動物病院の集客を成功させる7つの鉄則とは?|Web・SNSからリピート戦略まで徹底解説

「医療技術には自信があるのに、なぜか新患が増えない」
「近隣に新しい動物病院ができてから、患者さんが減っている気がする」
日々の診療に追われる中で、このような経営上の課題を抱えている院長先生は少なくありません。以前であれば、良い治療をしていれば自然と口コミで患者さんが集まりました。しかし、動物病院の数が増え続け、飼い主様の行動様式が変わった今、「ただ待っているだけ」では地域の飼い主様に認知されず、選ばれない時代になっています。
事実、現代の飼い主様の9割以上が、病院選びの際に「スマホ検索」と「口コミ」を確認してから来院を決めています。
この記事では、動物病院のホームページ制作・集客マーケティングを行うゼロメディカルが、即効性のあるWeb施策から、一度来院した患者さんをファンにするリアル施策まで、集客を成功させるための概要と鉄則を網羅的に解説します。
読み終える頃には、「今すぐやるべきこと」の優先順位が明確になり、地域No.1を目指すための道筋が見えているはずです。
Contents
動物病院の集客で「地域No.1」になるための基本戦略
やみくもに広告を出したり、流行りのSNSに手を出す前に、まずは「勝つための土台」を作る必要があります。効果的なマーケティング戦略を立てるためのポイントを押さえましょう。
飼い主様が動物病院を選ぶ「3つの検索行動」とは?

潜在的な顧客である飼い主様が新しい動物病院を探すときは、主に以下の3つのルートを辿ります。
- キーワード検索:「〇〇市 動物病院」「〇〇区 猫 病院」などで検索し、ホームページを見る。
- マップ検索:Googleマップで「近くの動物病院」を探し、距離と「口コミの星の数」を確認する。
- SNS検索:Instagramでハッシュタグ検索し、病院の雰囲気や症例、獣医師の人柄を確認する。
この3つの入り口すべてにおいて、自院が魅力的に映る状態を作っておくことが、現代の集客の基本です。まずは飼い主様に対して自院の存在をしっかりと「認知」させることが、来院への第一歩となります。
「新規集客」と「リピート対策」の両輪が必要
多くの先生が「新患を増やすこと」に注力しがちですが、動物病院経営においてそれ以上に重要なのが「リピート率(定着率)」です。
どれだけ広告費をかけて新患を集めても、一度きりで来なくなってしまっては、まさに「穴の空いたバケツ」に水を注いでいる状態です。LTV(一人の顧客が生涯で支払ってくれる総額)を高めるためには、新規集客と同時に、リピート対策(接遇や院内環境の改善)を進める必要があります。
自院の「強み(診療方針・得意分野)」を明確にする
「犬も猫も、どんな病気でも診ます」というスタンスは、地域医療として大切ですが、集客の観点では「選ぶ理由」になりにくいのが現実です。
「皮膚科疾患の治療実績が豊富」「猫専用の待合室がある」「夜間救急に対応している」など、近隣の競合病院にはない「自院だけの強み(USP)」を明確にし、それをWebサイトや院内掲示で打ち出すことが、差別化の第一歩です。
【Web集客編】飼い主様に見つけてもらう必須テクニック
ここでは、スマホ時代の飼い主様に「見つけてもらい」「選んでもらう」ための具体的なWebテクニックを解説します。
ホームページは「スマホ対応」と「安心感」が命
今やホームページへのアクセスの8割以上がスマートフォンからです。PCで見たときは綺麗でも、スマホで見たときに「文字が小さくて読めない」「電話ボタンがどこにあるかわからない」サイトは、その時点で選択肢から外れてしまいます。
また、飼い主様がホームページで最も見ているのは「安心できるかどうか」です。
- 獣医師やスタッフの「顔写真」はあるか?
- 院内の清潔感や雰囲気が伝わる写真は掲載されているか?
