SEOのCTR(クリック率)|検索順位別のCTR、改善法など解説!
ウェブサイトの検索順位を上げ、より多くの患者にリーチするためには、CTR(クリック率)向上が不可欠です。
しかし、CTRを上げることは容易ではなく、適切に行わないと逆効果になってしまう可能性もあります。
本記事では、CTRを改善する方法や、検索順位別の平均CTRなどを解説しています。
ぜひ最後までお読みいただき、貴院のCTR改善にお役立てください。
Contents
CTR(クリック率)とは?
CTR(Click Through Rate)とは、ウェブサイトやオンライン広告などにおいて、ユーザーがリンクをクリックした割合を示す指標のことです。
具体的には、あるリンクが表示された回数(インプレッション数)に対して、実際にクリックされた回数(クリック数)の割合を指します。
CTRの計算方法(計算式)
CTRを算出するための計算式は以下の通りです。
CTR = (クリック数 ÷ 表示回数) × 100
例えば、あるウェブページが検索結果に1,000回表示され、そのうち50回クリックされたとします。この場合、CTRは次のように計算されます。
CTR = (50 ÷ 1,000) × 100 = 5%
つまり、このウェブページのCTRは5%ということになります。
一般的に、CTRが高いほど、そのページが検索者のニーズに合致し、魅力的であると考えられます。
CTR(クリック率)が上がると、検索順位が上がるのか?
CTRと検索順位の関係性については、明確な因果関係は確認されていませんが、間接的な影響はあると考えられています。
Googleは、ユーザーにとって最も有益で関連性の高い情報を上位に表示するよう検索アルゴリズムを設計しています。
もしあるウェブページのCTRが著しく高ければ、Googleはそのページが検索者のニーズに合致していると判断し、順位を上げる可能性があります。
ただし、CTRはあくまでも検索順位を決定する要因の一つに過ぎません。
他にも、コンテンツの質や関連性、ウェブサイトの権威性、読み込み速度などが総合的に評価されます。
したがって、医療機関がウェブサイトの検索順位を上げるためには、CTR改善だけでなく、以下のような取り組みが重要です。
・患者や医療従事者にとって有益で信頼できる情報を提供する
・ウェブサイトのデザインや構成を最適化し、ユーザビリティを高める
・他のウェブサイトからの質の高いリンクを獲得し、権威性を高める
このように、CTRは検索順位に影響を与える可能性がありますが、それだけで順位が決まるわけではありません。
総合的なSEO対策を行いながら、ユーザーにとって価値のある情報を提供することが何より重要です。
SEO(自然検索の順位)におけるCTR(クリック率)
本項目では、SEO(自然検索の順位)におけるCTR(クリック率)についてご説明します。
本項目の情報は、下記ウェブサイトなどに基づいています。
いずれの情報も、あくまで目安程度のご参照ください。
出典:Here’s What We Learned About Organic Click Through Rate
出典:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid
検索結果1~10位までの平均CTR
検索結果の上位に表示されるページほど、CTR(クリック率)が高くなる傾向があります。
以下は、検索結果の各順位におけるCTRの平均値です。
1位:31.7%
2位:24.7%
3位:18.7%
4位:13.6%
5位:9.5%
6位:6.2%
7位:4.2%
8位:3.1%
9位:2.6%
10位:2.1%
これらの数値は、検索結果の1ページ目に表示される10件のうち、各順位のページがどの程度クリックされているかを示しています。
例えば、1位のページは平均して31.7%のクリック率を獲得しているのに対し、10位のページは2.1%にとどまっています。
医療機関のウェブサイトにおいても、上位表示されるページほどCTRが高くなる傾向は同様です。
したがって、SEO対策を通じて検索順位を上げることが、より多くの患者や医療従事者にリーチするために重要だと言えます。
デバイス別の傾向
CTRはデバイスによっても異なる傾向が見られます。
以下は、デバイス別のCTRの特徴です。
デスクトップ
・1位のCTRが高く、2位以下は徐々に減少
・全体的にCTRが高い傾向がある
モバイル
・1位のCTRが突出して高い
・2位以下のCTRの減少率が大きい
・全体的にCTRが低い傾向がある
医療機関のウェブサイトでは、デバイス別の利用状況を考慮したSEO対策が求められます。
特にモバイル端末からのアクセスが増加傾向にあるため、モバイルフレンドリーなサイト設計と、1位表示を目指したSEO施策が重要だと言えます。
業種別の傾向
業種によってもCTRの傾向に差が見られます。
