薄毛が気になり始めると、まず手軽に試せるサプリメントを検討される方も多いのではないでしょうか。
ドラッグストアやネット通販で手軽に購入できるAGAサプリですが、実際のところ効果はあるのか、どんな成分が含まれているのか、正しい飲み方はどうすればいいのか、疑問に思うことも多いと思います。
結論から言うと、サプリメントは栄養補助食品であり、発毛効果は期待できません。
ただし、髪の健康維持をサポートする役割はあり、医薬品治療と併用することで相乗効果が期待できる場合もあります。
本記事では、AGAサプリに含まれる主要成分とその役割、正しい飲み方、そして医薬品治療との違いについて、医学的根拠に基づいて解説します。
- サプリは栄養補助食品で発毛効果はなく、医薬品治療が必要
- 亜鉛やノコギリヤシなど7つの成分が髪の健康維持をサポート
- 過剰摂取のリスクや品質基準の確認が重要
- 結論:AGAサプリは発毛効果がないため、本格的な治療には医師の診察を受けて医薬品を使用することが必要です。
AGAサプリに発毛効果はあるの?|医薬品との違い
AGAサプリについて理解するには、まず「サプリメント」と「医薬品」の違いを知ることが大切です。これらは法律上の位置づけも、効果の根拠も大きく異なります。ここでは、サプリメントの正しい位置づけと、医薬品との違いについて解説します。
サプリは栄養補助食品|発毛効果はない
サプリメントは法律上「食品」に分類され、正式には「栄養補助食品」や「健康食品」と呼ばれます。あくまで日常の食事で不足しがちな栄養素を補うことを目的としており、病気を治療したり、発毛を促進したりする効果は認められていません。
AGAサプリとして販売されている製品には、亜鉛やノコギリヤシ、ビタミン類など、髪の健康維持に役立つとされる成分が含まれています。これらの成分は、髪の材料となるタンパク質の合成をサポートしたり、頭皮環境を整えたりする働きが期待できます。しかし、これはあくまで「栄養補給」であって、「発毛治療」ではありません。
日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)でも、サプリメント成分の多くは推奨度が低く、医学的なエビデンス(科学的根拠)が不十分とされています。つまり、サプリメントだけでAGAの進行を止めたり、髪を生やしたりすることは期待できないんです。
AGAの進行が気になる場合は、医師にご相談ください。
医薬品とサプリの違い|効果と位置づけ
医薬品とサプリメントの最も大きな違いは、「効果効能が認められているかどうか」です。医薬品は、厚生労働省(日本)やFDA(米国)などの規制当局が、厳格な臨床試験を経て「この病気に効果がある」と認めたものです。一方、サプリメントにはそうした審査がなく、効果効能を謳うことは法律で禁止されています。
AGA治療で推奨される医薬品には、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)などの内服薬、ミノキシジル外用薬があります。これらは日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)で推奨度Aとされており、臨床試験で発毛効果が確認されています。
例えば、フィナステリドは5α還元酵素を阻害してDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑え、AGAの進行を抑制する作用があります。臨床試験では、約90%の方で進行抑制効果が認められました。一方、サプリメントにはこうした明確な作用機序や臨床データがありません。
サプリメントは処方箋なしで購入できる手軽さがある反面、効果の保証はありません。AGAの本格的な治療を考えるなら、まずは医療機関を受診して、医師の診察を受けることが大切です。
AGAサプリに使われる成分は7つ|効果と役割
AGAサプリには、髪の健康維持をサポートするとされる成分が配合されています。ここでは、代表的な7つの成分について、それぞれの役割と期待できる効果を解説します。ただし、これらの成分はあくまで栄養補助であり、発毛効果が保証されているわけではないことを理解しておきましょう。