- 料金体系は明示されているか?
これらを網羅し、飼い主様の不安を払拭するデザインを心がけましょう。また、「犬のアトピー性皮膚炎」などの病気名や症状名で検索してくる層に向けて、ブログで有益な情報を提供することも重要です。これは専門的には「検索エンジン最適化(SEO)」と呼ばれる施策であり、長期的には広告費をかけずに集客するための資産となります。
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【最重要】MEO対策(Googleマップ)で地域検索を制する

動物病院のような地域ビジネスにおいて、今最も費用対効果が高いのがMEO(マップエンジン最適化)対策です。Googleマップでの表示順位を上げ、クリック率を高める施策です。
Googleビジネスプロフィール(旧マイビジネス)には、診療時間や休診日、電話番号を正確に登録してください。そして何より重要なのが「口コミ」への対応です。
悪い口コミが書かれることを恐れる先生もいますが、無視をするのが一番良くありません。事実無根の内容でない限り、真摯に謝罪し、改善の姿勢を見せる返信をすることで、それを見た第三者(未来の患者さん)への信頼アピールになります。
また、会計時などに「よろしければGoogleへの投稿をお願いします」と書かれたカードを渡してアンケートを実施するなど、満足度の高い飼い主様からの良い口コミを増やすオペレーションも導入しましょう。
SNS(Instagram・LINE)で飼い主様との距離を縮める
SNSは「認知」と「親近感」を作るツールです。
Instagram:
トリミング後の可愛い写真や、院内の看板犬・看板猫の様子、スタッフの日常などをアップすることで、病院の「温度感」を伝えます。「この先生なら優しく診てくれそう」と感じてもらうことが目的です。
LINE公式アカウント:
こちらは既存顧客(患者様)向けのリピート施策として最強のツールです。休診日の案内や、フィラリア予防の開始時期、健康診断キャンペーンなどの情報をプッシュ通知で届けることで、来院のきっかけを作れます。
Web広告(リスティング広告)は使うべきか?
「地域名+動物病院」で検索した際に、一番上に表示されるリスティング広告。これは開業直後でまだ認知がない時期や、夜間救急など「今すぐ探している」緊急性の高いニーズには非常に有効です。
ただし、広告費をかけ続けるのは経営を圧迫します。長期的には、広告なしでも検索上位に来るように、ホームページのSEO対策やMEO対策を育てていくのが理想的な戦略です。
【オフライン集客編】地域密着で信頼を勝ち取る方法
Web全盛の時代ですが、動物病院はあくまで「地域密着」のビジネス。アナログな施策もまだまだ効果があります。
院前看板・外観のデザインを見直す
病院の前を通る人は、潜在的な患者さんです。しかし、意外と「そこが動物病院であること」に気づいていない住民も多いものです。
看板は見えやすい位置にあるか?「犬・猫」のイラストや写真で、一目で動物病院だとわかるか?入り口は入りやすい雰囲気か?(中が見えないと不安になります)。通行人の視点で、一度外観を見直してみてください。
チラシ・ポスティング・地域情報誌の活用
特に高齢の飼い主様層が多い地域では、Webよりも紙媒体が信頼される傾向にあります。「春の健康診断キャンペーン」や「内覧会のお知らせ」などは、新聞折込やポスティングと相性が良いです。地域限定のフリーペーパーへの掲載も、認知拡大に役立ちます。
地域の他店舗(トリミングサロン・ペットショップ)との連携
近隣のトリミングサロンやペットショップ、ドッグカフェなどに、自院のパンフレットや紹介カードを置かせてもらいましょう。逆に、院内に提携サロンのカードを置くなど、相互に顧客を紹介し合う仕組みを作ることで、地域全体で飼い主様をサポートする体制が作れます。
【リピート戦略編】一度来た患者をファンにする仕組み

ここからは、新規集客以上に重要な「リピート対策(ファン化)」について解説します。
接遇・コミュニケーションの質を高める
