシアと比べて価格は約30〜50%安くなるケースが多く、長期治療が必要なAGAにおいて経済的な選択肢となっています。

この記事では、プロペシアジェネリックの有効成分や効果、国内承認メーカーの一覧、価格相場、選び方のポイント、副作用と注意点まで詳しく解説します。

個人輸入の危険性についても触れていますので、安全にAGA治療を続けたい方はぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。

プロペシアジェネリック（フィナステリド）とは？先発品との違い

プロペシアジェネリックについて知る前に、まずはジェネリック医薬品の基本と、先発品プロペシアとの違いを理解しておきましょう。結論から言えば、有効成分は全く同じで、効果も同等であることが試験で証明されています。

プロペシアジェネリックの有効成分と効果

プロペシアジェネリックの有効成分は「フィナステリド」で、1錠あたり1mg含有されています。これは先発品のプロペシアと全く同じ成分・同じ含有量です。

フィナステリドは、5α還元酵素II型を阻害する働きがあります。この酵素は男性ホルモン（テストステロン）をDHT（ジヒドロテストステロン）に変換する役割を持っており、DHTがAGAの主な原因物質とされています。

フィナステリドがDHTの生成を抑制することで、毛髪の成長サイクル（ヘアサイクル）が正常化し、薄毛の進行を抑える効果が期待できます。日本皮膚科学会のガイドライン（2017年版）では、フィナステリド内服は推奨度Aとされており、AGA治療の第一選択薬として位置づけられています。

日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

先発品プロペシアとの違いは添加物だけ

ジェネリック医薬品と先発品の違いは、有効成分以外の「添加物」にあります。添加物とは、錠剤を形成するための賦形剤、コーティング剤、安定剤などのことです。

有効成分のフィナステリド1mgは全く同じですが、錠剤の製造工程や使用する添加物はメーカーごとに異なります。これにより、錠剤の大きさ、形状、色、コーティングなどに違いが生じます。

添加物の違いでアレルギー反応の可能性あり

添加物の違いが体質によってはアレルギー反応を引き起こす可能性がありますが、通常は問題になることはほとんどありません。もし先発品で問題なく服用できていた方であれば、ジェネリックへの切り替えも安心して行えます。気になる場合は、処方を受ける医師に相談してみてください。

生物学的同等性試験で効果は同等と証明済み

「ジェネリックは効果が弱いのでは？」と不安に思う方もいるかもしれませんが、その心配は不要です。日本でジェネリック医薬品を製造・販売するためには、厚生労働省の承認が必要であり、その過程で「生物学的同等性試験」に合格する必要があります。

生物学的同等性試験とは、ジェネリック医薬品と先発品を健康な成人に投与し、血中濃度の推移を比較する試験です。この試験で、有効成分の吸収速度や吸収量が先発品と同等であることが確認されなければ、承認を受けることはできません。

国内承認品は先発品と同等の効果が科学的に証明済み

つまり、国内で承認されているプロペシアジェネリックは、すべて先発品と同等の効果があると科学的に証明されています。安心して使用できる医薬品なんです。

PMDA：プロペシア錠添付文書

国内承認のプロペシアジェネリック一覧｜メーカー10社を比較

日本国内では、2015年にプロペシアの特許が切れて以降、複数の製薬会社からジェネリック医薬品が発売されています。ここでは、国内で承認されている主なジェネリックメーカーと、それぞれの特徴を紹介します。

国内承認ジェネリック製薬会社一覧

以下が、日本で承認されているプロペシアジェネリック（フィナステリド錠1mg）の主な製薬会社です。

すべてのジェネリック医薬品は、厚生労働省の承認を受けた正規品です。どのメーカーの製品も、有効成分フィナステリド1mgを含有しており、先発品と同等の効果が期待できます。

各メーカーの添加物の違い

ジェネリック医薬品は、メーカーごとに使用する添加物が異なります。主な違いは以下の点です。

• 賦形剤（乳糖、結晶セルロースなど）
• コーティング剤（ヒプロメロース、酸化チタンなど）
• 崩壊剤（クロスカルメロースナトリウムなど）
• 滑沢剤（ステアリン酸マグネシウムなど）