亜鉛|髪の材料となるタンパク質の合成
亜鉛は、髪の主成分であるケラチン(タンパク質)の合成に欠かせないミネラルです。体内で約300種類の酵素の働きを助ける補酵素として機能し、タンパク質の代謝や細胞分裂を促進します。
亜鉛が不足すると、髪の成長が遅くなったり、髪が細くなったりする可能性があります。ただし、これは「亜鉛不足による脱毛」であって、AGAそのものを改善する効果ではありません。普段の食事でバランスよく摂取できていれば、あえてサプリで補う必要はない場合も多いです。
亜鉛は牡蠣、赤身肉、ナッツ類などに多く含まれます。成人男性の推奨摂取量は1日10mg程度ですが、過剰摂取は銅の吸収を妨げたり、胃腸障害を引き起こしたりすることがあるため注意が必要です。
ノコギリヤシ|5αリダクターゼを抑える可能性
ノコギリヤシ(Saw Palmetto)は、北米原産のヤシ科植物の果実エキスです。5α還元酵素(5αリダクターゼ)の働きを抑制し、DHTの生成を減らす可能性があるとされています。この作用は、フィナステリドなどのAGA治療薬と似た仕組みです。
日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)では、ノコギリヤシの推奨度は明記されておらず、医学的エビデンスは不十分とされています。一部の研究では軽度の改善例が報告されていますが、医薬品のような確実な効果は期待できません。
ノコギリヤシは比較的安全性が高いとされていますが、ホルモンに影響を与える可能性があるため、他の薬剤との飲み合わせには注意が必要です。特に、フィナステリドなどのAGA治療薬を服用している場合は、医師に相談してから使用しましょう。
L-リジン|ミノキシジルの効果を補助
L-リジンは必須アミノ酸の一つで、体内で合成できないため食事やサプリから摂取する必要があります。髪の主成分であるケラチンの材料となるほか、ミノキシジルの効果を補助する働きがあるとされています。
一部の研究では、L-リジンをミノキシジルと併用することで、単独使用よりも毛髪の成長が促進されたという報告があります。ただし、これはあくまで「補助的な役割」であり、L-リジン単独で発毛効果があるわけではありません。
L-リジンは肉類、魚類、大豆製品などに多く含まれます。一般的な食事で十分に摂取できることが多いため、サプリでの追加摂取が必ずしも必要とは限りません。過剰摂取は腎臓への負担となる可能性があるため、注意しましょう。
ビタミン類|頭皮環境を整える
ビタミンB群(特にビオチン、B6、B12)やビタミンC、ビタミンEなどは、頭皮環境を整え、髪の健康維持をサポートします。ビタミンB群は細胞の代謝を促進し、ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、ビタミンEは抗酸化作用で頭皮の老化を防ぎます。
これらのビタミンが不足すると、頭皮の血行不良や皮脂バランスの乱れが起こり、髪の成長に悪影響を与える可能性があります。ただし、これもあくまで「栄養不足による影響」であって、AGAの根本原因であるDHTの生成を抑える効果はありません。
ビタミン類は野菜、果物、肉類、魚類など、バランスの良い食事から摂取することが基本です。サプリで補う場合も、過剰摂取にならないよう用法用量を守りましょう。
イソフラボン|女性ホルモン様の働き
イソフラボンは大豆に多く含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモン(エストロゲン)に似た構造を持ちます。この「女性ホルモン様作用」により、男性ホルモンの影響を受けにくくする可能性があるとされています。
イソフラボンがAGAに効果があるという明確な医学的エビデンスはありません。一部の研究で育毛効果が示唆されていますが、臨床試験の規模が小さく、確実な効果とは言えないのが現状です。
イソフラボンは豆腐、納豆、豆乳などから手軽に摂取できます。サプリで過剰に摂取すると、ホルモンバランスに影響を与える可能性があるため、適量を心がけましょう。
ビオチン|髪の健康維持をサポート
