ボトックス治療が有効な理由
こんにちは、春日部市豊春駅前にある、のもとデンタルクリニックです。
最近、患者さまから歯ぎしりや食いしばりのお悩みについてご相談をお受けする機会が増えてきました。
歯ぎしりや食いしばりが発生してしまう主な原因はストレスと言われておりますが、
最近ではパソコンやスマホなど、精神的な集中が必要な作業を日常的に行っている人に、
食いしばりのクセが発症しやすいともいわれております。
食いしばりや歯ぎしりは自分ではなかなか気が付きにくい癖ですが、
放っておくと顎に過度な負担がかかり、顎関節症になってしまったりする怖い習癖です。
今回は、そんな歯ぎしりや食いしばりの対策について解説していきます。
自分では気が付きにくい、歯ぎしり、食いしばり
当院に通われている患者さまでも、歯ぎしりや食いしばりのクセがある方はとても多いです。
ご自身ではなかなか気が付きにくいかもしれませんが、歯ぎしりや食いしばりのクセがある方の場合、下記の様な症状が出来ることが多くあります。
もし、下記の症状にこころあたりがおありでしたら、まずは早めにご相談にいらしてください。
歯ぎしり、食いしばりが引き起こす悪影響
- 詰め物が頻繁に外れる。
- かぶせ物が割れてしまう。
- 歯の根が割れてしまう。
- 朝起きた時、顎がだるいく、頭痛がする。
- 冷たい食べ物がしみる。
- 頻繁に歯茎が腫れる。
- 顎が痛い。口が開けにくい。
- 口を開けると音がする。
歯科医院が行う、歯ぎしり・食いしばり対策
歯ぎしり、食いしばりの治療法としてはいくつか方法があります。
例えば、主に夜間に行われる歯ぎしりについては、就寝時にマウスピースを装着して歯を守る方法がとられることが一般的です。
また、昼間無意識のうちに行われる食いしばりについては、心理学に基づいた認知行動療法による治療がほとんどです。 具体的には、「食いしばらない!」と書かれたポストイットを部屋の目に入りやすい場所にいくつも張り付け、くいしばりに気づいたら歯を離す、という練習を繰り返す方法です。
他にも、噛み合わせが原因で歯ぎしりをしている場合には、噛み合わせの治療や矯正治療が必要になるケースもあります。
各方法のメリットデメリット
マウスピース(ナイトガード)による治療
夜寝るときに、マウスピース(ナイトガード)を装着していただく方法です
歯ぎしりの強い方であれば、半年ほどでマウスピースに穴が開くほどすり減る場合もあります。
最近では、市販でもマウスピースキッドが売られていたりしますが、合わないマイスピースを使い続けることで症状を悪化させてしまったり、顎関節症を引き起こしたりする場合もありますので、制作する場合は必ず歯科医院の診察を受けるようにしましょう。
メリット
- マウスピースは保険内で作成可能なので、比較的安価に対応できる。
- 食いしばりのクセがなく、歯ぎしりの習癖のみの方の場合には有効である。
デメリット
- 人によっては、マウスピースを装着することで熟睡できなくなってしまう場合もある。
- 合わないマウスピースを使用してしまうと、逆に顎を痛めたり、顎関節症を引き起こしてしまう危険性もある。
- 夜間に装着するものなので、昼間の食いしばりには対応できない。
ポストイットによる行動療法
昼間行われる食いしばりは、自分でも気が付かないうちに行われることがほとんど。 食いしばりの癖を治すには、まずご自身が食いしばりをしているという事に気が付くという事が一番のポイントになります。
そこで、日常的に目にする手帳やパソコン画面の空きスペースに「食いしばらない!」「リラックス!」などと書かれた付箋を貼っておくことで、それに気づいたら深呼吸して食いしばりをやめるように対策します。
メリット
- 費用はポストイット代だけなので、お金がほとんどかからない。
- 治療がうまく行けば、半永久的に効果が持続する。
デメリット
- 本人の努力次第で治療の成果が左右されるので、効果が出ない人も多い。
- 夜間の歯ぎしりには効果がない。
歯ぎしり、食いしばりにボトックス治療が有効な理由
当院では、歯ぎしり、食いしばりの治療として、上記の治療の他、ボトックスによる治療も行っております。
ボトックス治療とは、ボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種を過度に緊張している筋肉に注射することで、一時的に緊張をほぐす治療法です。
ボトックス治療は美容外科などでも広く取り扱われており、主には筋肉の過度な緊張が原因で生じるシワを改善したり、小顔治療などにも用いられておりますが、歯科領域においては、ボトックスの持つ「筋肉の緊張をほぐす」という性質を利用して、歯ぎしり・食いしばり・顎間節症・ガミースマイルなどの治療に使用されます。
ボトックスによる食いしばり治療はまだ一般的に認知されていないかもしれませんが、マウスピースができない方や行動療法が難しい方にでも有効な治療法ですので、今までどんな治療をしてもダメだったという方には是非試していただきたい治療法です。
ボトックス治療のメリット
- 噛みしめに使われる咬筋に直接作用するので、夜間の歯ぎしりにも昼間の食いしばりにも有効。
- マウスピースなども使用しないので、嘔吐反射が強くてマウスピースができない方でも利用できる。
- 噛みしめ癖が強く、咬筋が発達しすぎている方の場合、咬筋を緩めることで小顔効果がある。
ボトックス治療のデメリット
- ボトックスは保険適用外の為、自費治療となる。(1本5万円)
- 術者の技術・経験・知識次第で、結果に差が出てしまう。
ボトックス治療は、すべて野本恵子歯科医師が行います。
当院の院長、野本恵子は、審美歯科の分野、特にヒアルロン酸やボトックスを活用したお口元の審美回復において多数の実績と経験を積んでおり、メーカー主催歯科医師向けセミナーの講師としても活躍をしております。
ボトックス治療は、お顔の筋肉の動きをコントローする治療。打つ薬の量や場所、濃度を誤ってしまうと、笑い方が不自然になってしまうこともありますので、治療を受ける際は是非ドクターの治療実績もしっかりと調べた上で受診されることをおススメします。