ファイザー製品は先発品のプロペシアに近い添加物構成となっています。これは、ファイザーがプロペシアの製造販売元であるMSD社のグループ会社であることが関係しています。一方、他のメーカーは独自の添加物構成を採用しています。

乳糖不耐症の方は乳糖含有製品に注意

乳糖不耐症の方は、乳糖を含む製品を避けた方がよい場合もあります。気になる方は処方時に医師や薬剤師に確認してください。

PTPシートとボトルの包装形態の違い

ジェネリック医薬品は、包装形態もメーカーによって異なります。主に「PTPシート」と「ボトル」の2種類があります。

PTPシートは1錠ずつ個包装で湿気や光から薬を保護でき、服用した数を把握しやすいメリットがあります。持ち運びにも便利です。

ボトルタイプは、複数の錠剤がひとつの容器に入っているタイプです。大量包装に向いており、コストを抑えられる傾向があります。ただし、開封後は湿気対策が必要です。

クリニックによって取り扱っているメーカーや包装形態は異なります。特にこだわりがなければ、クリニックで処方されるものをそのまま使用すれば問題ありません。

プロペシアジェネリックの価格相場｜先発品との費用比較

AGA治療は長期間継続することが重要です。そのため、治療費を抑えられるジェネリック医薬品は、経済的なメリットが大きい選択肢です。ここでは、先発品との価格差や費用に関する注意点を解説します。

先発品プロペシアとジェネリックの価格差

プロペシア（先発品）とジェネリックの価格を比較してみましょう。以下は、一般的なAGAクリニックでの処方価格の目安です。

ジェネリックは先発品より約30〜50%安い

ジェネリックは先発品と比べて、約30〜50%程度安く処方を受けられることが多いです。年間で計算すると、数万円の差になることもあります。

AGAは進行性の脱毛症であり、効果を維持するためには継続的な服用が必要です。仮に5年、10年と治療を続ける場合、ジェネリックを選ぶことで大きな費用削減につながります。

保険適用外のため全額自己負担

AGA治療は保険適用外で全額自己負担

AGA治療は、残念ながら健康保険の適用外です。プロペシアもジェネリックも、すべて自由診療となり、治療費は全額自己負担となります。

これは、AGAが「命に関わる疾患ではない」「美容目的に近い」と判断されているためです。そのため、処方を受けるクリニックによって価格が異なります。

また、クリニックによっては初診料や再診料、血液検査費用などが別途かかる場合があります。総額でどのくらいかかるのか、事前に確認しておくことをおすすめします。オンライン診療を行っているクリニックでは、診察料が無料のところも増えています。

プロペシアジェネリックの選び方｜3つのポイント

複数のメーカーからジェネリックが発売されていますが、どれを選べばよいのでしょうか。ここでは、ジェネリック選びの3つのポイントを紹介します。

製薬会社の信頼性・知名度で選ぶ

大手製薬会社や知名度の高いメーカーの製品は品質管理体制が整っており安心です。ジェネリック医薬品を選ぶ際、製薬会社の信頼性は重要な判断基準のひとつです。

例えば、ファイザーは世界最大級の製薬会社であり、品質管理の基準は非常に高いことで知られています。沢井製薬や東和薬品も、国内ジェネリック市場でトップシェアを持つ大手企業です。

もちろん、国内で承認されているジェネリックはすべて厚生労働省の基準を満たしているため、品質に大きな差があるわけではありません。ただ、心理的な安心感を重視するなら、知名度の高いメーカーを選ぶのも一つの考え方です。