以下は、いくつかの業種におけるCTRの特徴です。
医療・ヘルスケア
・全体的にCTRが高い傾向がある
・ユーザーが信頼できる情報を求めているため、権威性のあるサイトが選ばれやすい
小売・ECサイト
・1位のCTRが非常に高い
・ユーザーが商品を比較検討するため、2位以下のCTRも比較的高い
旅行・観光
・1位のCTRが高いが、2位以下の減少率も大きい
・ユーザーが複数のサイトを比較する傾向がある
医療機関のウェブサイトは、業種の特性上、信頼性と権威性が重要視されます。
そのため、エビデンスに基づいた情報提供と、専門性の高いコンテンツ作りがCTR向上につながると考えられます。
ジャンル別の傾向
同じ業種内でも、ジャンルによってCTRの傾向が異なることがあります。
以下は、医療・ヘルスケア業界におけるジャンル別の特徴です。
治療法・手術
・ユーザーが具体的な情報を求めているため、CTRが高い傾向がある
・経験談やビフォーアフター写真などのコンテンツが効果的
予防・健康管理
・1位のCTRは高いが、2位以下の減少率も大きい
・ユーザーが気軽に情報を探す傾向があるため、わかりやすいコンテンツが重要
症状・診断
・1位のCTRが非常に高い
・ユーザーが不安を抱えて検索することが多いため、信頼性の高い情報提供が求められる
SEO(自然検索の順位)におけるCTR(クリック率)を確認する方法
SEO対策を行う上で、CTR(クリック率)は非常に重要な指標の一つです。
CTRが高ければ、検索エンジンからの評価も上がり、順位が上昇する可能性が高まります。
SEO(自然検索の順位)におけるCTR(クリック率)を確認には、Google Search Consoleの活用がおすすめです。
Google Search Consoleは、ウェブサイトのパフォーマンスを把握するための強力なツールで、特定のキーワードに対する表示回数、クリック数、平均CTR、平均掲載順位などを確認できます。
Google Search Consoleにログインし、対象のウェブサイトを選択したら、「検索パフォーマンス」レポートにアクセスしましょう。
クエリやページ、国、デバイス別などでデータをフィルタリングすることで、どのキーワードが高いCTRを持ち、どのキーワードが改善を必要としているかを特定できます。
SEO(自然検索の順位)のCTR(クリック率)改善方法
本項目では、SEO(自然検索の順位)のCTR(クリック率)改善方法についてご説明します。
ユーザー、クローラー両者の目線でタイトルを最適化
ページのタイトルは、検索結果で最初に目に留まる要素であり、ユーザーのCTR(クリック率)に大きな影響を与えます。
同時に、検索エンジンのクローラーがページの内容を理解する上でも重要な役割を果たします。
医療機関のウェブサイトでは、以下のようにタイトルを最適化することでCTRの改善が期待できます。
キーワードの配置
・ページの主要なキーワードをタイトルの先頭に配置することで、ユーザーと検索エンジンの両方に対してページの関連性を明確に伝えることができます
・例えば、「糖尿病の治療法 | 最新の薬物療法と食事療法」というタイトルは、ユーザーに具体的な情報を提供し、検索エンジンにもページの主題を明示します
わかりやすく魅力的な文言
・ユーザーが検索結果からクリックしたくなるような、明確で魅力的なタイトルを作成します
・例えば、「心臓病の予防と治療 – 専門医による最新ガイド」というタイトルは、ユーザーに有益な情報が得られることを示唆し、クリックを促進します
適切な長さ
・タイトルの長さは、検索結果で切れることなく表示される30文字程度に収めることが理想的です
・長すぎるタイトルは、ユーザーに伝えたい情報が途切れてしまい、CTRの低下につながる可能性があります
ユーザー、クローラー両者の目線でメタディスクリプションを最適化
メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される説明文であり、ユーザーがクリックするかどうかを決める重要な要素です。
また、検索エンジンのクローラーがページの内容を把握する手がかりにもなります。
医療機関のウェブサイトでは、以下のようにメタディスクリプションを最適化してCTRを改善できます。
ページの内容を正確に要約
・メタディスクリプションは、ページの内容を正確かつ簡潔に要約したものであるべきです。これにより、ユーザーはクリックする前にページの内容を理解でき、検索エンジンもページの主題を正しく認識できます
・例えば、「当院では、最新の医療技術を用いて糖尿病の診断と治療を行っています。薬物療法、食事療法、運動療法など、患者一人ひとりに合わせた治療プランをご提案します。」というメタディスクリプションは、ページの内容を的確に伝えています
ユーザーの関心を引く文言