ビオチンはビタミンB群の一種で、髪や皮膚、爪の健康維持に関わる栄養素です。タンパク質や脂質の代謝を助け、頭皮の健康を保つ働きがあります。
ビオチン不足は脱毛の原因になることがありますが、通常の食事で不足することはまれです。AGAの原因はビオチン不足ではないため、ビオチンを補給してもAGAそのものが改善するわけではありません。
ビオチンは卵黄、レバー、ナッツ類などに含まれます。サプリで摂取する場合も、推奨量を守り、過剰摂取を避けましょう。
ミレットエキス|髪の質を高める
ミレットエキスは、イネ科の穀物「キビ」から抽出されたエキスで、アミノ酸やミネラルが豊富に含まれています。髪の質を高め、ハリやコシを与える効果が期待されています。
一部の研究では、ミレットエキスが毛髪の太さや密度を改善したという報告がありますが、大規模な臨床試験は少なく、医学的エビデンスは限定的です。AGAの進行を止める効果は期待できません。
ミレットエキスは比較的安全性が高いとされていますが、穀物アレルギーがある方は注意が必要です。使用する場合は、成分表示をよく確認しましょう。
AGAサプリの正しい飲み方|タイミングと注意点
サプリメントは医薬品ではありませんが、正しく飲むことで栄養補給の効果を最大限に引き出すことができます。ここでは、AGAサプリを飲む際の基本的なルールと注意点について解説します。
用法・用量を守る|過剰摂取のリスク
サプリメントは「食品」だからといって、いくら飲んでも安全というわけではありません。用法・用量を守らないと、過剰摂取による健康被害のリスクがあります。
例えば、亜鉛を過剰摂取すると、銅の吸収が阻害され、貧血や免疫機能低下を引き起こすことがあります。また、ビタミンAやビタミンDなどの脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすく、過剰摂取で頭痛、吐き気、肝機能障害などが起こる可能性があります。
サプリメントのパッケージには必ず「1日の摂取目安量」が記載されています。この量は、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」などを参考に設定されているため、必ず守るようにしましょう。「早く効果を出したい」と思って多めに飲んでも、効果が高まるわけではなく、むしろ健康を害する恐れがあります。
また、複数のサプリメントを併用する場合は、同じ成分が重複していないか確認することも大切です。例えば、マルチビタミンと亜鉛サプリを同時に飲むと、亜鉛の摂取量が過剰になる可能性があります。成分表示をよく確認し、不安な場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
飲むタイミング|食後がおすすめ
サプリメントを飲むタイミングは、製品によって異なりますが、一般的には食後に飲むのがおすすめです。食後は胃酸の分泌が活発で、栄養素の吸収が良くなるためです。
特に、亜鉛やビタミンB群などの水溶性ビタミン・ミネラルは、食事と一緒に摂ることで吸収率が高まります。また、空腹時に飲むと胃に負担がかかり、吐き気や胃痛を引き起こすことがあるため、食後30分以内に飲むのが理想的です。
ただし、製品によっては「食前」や「就寝前」が推奨されている場合もあります。パッケージの指示に従い、最適なタイミングで飲むようにしましょう。また、飲み忘れを防ぐために、毎日同じ時間に飲む習慣をつけるのも効果的です。
継続が大切|3〜6ヶ月は様子を見る
サプリメントの効果は、医薬品のようにすぐに現れるものではありません。髪の成長サイクル(ヘアサイクル)は通常2〜6年かかるため、最低でも3〜6ヶ月は継続して様子を見ることが大切です。
髪は1ヶ月に約1cmしか伸びないため、短期間で効果を実感するのは難しいんです。1〜2週間飲んで「効果がない」と判断するのは早すぎます。継続することで、髪のハリやコシが出てきたり、抜け毛が減ったりする変化を感じることがあります。
6ヶ月以上継続しても全く変化がない場合は、サプリメントだけではAGAの進行を止められない可能性が高いです。その場合は、医療機関を受診して、医薬品治療を検討することをおすすめします。AGAは進行性の脱毛症なので、早めの対応が重要です。
