コラムColumn
口内炎ができるのは、腸内環境が原因?
『口内炎ができるのは、ビタミンB群不足ですよ』
皆さんも、そんな話を聞いたことが一度はあるかもしれません。
では、なぜビタミンB群が不足してしまうのか。
それは単に“摂取不足だから”というだけではありません。
分子栄養学的観点から考えると、実は、腸内環境の悪化が原因ということも考えられるのです。
ビタミンB群不足で口内炎になる理由
皮膚や粘膜の代謝に関わる栄養素がビタミンB2、B6、B7(ビオチン)。
ビタミンB2は脂質の代謝に使われるので、脂質をとる量が多くなるほど不足しがちになります。
ビタミンB2には、口周りの皮膚や粘膜の保護、肌の炎症を抑え、エネルギーの再生や新陳代謝を促進する働きがあります。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に使われるので、たんぱく質の多い食事をしている人に需要が増えます。
髪・爪・皮膚など上皮細胞の材料となる成分であるケラチンは、タンパク質が体内でアミノ酸に分解されて作られる成分。
このケラチンを作る時に必要となるのがビタミンB6なのです。
ビオチンは、体内でのたんぱく質の代謝を活性化するのに不可欠です。
ビオチンが深刻に不足している人は、抜け毛、湿疹、爪割れなどが起こりやすく、サプリで不足したビオチンを補うと、
それらの症状が改善します。
なぜ、ビタミンB群が不足してしまうのか
実は、ビタミンB群の約30%は腸内の乳酸菌が合成しています。
良好な腸内環境が保てていて、かつ、多量に消耗するようなこと(例えば油物を食べすぎるなど)がなければ
ビタミンB群が不足するということはあまりありません。
しかし、現代の食事では、加工品や糖質過多な食事、さらにストレスにより、
腸内環境が乱れている人が多いのが現状です。
そうすると、腸内細菌がうまくビタミンB群を合成できず、不足するということが起きてきます。
ですので、
しょっちゅう口内炎ができるという人は、腸内環境の悪化を疑ってみましょう。