・メタディスクリプションには、ユーザーの関心を引く魅力的な文言を盛り込むことが重要です。問題の解決策や、ユーザーが得られるメリットを強調することで、CTRの向上が期待できます
・例えば、「心臓病でお悩みの方へ – 当院の専門医が最新の治療法をわかりやすく解説します。生活習慣の改善から薬物療法まで、あなたに合った予防・治療法が見つかります。」というメタディスクリプションは、ユーザーの関心を引き、クリックを促進します
キーワードの自然な配置
・メタディスクリプションにも、ページの主要なキーワードを自然な形で盛り込むことが望ましいです。ただし、キーワードの過剰な詰め込みは避け、ユーザーにとって読みやすく理解しやすい文章を心がけます
・例えば、「関節リウマチでお悩みの方へ。当院では、最新の診断技術と治療法を用いて、関節リウマチの症状改善と進行抑制を図ります。医師と患者が一丸となって、関節リウマチに立ち向かいましょう。」というメタディスクリプションは、キーワードを自然に配置しつつ、ユーザーに訴求力のあるメッセージを伝えています
構造化データを実装する
構造化データは、ウェブページの内容を検索エンジンが理解しやすい形式で提供するためのマークアップ言語です。
医療機関のウェブサイトに構造化データを実装することで、検索結果でリッチスニペットが表示され、ユーザーの注目を集めることができます。
その結果、CTRの改善が期待できます。
Schema.orgの医療関連スキーマを活用
・医療機関に関連する構造化データとして、Schema.orgでは以下のようなスキーマが定義されています。これらのスキーマを適切に組み合わせ、ウェブページに実装することで、検索エンジンがページの内容を正確に理解し、リッチスニペットを表示することができます
・MedicalCondition(医学的状態):特定の疾患や症状に関する情報を表します
・MedicalClinic(医療機関):医療機関の名称、住所、連絡先などの基本情報を表します
・Physician(医師):医師の名前、専門分野、資格などの情報を表します
医療機関の基本情報の構造化
・医療機関の名称、住所、電話番号、診療時間などの基本情報を、LocalBusinessスキーマを用いて構造化することで、Googleマップでの表示や、検索結果でのリッチスニペット表示が期待できます
・例えば、医療機関の公式ウェブサイトにLocalBusinessスキーマを実装することで、検索結果に医療機関の基本情報が表示され、ユーザーがクリックしやすくなります
医師情報の構造化
・医療機関に所属する医師の情報を、Physicianスキーマを用いて構造化することで、検索結果で医師の専門分野や経歴などが表示され、ユーザーの信頼を獲得できます
・例えば、「糖尿病専門医」という検索クエリに対して、医師情報にPhysicianスキーマが実装されていれば、検索結果で医師の専門分野や経歴が強調表示され、CTRの改善が期待できます
構造化データの実装には、JSON-LDやMicrodataなどの形式があります。
ウェブサイトの構造に合わせて適切な形式を選択し、正しく実装することが重要です。
また、Google Search Consoleの構造化データレポートを活用して、実装した構造化データのエラーや警告を確認し、修正することをおすすめします。
URLの最適化
URLは、検索結果に表示される情報の一部であり、ユーザーがクリックするかどうかを判断する重要な要素の一つです。
医療機関のウェブサイトでは、以下のようにURLを最適化することで、CTRの改善が期待できます。
キーワードを含む明確なURL構造
・URLには、ページの内容を表すキーワードを含めることが望ましいです。これにより、ユーザーがURLから内容を推測しやすくなり、クリックする可能性が高まります
・例えば、「https://www.example.com/heart-disease-treatment」というURLは、心臓病の治療に関するページであることを明確に示しています
・一方、「https://www.example.com/page?id=123」のような曖昧なURLは、ユーザーにページの内容を伝えることができず、CTRの低下につながる可能性があります
短くわかりやすいURL
・URLは、できるだけ短くシンプルにすることが重要です。長すぎたり、複雑だったりするURLは、ユーザーに敬遠されがちです
・例えば、「https://www.example.com/diabetes/treatment-options/medication」という階層的なURLは、「https://www.example.com/diabetes-treatment-medication」のように短縮することができます
・ただし、あまりにも短すぎるURLは、ページの内容を十分に表現できない可能性があるため、バランスを考慮する必要があります
ハイフン(-)の使用