※効果には個人差があります。サプリメントで改善が見られない場合は、医師にご相談ください。
サプリで気をつけたい3つのこと|副作用と飲み合わせ
サプリメントは手軽に購入できる反面、使い方を間違えると健康被害のリスクがあります。ここでは、サプリメントを使う際に特に注意すべき3つのポイントについて解説します。
過剰摂取による肝臓・腎臓への負担
サプリメントを過剰に摂取すると、肝臓や腎臓に負担がかかる可能性があります。肝臓は体内に入った物質を代謝・解毒する臓器、腎臓は不要な物質を尿として排出する臓器です。サプリメントの成分も体内で代謝・排泄されるため、過剰摂取はこれらの臓器に大きな負担をかけます。
厚生労働省は、健康食品による肝障害の事例を報告しており、特に複数のサプリメントを併用している場合にリスクが高まるとされています。肝機能や腎機能に不安がある方、既に何らかの薬を服用している方は、サプリメントを使う前に必ず医師に相談しましょう。
また、サプリメントを飲んでいて、倦怠感、黄疸、尿の色が濃くなるなどの症状が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医療機関を受診してください。
医薬品との飲み合わせに注意
サプリメントと医薬品を併用すると、相互作用によって薬の効果が強まったり、弱まったりすることがあります。また、副作用のリスクが増す場合もあるため、医薬品を服用している方は、サプリメントを使う前に必ず医師や薬剤師に相談してください。
例えば、ノコギリヤシはホルモンに影響を与える可能性があるため、フィナステリドやデュタステリドなどのAGA治療薬と併用すると、作用が重複する恐れがあります。また、ビタミンKは血液凝固に関わるため、ワルファリンなどの抗凝固薬と併用すると、薬の効果が減弱する可能性があります。
サプリメントは「食品だから安全」と思われがちですが、医薬品との飲み合わせによっては思わぬリスクが生じることがあります。必ず医師や薬剤師に相談し、安全に使用しましょう。
品質基準(GMP認証等)を確認する
サプリメントは医薬品と違い、製造や品質管理の基準が緩やかです。そのため、製品によって品質にばらつきがあり、中には成分含有量が表示と異なるものや、不純物が混入しているものもあります。
安全性の高いサプリメントを選ぶためには、GMP認証(Good Manufacturing Practice:適正製造規範)を取得している製品を選ぶことが大切です。GMP認証は、製造工程や品質管理が一定の基準を満たしていることを示す認証制度です。日本では、公益財団法人日本健康・栄養食品協会などがGMP認証を行っています。
また、成分含有量が明記されているか、原材料の産地や製造国が明示されているかなども確認しましょう。信頼できるメーカーの製品を選ぶことで、安全性のリスクを減らすことができます。
海外製のサプリメントを個人輸入する場合は、特に注意が必要です。日本国内で販売されている製品は、食品衛生法などの規制を受けていますが、個人輸入品は品質保証がなく、健康被害が起きても救済制度の対象外となる場合があります。
サプリと医薬品治療を併用するメリット|相乗効果を狙う
サプリメント単独では発毛効果は期待できませんが、医薬品治療と併用することで、治療をサポートする役割を果たすことができます。ここでは、併用のメリットと注意点について解説します。
医薬品の効果を補助する役割
AGAの医薬品治療(フィナステリドやミノキシジル)は、DHTの生成を抑えたり、毛母細胞を活性化したりすることで発毛を促します。一方、サプリメントは髪の材料となるタンパク質の合成をサポートしたり、頭皮環境を整えたりする働きがあります。
例えば、L-リジンはミノキシジルの効果を補助するとされており、併用することで単独使用よりも良好な結果が得られたという研究報告があります。また、亜鉛やビタミンB群を補給することで、髪の成長に必要な栄養素を確保し、治療効果を高める可能性があります。
ただし、これはあくまで「補助的な役割」であり、サプリメントが医薬品の効果を劇的に高めるわけではありません。医薬品治療が主役、サプリメントは脇役という位置づけを理解しておきましょう。