添加物がプロペシアに近いかで選ぶ

先発品のプロペシアを問題なく服用できていた方が切り替える場合、添加物構成が似ているジェネリックを選ぶという方法があります。

ファイザー製のジェネリックはプロペシアと添加物構成が近いとされています。これは、ファイザーがプロペシアの製造元であるMSD社と関係が深いためです。

ただし、添加物の違いが体感に影響することは稀です。よほど特定の添加物にアレルギーがある場合を除き、どのメーカーのジェネリックでも同等の効果が期待できます。

通院先クリニックの取り扱いで選ぶ

通院先のクリニックで取り扱っているジェネリックを選ぶのが現実的な選び方です。クリニックによって取り扱いメーカーは異なり、選択肢が限られる場合も多いです。

多くのAGA専門クリニックでは、コストパフォーマンスの良いジェネリックを採用しています。クリニックが採用しているものであれば、品質面での心配は不要です。

もし特定のメーカーを希望する場合は、事前にクリニックに問い合わせるか、希望のメーカーを取り扱っているクリニックを探してみてください。

プロペシアジェネリックの副作用と注意点

プロペシアジェネリックは、先発品と同じ有効成分を含むため、副作用についても同様のリスクがあります。安全に治療を続けるために、副作用と注意点を正しく理解しておきましょう。

主な副作用と発生率

プロペシア錠の添付文書によると、フィナステリドの主な副作用には以下のようなものが報告されています。

副作用発生率は1〜5%未満

• 性欲減退（1〜5%未満）
• 勃起機能不全（1%未満）
• 射精障害（1%未満）
• 精液量減少（1%未満）
• 肝機能障害（頻度不明）

PMDA：プロペシア錠添付文書

これらの副作用は、服用を中止することで多くの場合は改善します。臨床試験では性機能に関する副作用の発生率は1〜5%未満であり、大多数の方は問題なく服用できています。

副作用が気になる症状が現れた場合は、自己判断で中止せず、処方を受けた医師に相談してください。

服用できない人（女性・小児は禁忌）

フィナステリドには、添付文書で服用が禁忌とされている方がいます。以下に該当する方は服用しないでください。

• 女性（特に妊婦または妊娠している可能性のある女性）
• 小児（未成年者）
• フィナステリドに対してアレルギー反応を起こしたことがある方
• 重度の肝機能障害がある方

妊婦は錠剤に触れることも避ける必要あり

特に妊婦の方は、錠剤に触れることも避ける必要があります。フィナステリドは経皮吸収される可能性があり、男性胎児の生殖器発達に影響を与えるおそれがあるためです。

女性の薄毛（FPHL）にはフィナステリドは効果がなく、むしろ禁忌とされています。女性の薄毛治療には、ミノキシジル外用薬など別の選択肢があります。

PSA検査への影響と献血制限

フィナステリドを服用している方が知っておくべき重要な注意点があります。

まず、PSA検査への影響です。PSA（前立腺特異抗原）は前立腺がんのスクリーニング検査で測定される数値ですが、フィナステリドはPSA値を約50%低下させることが知られています。検査を受ける際は、必ず医師にフィナステリドを服用していることを伝えてください。

服用中および中止後1ヶ月間は献血不可

次に、献血制限についてです。フィナステリド服用中および服用中止後1ヶ月間は、献血ができません。これは、輸血を受けた妊婦や女性への影響を防ぐための措置です。

これらの注意点は、先発品のプロペシアでもジェネリックでも同様です。医師の指示に従い、適切に服用することが大切です。

個人輸入・海外製ジェネリックが危険な理由

インターネット上では、海外製のフィナステリド製品を個人輸入で安く購入できるサイトが存在します。しかし、個人輸入には重大なリスクがあり、厚生労働省も注意喚起を行っています。

偽造品が混じるおそれ

個人輸入の最大のリスクは偽造品が混入している可能性です。海外の通販サイトで販売されている医薬品の中には、以下のような問題があるものが含まれていることがあります。

偽造品には有効成分不含や有害物質混入の危険

• 有効成分が含まれていない、または含有量が異なる
• 有害な不純物が混入している
• 製造環境の衛生管理が不十分
• 使用期限が改ざんされている

見た目だけでは本物と偽物を区別することは困難です。たとえ価格が安くても、効果がなかったり、健康被害を受けたりしては本末転倒です。

医薬品の救済制度が使えない

日本には「医薬品副作用被害救済制度」という制度があります。これは、正しく使用したにもかかわらず医薬品の副作用で健康被害を受けた場合に、医療費や年金などの給付を受けられる制度です。