飼い主様が転院を決める最大の理由は「医療ミス」ではなく、「獣医師やスタッフの態度・説明不足」だということがよくあります。
受付スタッフの明るい挨拶、看護師の優しい保定、そして獣医師の丁寧なインフォームドコンセント(説明と同意)。これら一つひとつの積み重ねが「信頼」を作ります。質の高い医療サービスを提供するだけでなく、「飼い主様の期待を超える対応」こそが、最強のリピート対策となります。
定期検診・予防接種のDM(ハガキ/LINE)活用
ワクチンやフィラリア予防、健康診断の時期は、飼い主様もうっかり忘れがちです。適切なタイミングでハガキやLINEでリマインドを送ることは、営業ではなく「親切なサポート」として喜ばれます。
特に、ペットの誕生日月に「お誕生日おめでとうございます。バースデー検診はいかがですか?」といったメッセージを送ると、高い反応率が期待できます。
待ち時間対策と院内環境の整備
「あの病院はいつも待たされる」という不満は、足が遠のく大きな原因です。Web予約システムの導入や、現在の呼び出し番号がスマホで確認できるシステムの導入で、院内での待ち時間を減らす工夫をしましょう。
また、猫専用の待合スペースを作る、フェロモン製剤を使用するなど、動物ができるだけストレスなく過ごせる環境づくりも、飼い主様に「わかっている病院」として評価されるポイントです。
集客に成功している動物病院の事例と共通点
実際に集患に成功している病院には、共通点があります。
やってはいけない「NG集客」
焦るあまりやってしまいがちなのが、「根拠のない『地域No.1』表記」や「他院の批判」です。これは景品表示法や医療広告ガイドラインに抵触する恐れがあるだけでなく、飼い主様からの品位を疑われます。
また、始めたものの半年以上更新が止まっているブログやSNSは、逆に「この病院、やっているのかな?」という不安を与えます。無理のない範囲で継続することが重要です。
よくある質問 (FAQ)
Q. ホームページは自作でも集客できますか?
A.WixやWordPressなどを使って自作することは可能ですが、集客(SEO)やデザインの観点からは、プロに依頼する方が長期的には有利です。自作の場合はどうしても「素人感」が出てしまい、飼い主様に「医療レベルも低いのではないか」という誤解を与えかねません。最初の投資として、実績のある制作会社やプロに依頼することをおすすめします。
Q. 広告費の目安はどれくらいですか?
A.地域や競合状況によりますが、一般的には売上の3〜5%程度が目安とされています。まずは少額(月数万円〜)からGoogleのリスティング広告を試し、効果(問い合わせ数や来院数)を測定しながら予算を調整していくのが賢明です。
Q. Googleマップの悪い口コミは削除できますか?
A.基本的に、Googleのガイドラインに違反(ヘイトスピーチやスパムなど)していない限り、病院側の都合で削除することはできません。削除しようと躍起になるよりも、その口コミに対して誠実に返信し、他の閲覧者に対して「しっかり対応してくれる病院だ」という印象を与えることが最善の解決策です。
まとめ:まずは「MEO対策」と「ホームページ」から始めよう
動物病院の集客は、何か一つをやれば劇的に変わる魔法の杖はありません。Web(MEO・HP)で見つけてもらい、リアル(接遇・技術・院内環境)でファンにする、この一連の流れを丁寧に作っていくことが重要です。
まずは、今日からできる第一歩を踏み出しましょう。
- Googleビジネスプロフィールのオーナー確認が済んでいるかチェックする。
- ご自身の病院のホームページを、ご自身のスマホで見てみる(見にくい箇所はないか?)。
- スタッフと「当院の強みは何か?」を話し合ってみる。
先生の病院が、地域の飼い主様とペットにとって「なくてはならない場所」として、長く愛され続けることを心より応援しております。
「Web集客を強化したいが、何から始めればいいかわからない」
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