髪の質を高めて見た目の改善
サプリメントは発毛効果がなくても、既存の髪のハリやコシを改善し、見た目の印象を良くする効果が期待できます。特に、ビオチンやミレットエキスなどは、髪の質を高める働きがあるとされています。
医薬品治療で発毛を促しながら、サプリメントで髪の質を向上させることで、より満足度の高い結果が得られる可能性があります。髪が太くなったり、ツヤが出たりすることで、薄毛が目立ちにくくなることもあります。
ただし、これも個人差が大きく、全ての方に効果が現れるわけではありません。過度な期待は禁物です。
治療のモチベーション維持に役立つ
AGA治療は長期戦です。医薬品治療の効果が実感できるまでには3〜6ヶ月かかることが多く、その間にモチベーションが下がってしまうこともあります。サプリメントを併用することで、「髪のために何かしている」という実感が得られ、治療を続ける意欲を維持しやすくなります。
また、サプリメントで髪の質が少し改善すると、「治療が効いているかも」というポジティブな気持ちになり、治療を継続するモチベーションにつながることもあります。心理的な側面も、治療の継続には重要な要素なんです。
ただし、サプリメントだけに頼るのではなく、医薬品治療をしっかり継続することが大前提です。医師の指示に従い、定期的な診察を受けながら治療を進めましょう。
サプリの選び方|3つのポイントで判断
AGAサプリは種類が多く、どれを選べばいいか迷ってしまうことも多いと思います。ここでは、安全で品質の高いサプリメントを選ぶための3つのポイントを解説します。
成分含有量が明記されているか
サプリメントを選ぶ際は、成分含有量が明確に記載されている製品を選びましょう。「亜鉛配合」「ビタミンB群配合」といった表記だけでは、実際にどのくらいの量が含まれているのか分かりません。
例えば、亜鉛サプリを選ぶ場合、「1日の摂取目安量で亜鉛○mg含有」と具体的な数値が記載されているものを選びましょう。成人男性の推奨摂取量は1日10mg程度なので、この範囲内で補給できる製品が適切です。
また、複数の成分が配合されている場合は、それぞれの含有量が明記されているか確認しましょう。成分表示が曖昧な製品は、品質管理が不十分な可能性があるため避けた方が無難です。
GMP認証など品質保証があるか
前述のとおり、GMP認証を取得している製品は、製造工程や品質管理が一定の基準を満たしていることが保証されています。GMP認証のマークがパッケージに記載されているか確認しましょう。
また、第三者機関による品質検査を受けている製品や、ISO認証を取得している工場で製造されている製品も信頼性が高いです。メーカーの公式サイトで、品質管理の取り組みについて情報を公開しているかもチェックポイントです。
海外製のサプリメントを購入する場合は、現地の品質基準(例:米国のNSF認証、欧州のEU-GMP認証など)を満たしているか確認しましょう。ただし、個人輸入はリスクが高いため、できるだけ国内で販売されている製品を選ぶことをおすすめします。
続けやすい価格設定か
サプリメントは継続することが大切なので、無理なく続けられる価格設定の製品を選びましょう。高価な製品が必ずしも効果的とは限りませんし、逆に極端に安い製品は品質に不安があることもあります。
1ヶ月分の価格が3,000〜5,000円程度のものが、品質と価格のバランスが取れていることが多いです。定期購入割引や初回限定価格などを活用すると、コストを抑えることができます。
ただし、サプリメントにお金をかけすぎて、本来必要な医薬品治療を受けられなくなっては本末転倒です。予算を考えながら、医薬品治療とサプリメントのバランスを取ることが大切です。
サプリ以外のAGA対策|生活習慣と医薬品治療
AGAの改善には、サプリメントだけでなく、生活習慣の見直しや医薬品治療も重要です。ここでは、総合的なAGA対策について解説します。
バランスの良い食事|栄養は食事から
髪の健康を保つためには、まずバランスの良い食事で必要な栄養素を摂ることが基本です。タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取しましょう。