・単語の区切りがわかりにくいなどの理由から、URLでは、単語の区切りにハイフン(-)を使用することが推奨されています。アンダースコア(_)やその他の記号は、できる限り避けましょう
・例えば、「https://www.example.com/rheumatoid-arthritis-treatment」のように、ハイフンを使用して単語を区切ることで、URLの可読性が向上し、検索エンジンにもページの内容を正確に伝えることができます
SEO(自然検索の順位)のCTR(クリック率)改善で避けるべきこと
SEOにおけるCTRの改善は、医療機関のウェブサイトにとって重要な課題ですが、その過程で避けるべき落とし穴があります。
短期的なクリック数の増加を目的とした誤った手法は、長期的には逆効果となり、サイトの評判や検索エンジンの評価を下げる可能性があるのです。
クリックベイト的なタイトル、ディスクリプションの使用
まず、ユーザーの興味を引くために、内容と乖離した誇張表現や煽り文句をタイトルに使用することは避けるべきです。
例えば、「この治療法で100%治る!」といった科学的根拠に欠ける表現は、一時的にCTRを上げるかもしれませんが、ユーザーが実際のコンテンツを見て期待外れに感じた場合、サイトへの不信感が生じ、長期的な悪影響を及ぼします。
同様に、メタディスクリプションにおいても、ページの内容と異なる誤解を招く情報を記載することは控えましょう。
「がんが簡単に治る新しい治療法」などの誇大広告的な文言は、ユーザーを惹きつけるかもしれませんが、実際のページを訪問した際の落差が大きいほど、直帰率の増加やサイトの信頼性低下につながります。
キーワードスタッフィング(過剰なキーワードの詰め込み)
また、タイトルやメタディスクリプション、コンテンツ本文に過剰にキーワードを詰め込む「キーワードスタッフィング」は、現在ではペナルティの対象となる可能性が高い手法です。
例えば、「糖尿病治療、糖尿病治療法、糖尿病の治療についての詳細」のように、同じキーワードを不自然に繰り返すことは、コンテンツの質を下げるだけでなく、検索エンジンからの評価を下げる原因にもなります。
リッチスニペットの誤用や過剰な使用
構造化データを用いたリッチスニペットの生成は、CTR改善に有効な手法ですが、不正確や誇張された情報を含めることは避けなければなりません。
正確で信頼性の高い情報をリッチスニペットに反映することが重要です。
医療機関がウェブサイトのCTR改善に取り組む際は、これらの誤った手法を避け、ユーザーにとって有益で信頼できる情報を提供することが何より重要です。
短期的なクリック数の増加よりも、長期的な視点に立ち、Googleのガイドラインに沿った最適化を行うことが、安定的なCTR向上と検索順位の改善につながるでしょう。
まとめ
医療機関のウェブサイトにおけるCTR(クリック率)の改善は、SEO対策において非常に重要な要素です。
CTRが高いということは、検索結果に表示されたページが、ユーザーにとって魅力的で関連性が高いと判断されていることを示しています。
そのため、CTRを改善することで、検索エンジンからの評価が上がり、順位が上昇する可能性が高まるのです。
CTRを改善するためには、まずユーザーと検索エンジンの両方の視点でタイトルとメタディスクリプションを最適化することが重要です。
タイトルには、ページの主要なキーワードを先頭に配置し、ユーザーがクリックしたくなるような明確で魅力的な文言を盛り込みましょう。
メタディスクリプションには、ページの内容を正確に要約し、ユーザーの関心を引く文言やキーワードを自然な形で盛り込むことが効果的です。
また、構造化データを活用してリッチスニペットを表示させることも、CTR改善に役立ちます。
Schema.orgの医療関連スキーマを適切に組み合わせ、医療機関の基本情報や医師情報を構造化することで、検索結果で目立つ形で情報を提供できます。
URLの最適化も見逃せません。URLにはキーワードを含む明確な構造を採用し、できるだけ短くシンプルにすることが重要です。
ただし、CTR改善の過程で避けるべき落とし穴もあります。
内容と乖離した誇張表現や煽り文句をタイトルやメタディスクリプションに使用することは、一時的にCTRを上げるかもしれませんが、長期的にはユーザーの信頼を失い、サイトの評判を損なう可能性があります。
また、過剰なキーワードの詰め込みや、不正確な情報を含むリッチスニペットの使用は、検索エンジンからペナルティを受ける恐れがあるため、避けるべきです。
医療分野において情報の信頼性は何よりも重要です。
CTR改善に取り組む際は、ユーザーにとって有益で信頼できる情報を提供することを最優先に考え、長期的な視点に立った最適化を行うことが鍵となります。
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