コラムColumn
現代人の虫歯の原因は、血糖値の問題?
虫歯になりやすい人、または小さいお子さんを持つ親御さんは
歯科医院でこんな指導を一度は受けたことがあると思います。
『砂糖は虫歯菌のエサとなるので、甘いお菓子は控えてください』
『間食が多いと再石灰化が進まないので、虫歯になりやすいですよ』
しかし、いくら甘いものを控えたくても、間食をやめたくても、
なかなかやめられない人が多いのではないでしょうか。
実際、間食指導しても、ジュースがやめられない、仕事の合間のチョコレートがやめられないなんて人は少なくありません。
虫歯予防のために、間食をやめられる人なんて、実は少ない気がしています。
なぜ、間食してしまうのか
虫歯を予防するために、『なぜ、間食をしてしまうのか』という視点を持つことはとても大切です。
子供は3食の食事だけでは1日のエネルギーを補いきれないので、補食が必要となり、間食を欲しがることは自然なことと言えます。
しかし、大人はというと、3食きっちり食べている人であれば、食事で1日の活動量を補うエネルギーは摂れている人が多いはずです。
では、なぜエネルギーは足りているにもかかわらず、間食してしまうのでしょうか。
その原因の一つとして、『低血糖』という症状が考えられます。
低血糖と間食の関係
『低血糖』とは、血液中のブドウ糖が少なくなった状態を指します。具体的には、血糖値が70mg/dl以下の場合をいいます。
こうなると、細胞レベルで糖(エネルギー)が枯渇しているので、手っ取り早く血糖値上げるために無性に甘いものが食べたくなる傾向があります。
低血糖になると、下記のような症状が現れます。
- 空腹
- 眠気
- 手足先の冷え
- 発汗(冷や汗)
- 不安
- 動悸
- 震え
日中どうしようもない眠気が襲ってきたり、無性に甘いものが食べたくなる人は、『低血糖』の症状かもしれません。
実は、この低血糖の症状は現代人に多くみられる症状です。
血糖値を上げるために、甘いものを食べたくなる他に、コーヒーを飲みたくなる人もいます。
コーヒーに含まれるカフェインには、交感神経を刺激して血糖値を上げるホルモン(アドレナリン)を分泌させる作用があります。要はドーピング作用ですね。
しかし、毎日これを繰り返してしまうと、身体には負担ですので疲れやすくなっていきます。
低血糖の原因とは?
では、なぜ低血糖の状態になってしまうのか。
これには現代特有の様々な原因が考えられます。
次回は、この『低血糖』の原因と予防について、解説したいと思います。