タンパク質は髪の主成分なので、肉類、魚類、大豆製品などをしっかり摂ることが大切です。亜鉛は牡蠣やレバー、ナッツ類に、ビタミンB群は豚肉や卵、納豆に多く含まれます。緑黄色野菜や果物からビタミンCやビタミンEを摂ることも忘れずに。
サプリメントは、あくまで食事で不足しがちな栄養素を補うものです。まずは食事の内容を見直し、その上でサプリメントを検討しましょう。
質の良い睡眠と適度な運動
睡眠不足はホルモンバランスを乱し、髪の成長に悪影響を与えます。成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、1日7〜8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。
また、適度な運動は血行を促進し、頭皮に栄養を届けやすくします。週2〜3回、30分程度のウォーキングやジョギングなど、無理のない範囲で運動習慣を取り入れましょう。
ストレスも薄毛の原因になることがあります。趣味やリラックスできる時間を持ち、ストレスを溜めない生活を心がけることも大切です。
正しいヘアケアで頭皮環境を整える
頭皮を清潔に保ち、適切なヘアケアを行うことも重要です。シャンプーは1日1回、頭皮を優しくマッサージするように洗い、すすぎ残しがないようにしましょう。
熱いお湯や強い力でゴシゴシ洗うと、頭皮を傷つけたり、必要な皮脂まで落としてしまったりします。ぬるま湯で優しく洗うことを心がけましょう。
また、ドライヤーの熱を当てすぎると、髪や頭皮にダメージを与えます。適度な距離を保ち、低温で乾かすようにしましょう。
AGA治療薬(フィナステリド・ミノキシジル)の検討
生活習慣やサプリメントだけではAGAの進行を止めることは難しいため、本格的な治療には医薬品の使用が必要です。日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)で推奨度Aとされているのは、フィナステリド(プロペシア)、デュタステリド(ザガーロ)、ミノキシジル外用薬です。
フィナステリドとデュタステリドは、5α還元酵素を阻害してDHTの生成を抑え、AGAの進行を抑制します。ミノキシジル外用薬は、毛母細胞を活性化し、発毛を促進します。これらの薬は臨床試験で効果が確認されており、多くの方が改善を実感しています。
ただし、これらの薬には副作用のリスクもあります。フィナステリドやデュタステリドの主な副作用には、性欲減退(約1.1〜3.9%)、勃起不全(約0.7〜4.3%)などがあります。ミノキシジル外用薬では、頭皮のかゆみや発疹などが報告されています。
医薬品治療を始める際は、必ず医療機関を受診し、医師の診察を受けてください。個人輸入で安価に購入できる薬もありますが、偽造品のリスクや健康被害の可能性があるため、おすすめできません。
安心して通えるAGAクリニック5選
サプリメントだけではAGAの進行を止めることは難しいため、本格的な治療を検討される場合は、医療機関を受診することをおすすめします。ここでは、安心して通える代表的なAGAクリニックを5つご紹介します。
DMMオンラインクリニック|24時間診療で始めやすい

| DMMオンラインクリニックの基本情報 | |
|---|---|
| 予防プラン | フィナステリド1mg 2,097円(税込)~/月 | 
| 発毛プラン | フィナステリド1mg+ミノキシジル5mg 初回1ヶ月あたり:1,861円(税込)/月 ※発毛ライトプラン12か月プランで(クーポンコード:docaga)を適用した場合 | 
| 診察費 | 0円 | 
| オンライン診療 | オンライン診療クリニック 診察料:0円 送料:550円 診察時間:24時間 | 
| 治療内容 | 内服薬・外用薬・サプリメント・ヘアケア | 
| 保証内容 | 全額返金保証(らくらく定期便1ヶ月ごとで決済し、薬が体に合わなかった場合) | 
- 24時間オンライン診療に対応
- クーポンコードキャンペーンがある
- 全額返金保証がある