個人輸入品は救済制度の対象外

しかし、個人輸入した医薬品で健康被害を受けた場合、この救済制度の対象外となります。つまり、何か問題が起きても自己責任となり、公的な補償を受けることができません。

厚生労働省も「個人輸入される医薬品等については、救済制度の対象外となる場合がある」と明確に注意喚起しています。

厚生労働省：医薬品等の個人輸入について

主な海外製ジェネリック（フィンペシア等）の実態

個人輸入で流通している海外製フィナステリド製品の代表例として、インド製の「フィンペシア」があります。価格が非常に安いため、個人輸入で購入する方も少なくありません。

海外製ジェネリックは日本の承認を受けていない

しかし、インドなど海外で製造されるジェネリックは、日本の厚生労働省の承認を受けていません。品質管理基準が日本と異なる可能性があり、安全性の保証がありません。

また、過去には個人輸入したフィンペシアにキノリンイエロー（発がん性が疑われる着色料）が含まれていたとして問題になったこともあります。現在は着色料を変更した製品も出回っていますが、品質を確認する術がないのが実情です。

多少価格が高くても、国内の医療機関で正規の承認品を処方してもらうことを強くおすすめします。

プロペシアジェネリックの処方でおすすめは「イースト駅前クリニック」

イースト駅前クリニックは、全国42院を展開する男性専門クリニックです。その名の通り、すべての院が駅から徒歩圏内にあり、通院しやすいのが特徴です。

「フィナステリド国内正規品」は、プロペシアのジェネリック製品のことです。月額1,650円〜と非常にリーズナブル。処方までがスピーディーで、忙しいビジネスマンにも支持されています。オンライン診療にも対応しています。

対面での診察を希望する方や、すぐに薬を受け取りたい方におすすめです。

プロペシアジェネリックに関するよくある質問

まとめ

プロペシアジェネリック（フィナステリド）は、先発品のプロペシアと同じ有効成分を含み、生物学的同等性試験で効果が同等であることが証明された医薬品です。国内では10社以上の製薬会社から承認を受けたジェネリックが発売されており、先発品より30〜50%程度安い価格で処方を受けられます。

選び方としては、製薬会社の信頼性、添加物の構成、通院先クリニックの取り扱いなどを参考にしてください。どのメーカーの製品も厚生労働省の承認を受けた正規品なので、品質面での心配は不要です。

副作用発生率は数%程度だが個人差あり

副作用として性機能に関する症状が報告されていますが、発生率は数%程度であり、多くの方は問題なく服用できています。ただし、女性・小児は禁忌であること、PSA検査や献血への影響があることは覚えておいてください。

個人輸入は偽造品リスクと救済制度対象外

個人輸入による海外製ジェネリックは、偽造品リスクや救済制度の対象外となるリスクがあり、おすすめできません。安全にAGA治療を続けるためには、必ず国内の医療機関で正規の承認品を処方してもらうことが大切です。

本記事でご紹介した治療法の効果には個人差があります。ご自身に合った治療法を選択するため、まずは専門医にご相談ください。オンライン診療を利用すれば、自宅から手軽に相談できます。

この記事の監修者

原 征弘
株式会社ゼロメディカル 代表取締役

2005年設立の株式会社ゼロメディカルで、医療・介護・福祉領域における経営支援や医療情報メディア運営、WEBマーケティングを統括。医療機関や関連施設の課題解決を支えるとともに、Kenkotto／Diamell／デンタルマイクロスコープClinic などの自社メディアを通じて、正確で分かりやすい情報を届ける体制づくりに取り組んでいる。

本記事では、医療機関の経営支援と医療メディア運営で培った知見にもとづき、情報の客観性・表記の妥当性・最新性を確認しています（※個別の診断・治療方針の判断は医師が行います）。