DMMオンラインクリニックは、DMMグループが運営するオンライン専門のクリニックです。24時間診療が可能で、仕事や家事で忙しい方でも自分のペースで受診できます。
予防プランは月額3,520円〜、発毛プランは月額8,800円〜と、明確な料金設定で安心です。長期プランを選ぶことで、さらに大幅な割引を受けることができます。オンライン専門のため、通院の手間がなく、自宅で治療を完結できるのも大きなメリットです。
初診からオンラインで対応してくれるため、クリニックに通うのが恥ずかしいという方にもおすすめです。薬は最短当日発送で、自宅に届きます。
クリニックフォア|オンラインと対面の両立

| クリニックフォアの基本情報 | |
|---|---|
| 予防プラン | フィナステリド 初回1か月あたり:1,049円(税込)/月 ※12ヶ月まとめて定期にキャンペーン(クーポンコード:YOBO2024C)を適用した場合 | 
| 発毛プラン | フィナステリド+ミノキシジル合剤 初回1か月あたり:1,851円(税込)/月 ※12ヶ月まとめて定期にキャンペーン(クーポンコード:AGA2024C)を適用した場合 | 
| 診察費 | 0円 ※処方がない場合:1,650円 | 
| オンライン診療 | 基本オンライン診療 診察料:0円 ※処方がない場合:1,650円 送料:550円 診察時間:7:00〜24:00 | 
| 治療内容 | 内服薬・外用薬・サプリメント | 
| 保証内容 | 全額返金保証(治療開始後どうしても薬が体に合わなかった場合) ※単品1ヶ月、単品3ヶ月、単品6ヶ月は対象外 | 
- キャンペーンコード利用でお得
 (予防プラン:1,049円/月〜・発毛プラン:1,851円/月〜)
- 定期配送なら単月処方の15%OFFとお得
- 発毛プランが合剤で1日1錠服用で治療ができる
クリニックフォアは、オンライン診療と対面診療の両方に対応しているクリニックです。全国に10院以上展開しており、主要都市にお住まいの方は対面での診察も受けられます。
予防プランは月額4,015円〜、発毛プランは月額9,217円〜で、定期便を利用することで割引を受けることができます。アプリで簡単に予約でき、診察も10〜15分程度で完了します。
オンラインで治療を始めて、必要に応じて対面診療に切り替えることも可能なので、柔軟な治療スタイルを希望する方に適しています。
湘南AGAクリニック|全国140院以上で通いやすい

| 湘南美容クリニック・湘南AGAクリニックの基本情報 | |
|---|---|
| 予防プラン | フィナステリド 1ヶ月:3000円(税込) | 
| 発毛プラン | HRタブレットF(フィナステリド)+HRタブレットM(ミノキシジル) 3ヶ月まとめて:25,500円(税込) | 
| 診察費 | 0円 | 
| オンライン診療 | 初診からオンライン診療ができる 診察時間:9:30〜20:30 休診日:なし | 
| 治療内容 | 内服薬・外用薬・注入治療等・自毛植毛・サプリメント | 
| 保証内容 | 全額返金(3ヶ月間治療を継続して効果がない場合) | 
- 3ヶ月のM字発毛実感コースがある
- オンライン診療にも対応
- 全額返金制度がある
湘南AGAクリニックは、全国に140院以上を展開する大手美容クリニックグループです。圧倒的な院数で、地方にお住まいの方でも通いやすいのが特徴です。
予防プランは月額3,000円〜、発毛プランは月額13,030円と、予防プランの価格が特に手頃です。投薬治療だけでなく、メソセラピーや植毛など、幅広い治療選択肢があるため、進行度に応じた治療が可能です。
大手ならではの安心感と、豊富な治療実績があるため、初めてAGA治療を受ける方にもおすすめです。オンライン診療にも対応しています。
AGAスキンクリニック|発毛実感率99.4%

| AGAスキンクリニックの基本情報 | |
|---|---|
| 予防プラン | フィナステリド1mg 初回:3,700円(税込)/2回目以降:6,200円(税込) | 
| 発毛プラン | ミノキシジル内服薬 12ヶ月プランまとめて:8,400円(税込) | 
| 診察費 | 0円 | 
| オンライン診療 | 月額定額制プラン(サブスク) 初回はクリニックで診察をする ※札幌院・松山院・高知院・福岡院・小倉院・熊本院・沖縄院限定 診察料:0円 診察時間 :クリニックの診察時間に従う | 
| 治療内容 | 内服薬・外用薬・注入治療・自毛植毛・ホームケア | 
| 保証内容 | 全額返金保証(6ヶ月後に治療効果がないと認められた場合) | 
- 初回カウンセリング時、血液検査・マイクロスコープ診断が無料
- 月額3,700円から始められる
- 初回処方から6ヶ月たっても実感がなければ全額返金保証
AGAスキンクリニックは、全国60院以上を展開するAGA専門クリニックです。発毛実感率99.4%という高い実績を誇り、オリジナル治療薬「Rebirth」を用いた治療が特徴です。
予防プランは初月3,700円、2ヶ月目以降は月額6,200円〜、発毛プランは月額15,400円〜22,000円です。初月料金が手頃なので、まずは試してみたいという方にも始めやすい設定です。
全額返金保証制度があるため、効果が実感できなかった場合の不安も軽減されます。オンライン診療も可能で、夜22時まで診療している院もあり、仕事帰りにも通いやすいです。
イースト駅前クリニック|駅近で続けやすい

| イースト駅前クリニックの基本情報 | |
|---|---|
| 予防プラン | フィナステリド(国内正規薬) 1ヶ月限定プラン:1,650円(税込) | 
| 発毛プラン | フィナステリド(国内正規薬)+ミノキシジル内服薬 6ヶ月分まとめて処方で35,670円(税込) ※1ヶ月あたり5,945円 | 
| 診察費 | 0円 | 
| オンライン診療 | 初診からオンライン診療ができる 診察料:0円 ※処方のない場合:3,300円 送料:1,100円 ※AGA治療の全プラン 1万円以上で送料無料 診察時間:月〜金:10:00~21:00 土日祝:10:00~17:30 休診日:なし | 
| 治療内容 | 内服薬・外用薬 | 
| 保証内容 | ー | 
- トライアルプランで初月安価で始められる
- 対面診療は予約不要 10分の診察で治療薬を受け取れる
- オンライン診療は初回から来院不要
イースト駅前クリニックは、全国42院すべてが駅から徒歩数分という立地の良さが特徴です。男性専門クリニックなので、女性の目を気にせず通うことができます。
予防プランは月額4,700円〜、発毛プランは月額11,500円〜で、処方までがスピーディーなのも魅力です。初診からオンライン診療も可能で、薬は最短翌日に自宅に届きます。
診察料が無料で、薬代のみの明朗会計なので、費用の不安も少なく安心して通えます。忙しい方や、気軽に続けたい方におすすめです。
まとめ
AGAサプリについて、成分や飲み方、注意点を解説してきました。サプリメントは栄養補助食品であり、発毛効果は期待できません。亜鉛やノコギリヤシ、L-リジン、ビタミン類などの成分は、髪の健康維持をサポートする働きがありますが、AGAの根本原因であるDHTの生成を抑えたり、毛母細胞を活性化したりする効果はありません。
サプリメントを使う場合は、用法用量を守り、過剰摂取に注意しましょう。食後に飲むのがおすすめで、最低でも3〜6ヶ月は継続して様子を見ることが大切です。また、肝臓や腎臓への負担、医薬品との飲み合わせにも注意が必要です。品質の高い製品を選ぶために、GMP認証などの品質保証があるか確認しましょう。
サプリメントと医薬品治療を併用することで、治療をサポートする役割を果たすことができます。髪の質を高めたり、治療のモチベーション維持に役立ったりする効果が期待できます。ただし、あくまでサプリメントは補助的な役割であり、本格的な治療には医薬品の使用が必要です。
AGAは進行性の脱毛症なので、早めの対応が重要です。サプリメントで改善が見られない場合は、医療機関を受診し、フィナステリドやミノキシジルなどの医薬品治療を検討しましょう。生活習慣の見直しも大切で、バランスの良い食事、質の良い睡眠、適度な運動、正しいヘアケアを心がけることで、髪の健康を総合的にサポートできます。
※効果には個人差があります。AGAの治療について詳しくは、医師にご相談ください。


